「国立アイヌ民族博物館」はこの項目へ転送されています。同じ住所に2018年3月31日まで開設されていたアイヌ民族博物館については「アイヌ民族博物館」をご覧ください。
座標: 北緯42度33分37秒 東経141度21分55.9秒 / 北緯42.56028度 東経141.365528度 / 42.56028; 141.365528
地図ウポポイ(英語: Upopoy)は、北海道白老郡白老町にある「民族共生象徴空間」の愛称。主要施設として国立アイヌ民族博物館、国立民族共生公園、慰霊施設を整備しており、アイヌ文化の復興・創造・発展のための拠点となるナショナルセンターである[1][2]。「ウポポイ」とはアイヌ語で「(おおぜいで)歌うこと」を意味している。目次 1997年(平成9年)に「アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律(アイヌ文化振興法)」(2019年(令和元年)廃止)が施行してアイヌ文化の伝承活動の裾野拡大に向けた取り組みを展開していたが、アイヌ文化の伝承者が少なくなり、アイヌ語や伝統工芸など存立の危機に直面している分野があるほか、アイヌの歴史や文化について日本国民の幅広い理解が進んでいないという基本的な課題も未だにある[3]。このような背景から2009年(平成21年)の「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」報告において「民族共生の象徴となる空間」の整備が提言され、アイヌ文化を復興・創造・発展させる拠点であり、先住民族の尊厳を尊重した多様な文化を持つ社会を築いていくための象徴として複合的な意義や目的を有する空間を整備することとなった[3]。 なお、当初の開業予定日は2020年(令和2年)4月24日であったが、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、同年5月29日に一旦開業を延期した[4]。その後も5月29日の開業予定を凍結し、新たな開業時期は未定とした[5][6]。地元住民を対象とした内覧会を開催後[7]、国土交通省は感染症対策の基本的対処方針や各種ガイドラインに基づく取組みを十分に講じた上で記念式典を7月11日に開催し、翌日の7月12日に開業すると発表した[8][9]。
1 沿革
1.1 年表
1.2 展示内容
2 利用案内
3 主要施設
3.1 国立アイヌ民族博物館
3.2 国立民族共生公園
3.3 慰霊施設
4 関連区域
5 アクセス・駐車場
6 脚注
7 関連項目
8 外部リンク
沿革
年表
2007年(平成19年):国際連合総会にて「先住民族の権利に関する国際連合宣言」採択[10]。
2008年(平成20年):衆議院・参議院において「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」を全会一致で採択[10]。
2009年(平成21年):「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」報告において「民族共生の象徴となる空間」の整備を提言[10]。
2014年(平成26年):「『民族共生の象徴となる空間』の整備及び管理運営に関する基本方針」を閣議決定。民族共生象徴空間を白老町に整備することが決定[10]。
2015年(平成27年):文化庁が国立のアイヌ文化博物館(仮称)基本計画を策定。
2016年(平成28年):民族共生象徴空間交流促進官民応援ネットワーク設立[11]。
2017年(平成29年):国立アイヌ民族博物館の基本設計概要を公表[12]。運営主体を「公益財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構」に指定[10]。
2018年(平成30年):アイヌ民族博物館(ポロトコタン)休館[13]。公益財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構と一般財団法人アイヌ民族博物館が合併し、公益財団法人アイヌ民族文化財団と名称変更[10]。民族共生象徴空間の愛称が「ウポポイ」に決定[14]。
2019年(令和元年):「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」施行。