ウルトラマンG
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『ウルトラマンG』(ウルトラマングレート、英題:ULTRAMAN: towards the future )は、円谷プロダクションが、オーストラリアで製作した特撮作品と劇中に登場する巨大変身ヒーローの名称。全13話。日本ではオリジナルビデオとして展開された[1]
概要

アンドロメロス』を除けば、実写のウルトラシリーズは『ウルトラマン80』以来10年ぶりで、元号が平成に変わってから最初に製作された作品である。京本政樹が日本語版主演、命名、番組のPRなど深く関わっている。

ウルトラマングレートや怪獣の巨大感を表現するため、日本のウルトラマンと比較してグレートや怪獣の大きさがビルの高さより低くされているほか、戦い終わったグレートが飛び去る場面を真下から映すなど、過去のウルトラシリーズとは少し違った切り口の特撮場面が見られる。

ウルトラ兄弟の存在は主題歌の2番に示されているのみで本編では語られておらず、UMA(後述)がグレートを当初は仲間と認めずに攻撃するなど、本編では他のシリーズ作品との繋がりは描写されないが、第8話のナレーションで語られたように設定上ではグレートもM78星雲光の国の宇宙警備隊の隊員とされている[注釈 1]。映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、宇宙警備隊の隊員としての姿が描かれている[2]

グレートの戦う相手は、第1話から第6話までがゴーデス細胞の生み出した怪獣、第7話以降は宇宙からの来訪者や環境破壊が原因で出現した怪獣となっており、後者では過去のウルトラシリーズのオマージュと窺える描写が増えている。ゴーデス細胞に操られているだけの怪獣や人間の破壊活動に怒って出現しただけで本来は無害の怪獣も存在するため、そのような場合は倒さずに終わることもあった。

日本側文芸スタッフには、『ウルトラマンティガ』以降に関わることになる人々が多数参加している。それゆえ、後年の平成ウルトラシリーズでよく見られる要素が本作品では試験的に盛り込まれている[3]。なお、アーサー・グラント隊長の吹き替えには『ウルトラマン』のムラマツキャップ役の小林昭二、ナレーター(第6話まで)には『仮面ライダー』で本郷猛 / 仮面ライダー1号を演じた藤岡弘、と、過去の特撮ヒーローにゆかりのある俳優が起用されている。
制作

ウルトラシリーズは『ウルトラマン80』終了後、映画作品の公開、旧作品の再放送や映像ソフト化、帯番組の放送、玩具や書籍などの発売、イベント「ウルトラマンフェスティバル」の開催など、精力的な展開によって安定した人気を獲得し、新作の待望論が高まっていた[4][5]1986年にTBSに向けた「新ウルトラマン」の企画準備が始まったものの、半年で企画はペンディング(保留)ということになった[6]

1989年初頭より『新ウルトラマン』の仮題で日本国内制作によるテレビシリーズが企画されていたが、企画書第2稿の作成時点でTBSの放送枠の獲得が難しかったことから一度は凍結され[注釈 2]、アニメ作品『ウルトラマンUSA』に続く海外展開が同年春より始動した[7][3][注釈 3]。過去にはタイとの合作『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』が存在していたが、本作品では世界展開を見据えて英語圏での制作が目指され、オーストラリアでの制作となる[7][注釈 4]。当時のVシネマブームを踏まえ、機動性のある新たなメディアとしてビデオオリジナルで展開することとなった[7][8][10][注釈 5]。当初は、当時のOVAに多かった全6話で予定されていたが、海外での販売を考慮して7話追加の1クール構成となる[出典 1]

初期のウルトラシリーズを支えたデザイナーの成田亨に新たなウルトラマンと怪獣のデザイン依頼を打診し、成田は直ちに「ウルトラマン神変」という新ウルトラマンのデザイン画を描き上げた。しかし、成田がデザイン料として著作権(商品化による収入)の30%を要求したために円谷プロと折り合いが付かず、成田の登板は実現しなかった[14]

プロデューサーの鈴木清の進言により、特撮監督は映画『タイムガーディアン』を手掛けたポール・ニコラが抜擢された[7][12]。撮影は当初、ポールの住むシドニーで準備されていたが、本作品の制作を聞き付けた南オーストラリア州首相ジョン・バノンが同州での撮影を要望し、『ウルトラマンUSA』の座組を基に製作委員会が組まれ、サウス・オーストラリアン・フィルム・コーポレーションとの合作で海外制作される運びとなった[出典 2]

ストーリーについては、ウルトラシリーズが世界に通用するものであるとの自負から特別に海外向けた展開とはせず、『ウルトラマン』同様にエンターテイメント性と哲学的な要素を併せ持つ作品とすることが目指された[15]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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