ウツボグサ
ウツボグサ
分類
標準: Prunella vulgaris L. subsp. asiatica (Nakai) H.Hara (1949)[2]
シノニム
Prunella vulgaris L. var. lilacina Nakai (1911)[3]
Prunella vulgaris auct. non L. (1784)[4]
Prunella japonica auct. non Makino (1966)[5]
Prunella asiatica Nakai (1928)[6]
和名
ウツボグサ(靫草)
ウツボグサ(靫草[7]・空穂草・?州夏枯草[8]、学名: Prunella vulgaris subsp. asiatica)は、シソ科ウツボグサ属の多年生植物の1種。日当たりのよい山地に自生する。草丈30センチメートルほどで、地下茎を伸ばして殖える。夏に紫色の花穂をつけるが、花が終わると褐色に変化して枯れたように見える。漢方でも使われる薬用植物で、別名をカコソウ(夏枯草)、セルフヒールといって、利尿や消炎に用いられる。 和名ウツボグサは、円筒形の花穂の形、もしくは花穂につく小花の形が、武士が弓矢を入れて背中に背負った道具である靫(うつぼ)に似ていることに由来する[9][10][11][12]。中国植物名は、夏枯草[2]、日本夏枯草(にほんかごそう)[10]、日本で漢方などで使われる別名は夏枯草(カコソウ)といい、夏に花が終わると褐色に変わって、一見枯れたように見えるところから呼ばれたものである[9][10]。その他、アブラグサ[10]、カゴグサ[12]、カゴソウ[12]、クスリグサ[10]、ジビョウグサ[12]、チドメグサ[12]など薬効にまつわる別名や、ヒグラシ[13]など多数の呼び名がある。 日本の地方によっては、カゴソウ(青森県・岩手県・秋田県・神奈川県・和歌山県・兵庫県・岡山県・山口県)、コムソクサ(広島県・宮崎県・鹿児島県)、ミコノスズ(京都府)、ヘビノマクラ(長野県)などの地方名でも呼ばれている[14]。 ラテン語の学名は、属名の Prunella はドイツ語に由来する扁桃腺炎を意味し、その治療に使われたもので、種小名の vulgaris はどこにでもあるの意味で、ヨーロッパ、北アフリカ、オーストラリア、北アメリカなど世界各地で見られることに由来する[15]。本種 subsp. asiatica は、母種セイヨウウツボグサ
名称
花言葉は、「感謝」「協調性」である[16]。 日本各地(北海道・本州・四国・九州)[17]、アジアの東部から北東部の温帯域に分布する多年生草本[15]。各地の低山、山のふもとなど日当たりのよい山野の草地に群生する[18][15]。野原や丘陵の道端などでよく見かけられる[9]。 多年草[19]。匍匐(ほふく)性で、4月になると茎は基部が少し地表を這うように伸ばして、そこから高さが10 - 30センチメートル (cm) に直立またはやや斜めに立ち上がり、茎断面が四角形である[9][18][7]。葉は葉柄がついて茎に対生し、葉身は長さ2 - 5 cmの披針形から卵状長楕円形をしていて、葉縁にごく浅い鋸歯が少数ある[7]。茎葉全体に細かい白毛が密生する[19][20]。
分布・生育地
形態・生態