ウラジロガシ
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ウラジロガシ
ウラジロガシ
分類

:植物界 Plantae
:被子植物門 Magnoliophyta
:双子葉植物綱 Magnoliopsida
:ブナ目 Fagales
:ブナ科 Fagaceae
:コナラ属 Quercus
:ウラジロガシ
Q. salicina

学名
標準: Quercus salicina Blume (1850)[1]

狭義: Quercus salicina Blume f. angustata (Nakai) H.Ohba (1989)[2]
シノニム


Quercus glauca Thunb. var. salicina (Blume) Menitsky (1976)[3]

Quercus salicina Blume var. stenophylla (Blume) Hatus. (1951)[4]

Cyclobalanopsis stenophylla (Blume) Schottky (1912)[5]

Cyclobalanopsis salicina (Blume) Oerst. f. angustata (Nakai) Honda (1957)[6]

Cyclobalanopsis salicina (Blume) Oerst. (1867)[7]

和名
ウラジロガシ

ウラジロガシ(裏白樫[8]学名: Quercus salicina)とは、ブナ科コナラ属アカガシ亜属の常緑広葉樹。ウラジロカシとも。和名は、葉の裏側が白いのでこの名がある[9]
分布と生育環境

日本では本州宮城県新潟県以南から四国九州琉球列島に分布する[9]。日本国外では朝鮮半島南部と台湾[9]に分布する。

低地から山地[9]の尾根沿いや渓流沿い等の温暖湿潤な環境に生育する。人里周辺ではあまり見ないが、本州中南部以南の山腹地域における照葉樹林の重要な構成要素である。人里周辺では往々にしてシイアラカシと入れ替わる。
特徴

常緑広葉樹高木で、15 - 20メートル (m) 以上に達する[9]樹皮は暗褐色から灰色で[9]、皮目があり滑らか[8]。次第に細かい裂け目が入ってくる[8]。老木になると樹皮が不規則に隆起してくるが、若木も皮目があるくらいで滑らかである[8]。若い枝は暗緑色をしている[8]互生[8]、倒卵状から楕円状長楕円形、長さ5 - 13センチメートル (cm) 、鋭尖頭で、葉縁鋸歯を持つ。葉縁はやや波打つくことが多く、アラカシなどに比べて鋸歯が鋭くとがるのが特徴[8]。葉質はやや革質で、裏面はロウ質で粉白色を呈す[8][10]

花期は晩春(4 - 5月ごろ)[9]雌雄同株は穂状に咲き、雄花序は新枝の基部から垂れ下がり[9]、長さ4 cm前後、褐色の軟毛を密生する。雌花序は新枝の上部の葉腋に1個つき[9]、長さ7ミリメートル (mm) 前後。堅果どんぐり)は広卵状楕円形から長楕円形、長さ1.5 - 2 cm前後[9]で他種よりも比較的細長い。翌年の秋に成熟して[9]、色は濃褐色になる。そのため、枝には前年の未熟果がみられる[8]

冬芽は長楕円形で細い毛があり、多数の芽鱗が重なって包まれた鱗芽で、葉の付け根につく[8]

樹皮



葉の表面

粉白色をしている葉の裏面

種内変異

品種
ヒロハウラジロガシ Quercus salicina f. latifolia

交雑種
和名は不詳だがオキナワウラジロガシ Quercus miyagiiとの交雑種が記録されている。
利用

公園樹生け垣に利用される[9]。材は堅く有用であり、建材や楽器材[9]、家具材等に用いられる他、園芸用にも使用される。

また、葉を乾燥してお茶にして飲むと胆石腎臓結石を溶かすという触れ込みで商品化されている[11]


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