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ウミガメ上科
アオウミガメ Chelonia mydas
地質時代
白亜紀 - 現代
分類
ウミガメ(海亀)は、カメ目ウミガメ上科(ウミガメじょうか、Chelonioidea)に分類される構成種の総称。
現生種はウミガメ科とオサガメ科の2科・6属・7種が知られる[1]。
寒帯を除く全世界の海洋に分布する。アカウミガメは温帯から亜熱帯、アオウミガメやタイマイは熱帯から亜熱帯、ヒメウミガメは熱帯の海域に見られる[1]。また、オサガメは寒帯を除く外洋域、ケンプヒメウミガメは西部太平洋、ヒラタウミガメはオーストラリア北部海域に見られる[1]。
白亜紀においては一部を除いて外洋を回遊することはなく、各地で多種多様なウミガメが繁栄していた。 四肢は上下に平たく、特に前脚は長大である。泳ぐときは前脚を櫂のように使って水を掻き、後脚で舵をとる。海中を羽ばたくように泳ぐ姿は優雅にも見えるが、敵から逃げる際などはかなりの速度で泳ぐ。甲は上下に平たく、後方に向かってすぼむ水滴形、もしくはハート形をしている。甲の表面は大多数のカメと同様堅固な甲板に覆われるが、ウミガメ科とは別グループのオサガメ(オサガメ科)のみ硬い甲板はなく皮膚で覆われている(背甲に7本の隆起がある)[1]。 カメとしては大型。最小種のヒメウミガメでも成体になれば甲長60?70cmとなる[1]。最大種はオサガメで甲長130?160cm[1]。化石種では新生代始新世のエオスファルギスなど、甲長2mを超すものが多数生息していた。 食道内側の上皮組織には棘状の角質突起が胃の方に向かって密に並び、これにより潜水・浮上して胃の内外に急な気圧差が生じても食物を逆流させず胃へ運び、食物の余分な水分を排出する働きがあると考えられている[2] 基本的に生涯を海中で過ごしメスの産卵以外は陸上に上がらない。肺呼吸をする爬虫類なので、たまに海面に上がって息継ぎをする。採餌は海中で行い、海草、海綿動物、クラゲ、魚類、甲殻類などを食べる。食性は種類によって異なる。 産卵の際、メスは砂浜に上陸し、潮が満ちてこないほどの高台に穴を掘ってピンポン玉ほどの大きさの卵を一度に100個ほど産み落とす。産卵後、メスは後脚で砂をかけて卵を埋め、海へ戻る。砂の中に残された卵は2か月ほどで孵化し、子ガメは海へ旅立つ。小さい子ガメはほとんどが魚類や海鳥などに捕食され、成長できるのはわずかである。また砂浜から海に向かう最中も海鳥やカニ、フナムシなどに襲われる。これらの捕食動物は沿岸部に多く棲息しており、子ガメはその先にある外洋を目指す。そのための生理現象として、巣穴から脱出直後の子ガメにはフレンジー[3]とよばれる特殊な興奮期があり、子ガメはおよそ丸1日寝ずに泳ぎ続けることができる。これは危険な沿岸部を素早く抜けるためのN.O.Sのようなものであり、生きて外洋に辿りつくだけで生存率は大きく上がると言われている。 子ガメは外敵の多い沿岸部を避けて外洋で分散して生活する[1]。
形態
生態