スカンジナビア航空のA319
用途:旅客機
分類:ナローボディ機(単通路機)
設計者:エアバス
製造者:エアバス
運用者(2018年7月現在の運用数上位10位)[1]
アメリカン航空
イージージェット
ユナイテッド航空
デルタ航空
ブリティッシュ・エアウェイズ
ユーロウイングス
イージージェット・ヨーロッパ
エアバスA319(Airbus A319)はヨーロッパのエアバス社が開発・製造している双発ジェット旅客機である。エアバスのナローボディ機(単通路機)であるエアバスA320ファミリーの1つであり、A320の短胴型である。
A319は大きく2世代に分けることができ、第一世代はA319ceo、次世代型はA319neoと呼ばれる。A319ceoは、1993年に開発が正式に決定し、1996年5月にスイス航空によって路線就航を開始した。A319をベースとしたビジネスジェット機「ACJ319」も開発され、1999年に初納入が始まった。2010年には、A320ファミリーのエンジンを一新したA320neoファミリーの開発が決定し、同ファミリーの短胴型としてA319neoが開発されている。A319neoは2017年2月に初飛行し、翌年12月に最初の型式証明を取得している。
A319の機体は胴体長以外は可能な限りA320と共通化されている。主翼は低翼配置の片持ち翼で、尾翼は通常配置、降着装置は前輪配置、左右の主翼下にパイロンを介してターボファンエンジンを1発ずつ装備する。全長は33.84メートル、全高は11.76メートル、全幅は最大仕様で35.80メートルである。飛行システムもA320ファミリーと共通化されており、操縦資格もファミリー機で共通である。標準座席数はA319ceoが110から140席、A319neoが120から150席である。
2018年7月時点の統計によると、民間航空会社108社で1,297機が運用されている。運用数の内訳は、欧州と南北アメリカの航空会社で概ね500機ずつ、アジア・太平洋地域の航空会社で約250機、アフリカ・中東地域で40機程となっている。また、A319のビジネスジェット仕様であるACJ319は、民間のビジネス用途や軍用の要人輸送機として運用されている。
2019年8月までに、A319に関する機体損失事故は2件発生しているものの、死者を伴う事故や事件は発生していない。目次 米国の航空機メーカーに対抗するため、欧州の航空機メーカーは1970年12月に企業連合「エアバス・インダストリー」(以下、エアバス)を設立した[2]。エアバスは、世界初の双通路(ワイドボディ)双発ジェット旅客機であるA300を開発し、発展型を開発しつつ販売を軌道に乗せた[3]。続いて製品ラインナップの拡充を目指し、単通路機(ナローボディ機)市場への進出を決めた[3]。ボーイングやマクドネル・ダグラスのように既存の単通路機を持っていなかったエアバスは、後発の不利を逆手に取り、当時の最新技術を積極的に取り入れた新設計機を開発することとした[4][5]。
1 沿革
1.1 開発の背景
1.2 設計の過程
1.3 生産と試験
1.4 就航開始
1.5 ビジネスジェット仕様の開発
1.6 その後の改良
1.7 A319neoの開発
1.8 A220の買収の影響
2 機体
2.1 シリーズ構成
2.2 形状・構造
2.3 エンジン
2.4 飛行システム
2.5 客室・貨物室
3 ACJ319
4 運用
5 事件・事故
6 主要諸元
7 脚注
7.1 注釈
7.2 出典
8 参考文献
9 関連項目
10 外部リンク
沿革
開発の背景