ウラル語族
原郷遼河地域?サヤン山脈
話される地域北欧、東欧、北アジア
言語系統ユカギール語との同系説、アルタイ諸語とウラル・アルタイ語族を成すとする説、インド・ヨーロッパ語族とインド・ウラル語族を成すとする説があるが、いずれも証明されていない。
下位言語
フィン・ウゴル語派
サモエード語派
ISO 639-5
ウラル語族(ウラルごぞく)は、シベリア(北アジア)中北部、北ヨーロッパ、東ヨーロッパに話者地域が分布する語族である。約2,500万人に話されている。フィン・ウゴル語派(サーミ語、フィンランド語、エストニア語など)、サモエード語派(ネネツ語など)に大別できる。
ユカギール語との同系説(ウラル・ユカギール語族)があり、ウラル語族に含める場合がある。かつてはアルタイ語族とあわせて、ウラル・アルタイ語族を構成するという説もあった。また、インド・ヨーロッパ語族と共にインド・ウラル語族を形成するという説も一部である。 ウラル語族に属する言語には次の特徴がある。 なお語順は東部は主にSOV型、西部は主にSVO型である。
目次
1 特徴
2 分類
3 比較
3.1 特徴比較
3.2 数詞
3.3 同源語
4 母音調和
5 ウラル系民族の歴史
6 他の語族との関連
7 仮説
8 脚注
9 関連項目
10 外部リンク
特徴
母音調和
膠着語
後置詞言語
双数
中舌母音[?]
分類 ウラル語族、ユカギール語の分布
サモエード語派 - SN:北部サモエード語群、SS:南部サモエード語群
フィン・ウゴル語派 - FU:ウゴル諸語、FP:ペルム諸語、FW:ボルガ・フィン諸語、FS:サーミ語、FO:バルト・フィン諸語
(J:ユカギール語)
ウラル語族とされる言語は以下の通り。
サモエード語派(Samoyedic)
北部サモエード語群
ガナサン語 - (Nganasan)
ネネツ語(nyenec, Engl. Nenets)
ツンドラネネツ語
森林ネネツ語
エネツ語(Enets)
ユラツ語 - (Yurats)…死語
南部サモエード語群
セリクプ語 - オスチャーク・サモエード語(Selkup)とも言う
カマス語(カマシン語/Kamassian)…死語
マトル語 - モトル語(Mator)…死語
フィン・ウゴル語派 (Finno-Ugric)
ウゴル諸語(Ugric)
オビ・ウゴル諸語(Ob-Ugric)
ハンティ語(Khanty)- 旧称オスチャーク語
マンシ語(Mansi) - 旧称ボグール語
ハンガリー語(magyar, Engl. Hungarian) - マジャル語とも呼ばれる
ペルム諸語
ウドムルト語(Udmurt) - かつてボチャーク語と呼ばれた
コミ語(Komi)- かつてジリエーン語と呼ばれた
コミ・ペルミャク語
Komi-Yodzyak language
コミ・ジリエーン語
フィン・ヴォルガ諸語
マリ語(Mari)- かつてチェレミス語と呼ばれた
モルドヴィン諸語(Mordvin)
エルジャ語
モクシャ語
サーミ諸語(sami, Engl. Sami) - ラップ語とも言われる
バルト・フィン諸語(Balt-Finnic) - バルト海岸、フィンランド湾、リガ湾で話されている。フィン諸語とも言う
フィンランド語(suomi, Engl. Finnish) - スオミ語とも言う
エストニア語(eesti, Engl. Estonian)
カレリア語(karjala, Engl. Karelian)
ヴェプス語(luudi, veps/beps, Engl. Vepsian)
イジョール語(Izhorian)
ヴォート語(vad´d´a/vadja, Engl. Votian)
リヴォニア語(livvi, Engl. Livonian)
各諸語ごとの系統関係はコンセンサスが得られていないが、以下のような説がある。 特徴サモエード諸語
フィン・ペルム諸語
フィン・サーミ諸語(英語版)
比較
特徴比較
オビ・ウゴル諸語
ハンガリー語
ペルム諸語
マリ諸語
モルドヴィン諸語
フィン諸語
サーミ諸語
口蓋化++±+-+-+
長子音--+---++
子音階梯交替1-----++
母音調和22+-+++-
母音交替++----3+
双数++-----+
受動態-++--+++
否定動詞+--++±++
SVO語順---4-+++
中舌母音
[?]
+5-+-+±±
ガナサン語のみにあり
ガナサン語、南マンシ語、東ハンティ語にあり
リーヴ語のみにあり
コミ語にあるが、ウドムルト語にはない
東ハンティ語にあり
数詞
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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