エイリアン_(映画)
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エイリアン
Alien

監督リドリー・スコット
脚本ダン・オバノン
原案ダン・オバノン
ロナルド・シャセット
製作ゴードン・キャロル
デヴィッド・ガイラー
ウォルター・ヒル
製作総指揮ロナルド・シャセット
出演者トム・スケリット
シガニー・ウィーバー
ヴェロニカ・カートライト
ハリー・ディーン・スタントン
ジョン・ハート
イアン・ホルム
ヤフェット・コットー
音楽ジェリー・ゴールドスミス
撮影デレク・ヴァンリント
編集テリー・ローリングス
ピーター・ウェザリー
デヴィッド・クロウザー(ディレクターズ・カット版)
製作会社ブランディワイン・プロダクションズ(英語版)
配給20世紀フォックス
公開 1979年5月25日
1979年7月21日
上映時間117分(劇場公開版)
116分(ディレクターズ・カット版)
製作国 イギリス
アメリカ合衆国
言語英語
製作費$11,000,000[1]
興行収入$104,931,801[1]
配給収入14億5000万円[2]
次作エイリアン2
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『エイリアン』(原題: Alien)は、リドリー・スコット監督、ダン・オバノン脚本の1979年SFホラー映画。オバノンとロナルド・シャセットのストーリーに基づき、商業用宇宙タグ「ノストロモ号」の乗組員が、船内に解き放たれた攻撃的で致命的な地球外生命体である「エイリアン」に遭遇する様子を描いている。出演は、トム・スケリットシガニー・ウィーバーヴェロニカ・カートライトハリー・ディーン・スタントンジョン・ハートイアン・ホルムヤフェット・コットー

本作の成功は、映画、小説、コミック本、ビデオゲーム、玩具などのメディア・フランチャイズを生み出した。また、この作品はウィーバーの女優としてのキャリアをスタートさせ、初の主役を演じた。ウィーバーが演じたエイリアンとの出会いの物語は、続編の『エイリアン2』(1986年)、『エイリアン3』(1992年)、『エイリアン4』(1997年)のテーマと物語の核となった。「プレデター」シリーズとのクロスオーバーにより、『エイリアンVSプレデター』(2004年)、『AVP2 エイリアンズVS.プレデター』(2007年)が製作された。前日譚シリーズには、スコットの『プロメテウス』(2012年)と『エイリアン: コヴェナント』(2017年)がある。
概要

大型宇宙船の薄暗い閉鎖空間の中で、そこに入り込んだ得体の知れないもの(エイリアン)に乗組員たちが次々と襲われる恐怖を描いたSFホラーの古典であり、監督のリドリー・スコットや主演のシガニー・ウィーバーの出世作でもある。

外国人を意味する名詞「エイリアン(Alien)」が、「(攻撃的な)異星人」を意味する単語として広く定着するきっかけともなった[注 1]。公開時のキャッチコピーは「宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない。(In space no one can hear you scream.)」。

エイリアンのデザインは、シュルレアリスムの巨匠デザイナー[3]H・R・ギーガーが担当した。本作以降、続編やスピンオフが製作されシリーズ化した。スコット自身による本作の前日譚として、2012年に『プロメテウス』、2017年に『エイリアン: コヴェナント』が公開された。

1979年5月25日、第4回シアトル国際映画祭で、70ミリフィルムで初公開された。アカデミー視覚効果賞サターン賞3部門(SF映画賞、スコットに監督賞、カートライトに助演女優賞)、ヒューゴー賞映像部門を受賞し、その他多数の賞にもノミネートされた。2002年アメリカ国立フィルム登録簿に登録された。2014年イギリスの情報誌『タイム・アウト(英語版)』ロンドン版にてアルフォンソ・キュアロンジョン・カーペンターギレルモ・デル・トロエドガー・ライトら映画監督、作家のスティーヴン・キング、ほか科学者や評論家150名が選定した「SF映画ベスト100」にて第3位にランクインした[4]
ストーリー

西暦2122年[注 2]、搭乗員7名を乗せた宇宙貨物船ノストロモ号は他の恒星系で採掘された鉱石を満載し、地球へと帰還する途上であった。乗組員達はハイパースリープから目覚め、到着も間近と思われた。しかし、船を制御するAI「マザー」が、知的生命体からのものと思われる信号を受信し、その発信源である天体に航路を変更していたことが判明する。困惑する乗組員達だが、科学主任のアッシュによると会社との雇用契約書には「知的生命体からと思しき信号を傍受した場合は調査するように」と明記されているという。やむなくノストロモ号は牽引する精製施設をいったん切り離して軌道上に残し、発信源の小惑星に降り立つ。

船長ダラス、副長ケイン、操縦士ランバートの3人が船外調査に向かい、謎の宇宙船と化石となった宇宙人を発見。その宇宙人には体内から何かが飛び出したような傷痕があった。調査を進めるうち船の底に続く穴があることを発見。ケインがそこに降りると、巨大な卵のような物体が無数に乱立する空間へ辿り着く。その一つに近付いた際、彼の身に予期せぬ事態が発生する。その頃、船に残った通信士のリプリーが信号を解析した結果、それは遭難信号などではなく、何らかの警告であることが判明し、彼女は不安に駆られる。

3人は船に帰還したものの、異変を感じたリプリーは防疫を理由に船内に入れることを拒む。しかし、アッシュの判断によりエアロックが開けられた。そこでリプリー達が見たものは、サソリのような生物(フェイスハガー)がヘルメットのシールドを溶かし、ケインの顔に張り付いた姿だった。アッシュが調べた結果、フェイスハガーは彼に酸素を供給しており、ケインは昏睡状態となっていた。すぐに除去しようと体の一部を外科装置で切ろうとすると強酸のような体液が流れ出し、船の床を溶かし下層まで穴が空いた。危険だと判断し引き剥がすのは断念したが、フェイスハガーはその後、自然にケインの顔から剥がれ落ちて死んだ。リプリーはすぐにその死骸を捨てるべきだと主張するが、アッシュは貴重な地球外生命体のサンプルなので死骸を地球に持ち帰るべきだと主張し、ダラスもそれに同意した。リプリーはこのような大事な決定をなぜアッシュ1人に任せるのかと彼に詰め寄るが、会社の意向だと押し切られ、彼女は不満をあらわにする。

船は小惑星を離陸したが、地球まではまだ10ヶ月も旅をしなければならなかった。その後ケインは意識を取り戻し、何事もなかったかのように回復したかに思われた。しかし、乗組員たちとの食事中に突然激しく悶絶し、やがて彼の胸部を食い破って奇怪なヘビのような生物が出現、驚愕のあまり呆然とする乗組員の間を駆け抜け逃走する。


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