ウルトラセブン
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この項目では、1967年から1968年に放送された特撮テレビ番組について説明しています。

1994年から始まった同タイトルのシリーズについては「平成ウルトラセブン」をご覧ください。

キャラクターとしてのウルトラセブンについては「ウルトラセブン (キャラクター)」をご覧ください。

同タイトルのゲームソフトについては「ウルトラセブン (ゲーム)」をご覧ください。

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ウルトラセブン

ジャンル特撮
脚本金城哲夫 ほか
監督本編:円谷一 ほか
特撮:高野宏一 ほか
監修円谷英二
出演者中山昭二
森次浩司
菱見百合子
石井伊吉
阿知波信介
古谷敏 ほか
ナレーター浦野光
製作
制作TBS

放送
音声形式モノラル放送
放送国・地域 日本
放送期間1967年10月1日 - 1968年9月8日
放送時間日曜 19:00 - 19:30
放送枠タケダアワー
放送分30分
回数49
特記事項:
カラー放送。第12話は欠番。
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『ウルトラセブン』は、1967年昭和42年)10月1日から1968年(昭和43年)9月8日まで、TBS系で毎週日曜19:00 - 19:30(JSTタケダアワー枠)に全49話が放送された、円谷プロダクションTBS制作の特撮テレビドラマ(カラー)、および作中に登場するヒーローの名称。
概要
内容

宇宙の侵略者から地球を守るウルトラ警備隊と、ウルトラ警備隊をはじめとした地球人に協力するヒーロー・ウルトラセブンの活躍を描いた物語である。

自然現象の一部としての怪獣出現が主なテーマだった『ウルトラマン』に対し、本作品では明確な侵略の意図を持った知的生命体=宇宙人との対立が物語の中心となった。

番組フォーマットは『ウルトラマン』および前番組『キャプテンウルトラ』と同様に、タケダアワーのOP→タイトル画面→CM→OPテーマ→本編(途中でCMを挟まずラストまで放送)の順番で放送された[1]
制作

本作品は円谷プロの空想特撮シリーズ第3弾である[2]と同時に、TBSによるウルトラシリーズ第4弾として企画された[注釈 1]。『ウルトラマン』と同様に「人類の平和のために戦う特殊チームと、それに協力する巨大ヒーロー」という図式が採用されている。

制作に携わった満田かずほによると、「SF色を強めて高年齢層を取り込むなど様々な面で『ウルトラマン』との違いを意識した」という[3]

企画は『ウルトラマン』放送中の1966年秋ごろから検討が始まっており[4][5]、「敵は宇宙からの侵略者に統一する」という方向性が示されたうえで[2]、新たな路線を目指すために試行錯誤が続いた。最初の企画案の『宇宙基地No.7』を経て1966年10月中[注釈 2]に提出された『ウルトラ警備隊』という企画案は、「ハードなSFシリーズを実現する宇宙路線」という要望から、『ウルトラマン』の後番組ということは意識せず、宇宙を舞台としたSFといった趣で企画され、宇宙時代に活躍する地球防衛軍隊員たちと侵略者の戦いを描き、変身ヒーローが登場しないというメカニカルな宇宙冒険活劇であった[7][4][6][8][注釈 3]

その後、手を加えられて『ウルトラマン』に続く番組として、1967年春にまとめられた企画案は『ウルトラアイ』として発展する[注釈 4]。ウルトラ警備隊に母を探して地球にやってきた主人公の諸星弾というR星人と地球人のハーフであるエスパーの少年がスーパーカーの運転手として加わり、危機の際には彼がレッドマンと呼ばれるR星人に密かに変身して異星人と戦う内容に変更された[4][6][8]。『レッドマン』との番組タイトルは円谷ヒーロー作品[注釈 5]でたびたび使われ、本作品の脚本の表紙にもその一文があった時期が存在する[注釈 6]。その後、ヒーローの名前は『快獣ブースカ』の後継作品として金城哲夫が考案していた「7人の猿人が繰り広げる原始時代のコメディ作品」の『ウルトラ・セブン』からタイトルを拝借し[11]、響きや語呂の良さが決定打となって『ウルトラセブン』と正式に決定した[6][8]。以上の経緯から、「ウルトラマンセブン」は誤り[注釈 7][注釈 8]

その後、後付けでウルトラ警備隊の7人目のヒーローということとなった[6][8]。ウルトラセブンのデザインは『ウルトラマン』と同じく成田亨が担当し、ロボットのようなメカニカルなデザインから青色基調の西洋の甲冑風の意匠を経て、現在のデザインが生まれた[8]

本作品の企画書[注釈 9]には、放送開始日が1967年10月15日と記述されていたが、『キャプテンウルトラ』が当初の全26話予定から2話分の短縮措置が取られて全24話となったのを受け、本作品も前述の予定から2週繰り上げとなる10月1日スタートとなった。

「遊星間侵略戦争の激化によって地球が多くの宇宙人に狙われている」という設定が設けられたため、そうした宇宙人の侵略に対抗すべく世界規模の軍事機構・地球防衛軍が組織されたという設定が導入された。ウルトラ警備隊は、地球防衛軍内部の特殊戦闘部隊という設定である。また、ストーリーも敵対的な宇宙人に対する諜報戦が描かれることが多いなど、軍事色が強くなっている。また、個々のエピソードについてもドラマ性が重視され、

地球と宇宙都市の衝突危機という非常事態の中で、本来は悪意のなかった宇宙人との共存の道を見出せなかった悲劇を描いた第6話「ダーク・ゾーン」

単なる宇宙人の侵略にとどまらず、地球人同士の皮相的で壊れやすい信頼関係をも風刺を交えて描いた第8話「狙われた街」

自らの生命維持のために地球人の生命を盗み取る老衰した宇宙人の所業を通し、自己の生存のために他者を犠牲にする現実社会の不条理をも風刺した第11話「魔の山へ飛べ」

宇宙開発局が打ち上げた惑星探査機を侵略兵器と誤解して地球に報復にきた宇宙人の言動を通して、異種族間の相互理解の困難さを描いた第16話「闇に光る目」

地球防衛軍が行った新兵器実験の犠牲になった宇宙怪獣の悲劇を通し、最終的勝利者のいない無意味な軍拡競争への批判を描いた第26話「超兵器R1号」

地球攻撃の捨石にされ、地球で生きることを放棄した宇宙人の少女とモロボシ・ダン(ウルトラセブン)の価値観を対比した第37話「盗まれたウルトラ・アイ」

地球人が侵略者の末裔ではないかという疑問を投げかけることで、セブンの正義を根底から揺さぶった第42話「ノンマルトの使者」

コンピューターとロボットによるオートメーション化の行き着く先を描き、当時の高度経済成長や盲目的な科学万能主義を批判した第43話「第四惑星の悪夢」

など、娯楽作品の枠にとどまらない傑作を生み出した。

宇宙人やその手下である怪獣やロボットも、「地球を狙う侵略者とその生物兵器またはロボット兵器」という趣が強くなって個々のキャラクター性が薄められ、劇中では名前すら明らかにされないケースも存在した。


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