ウルトラマンレオ
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昭和第2期ウルトラシリーズ
通番題名放映期間
第1作帰ってきたウルトラマン1971年4月 -
1972年3月
第2作ウルトラマンA1972年4月 -
1973年3月
第3作ウルトラマンタロウ1973年4月 -
1974年4月
第4作ウルトラマンレオ1974年4月 -
1975年3月

ウルトラマンレオ
脚本田口成光 ほか
監督真船禎 ほか
出演者

真夏竜

藤木悠

丘野かおり

新井つねひろ

富永美子

伊藤幸雄

春川ますみ

奈良富士子

杉田かおる

神田隆

大林丈史

森次晃嗣 ほか

ナレーター瑳川哲朗
オープニング

真夏竜「ウルトラマンレオ」

ヒデ夕樹「戦え! ウルトラマンレオ」

製作
プロデューサー

円谷粲

熊谷健

橋本洋二

熊谷国雄

制作TBS

放送
音声形式モノラル放送
放送国・地域 日本
放送期間1974年4月12日 - 1975年3月28日
放送時間金曜 19:00 - 19:30
放送分30分
回数51
特記事項:
第2期ウルトラシリーズ最終作
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『ウルトラマンレオ』は、1974年昭和49年)4月12日から1975年(昭和50年)3月28日までTBS系で毎週金曜19:00 - 19:30に全51話が放送された円谷プロダクション・TBS製作の特撮テレビドラマと、その劇中に登場する巨大変身ヒーローの名前である。ウルトラシリーズ第7作であり、第2期ウルトラシリーズの最終作にあたる。
作品としてのウルトラマンレオ
内容

画像外部リンク
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本作品もそれまでのウルトラシリーズと基本的には同じフォーマットを踏襲したドラマの制作がなされているが、その作風は大きな変化を遂げている。

ドラマのレベルを『ウルトラマンタロウ』よりも上げるため、企画書には「骨肉相食む人間ドラマ!!!」の方針が明記され[1]、第39話までのシナリオの表紙には「生きる厳しさと哀しさを鮮烈に謳う」のキャッチコピーが掲げられた[2]。これらのコンセプトに則り、主人公・おゝとり(おおとり)ゲンが強敵や周囲の人間たちとの軋轢によって過酷な状況に追い込まれて苦悩し、成長していくストーリーとなった。そのための特色として、ゲン=ウルトラマンレオがそれまでのウルトラ兄弟のようにM78星雲光の国(ウルトラの国)出身ではなく、別の星系にあった故郷(獅子座L77星)を失った宇宙人と設定されている。レオの活動時間が2分40秒となり、格闘シーンが短縮された分、孤独ながらも道を切り開くヒーロー像の確立と企画意図であったヒーローの神秘性の回復のため、相克の人間ドラマに充てられることとなった[3]。作風の変化には『ノストラダムスの大予言』『日本沈没』などの流行による終末ブームの影響もあるとされる[4]。また、円谷英明は、著書『ウルトラマンが泣いている』の中で、「ネーミングからして手塚治虫の『ジャングル大帝』のレオの影響は否めなかった」「『ウルトラセブン』の指導を受け、ウルトラマンレオが過酷な訓練を経て成長するストーリーは、『巨人の星』『あしたのジョー』などのスポーツ根性ものにインスパイアされていた」とコメントしている[5]

後述の影響もあり、前作『ウルトラマンタロウ』の後半以上に光学合成や火薬効果に制限が求められたため、当時の空手カンフー映画ブームを受け、レオはそれまでウルトラマンに比べて光線技を多用せず格闘技を用いて戦うスタイルが強調され[3]、コストダウンのために特撮からアクションに番組の見せ場を移行し、等身大の宇宙人を登場させて本編班の比重を大きくし[1]、怪獣の特撮的な描写や光線技などを減らしてアクションを主体としたことから、師弟関係の構図などスポ根ドラマやアクション要素を全面に押し出した作風となっている[6][7]。そして、変身できなくなったウルトラセブン=モロボシ・ダンが、地球防衛部隊の隊長でありながら主人公の正体を知っており指導する役を担い、それを取り巻く民間人が中心になってドラマを進めるスタイルが採られている。また、メインターゲット視聴者の子供たちの視点に立つ人物として梅田トオル・カオル兄妹が登場し、もう一方の主人公と言える立場で後半のドラマを担っていくことになる。

企画段階では、「A(エース)」「T(タロウ)」に続くアルファベット1文字のタイトル表記を受け継ぐ案があり[8]、1974年早々に作られた企画案などのいくつかの資料では「ウルトラマンL(レオ)」と表記されていた[1][7]

放送開始については当初、1974年4月5日から放送を予定していたが、『ウルトラマンタロウ』の放送期間が1週間延長されたために同年4月12日から放送開始となった。この理由には、「『レオ』の製作が遅れたために『タロウ』を1話撮り増した[9]」「4月から放送開始する他の特撮ヒーロー番組と競合する編成を避けるためだった[10]」という2説が存在する[7]
基本設定

レオは故郷・獅子座L77星をマグマ星人によって全滅させられて地球に移住し、地球人・おゝとりゲンの姿となって城南スポーツセンターの指導員として生活。第1話ではL77星崩壊から地球時間で1か月後であることがゲンによって語られている。

一方、ウルトラセブンはウルトラマンタロウの後を受けて再び地球防衛の任務に就き、モロボシ・ダンとして宇宙パトロール隊MAC(マック)の隊長を務めていた。

マグマ星人は双子怪獣ブラックギラスやレッドギラスを率いて、地球にも侵略の魔手を伸ばす。この戦いで右脚が不自由となったうえ、セブンへの変身能力を失ったダンに代わってゲン=レオは第二の故郷・地球を守ることを決意し、MACに入隊。戦士として未熟な彼はダンの特訓を受けながら、異星人や怪獣たちと戦う。
制作状況

企画当初、MAC(宇宙パトロール隊)の隊長は地球人・川上鉄太郎であり、ゲンの正体を知って鍛錬・協力する設定であった[2][7]。川上役には森次晃嗣を起用する予定だったが、森次がウルトラシリーズでダン以外の役を演じることに異を唱えて出演を逡巡[11]。制作側は隊長をダンに変更して再度オファーを行って了承を得たが、第1話でダン(ウルトラセブン)が負傷してセブンへの変身能力を失う設定が加わった[7][12][注釈 1]

第16話までの本作品のハードな展開は、制作サイドのイメージよりも「ウルトラ」の視聴者層が低年齢化していたこともあり、『ウルトラマンタロウ』の明るい作風からの落差もあって低年齢層の視聴者の反応が芳しくなく[7]、1クール目の視聴率は14.1%[13]という、当時としては低い結果となった。これに対し、第17話からは序盤の特色であった過酷な特訓描写は徐々に抑えられるようになり、前作までと同様の「怪奇シリーズ」や「民話シリーズ」を導入し、『ウルトラマンタロウ』同様のコメディ調の話も混ざるようになる[4][7][注釈 2]

視聴率の低迷に加えて当時のオイルショックによる物価高騰などが制作体制を直撃し、番組は制作費の緊縮を余儀なくされてしまう[14][4]ギャラの節約を狙ったレギュラーの削減や、毎回の怪獣着ぐるみの製造費[注釈 3]・防衛チーム基地のセット維持費などのカットが断行された結果、番組はホームドラマ志向[15]に近い大幅な路線変更[注釈 4]を強いられることになった[4]

当時、同人サークル「怪獣倶楽部」に所属していた原口智生は、自身は参加していないが怪獣倶楽部のメンバーが円谷プロダクションプロデューサーの熊谷健に呼ばれ、「カプセル怪獣」や「円盤生物」などの強化案を提案したと証言している[17]

最終(第4)クールはウルトラファミリーが大円盤に乗ってウルトラの国を巻き込んだ宇宙戦争を戦い抜く姿を描くという案もあり[12]、第38・39話はその名残である[18]。この案は後に『ザ☆ウルトラマン』に引き継がれている[18]

こうした状況が「努力が実り始めると特訓の必要もなくなり、ダンから独り立ちし始める[19]」というゲンの激動の成長ドラマとして機能。最終的には当初のテーマに沿う内容として結実したが、年間平均視聴率は10.9%[13]にとどまった。

本作品をもって第2期ウルトラシリーズは終了となるが、メインライターの田口成光は本作品が『ウルトラマンタロウ』の視聴率を越えられないことは予想できており、当初からシリーズに区切りを付けることが決まっていたと証言[20]。『毎日新聞』の1975年3月13日付の夕刊で「さよならウルトラマン」と題し、本作と第2期ウルトラシリーズ終了を報じた[14]
ウルトラマンレオ

諸元ウルトラマンレオ
身長52 
m[出典 1][注釈 5]
体重4万8千 t[出典 1]
腕力20万 tタンカーを持ち上げる。
ジャンプ力1,000m[24]
走行速度時速800 km
視力100 km先のマッチ棒も見える。
飛行速度マッハ7[24][27]
水中速度150 kt[24]
年齢1万歳[24]

上述通り、ウルトラ兄弟と異なってM78星雲光の国ではなく獅子座L77星の出身である。L77星壊滅時、生き別れになった弟のアストラや、ペットのロンがいる。


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