ウージェーヌ・シュー(Eugene Sue、1804年1月26日 - 1857年8月3日)は、19世紀のフランスの小説家。
パリ生まれ。父はナポレオン軍の軍医として知られた。ジョゼフィーヌ皇后が名付け親となったと言われる。のち自身も海軍の軍医として働く。1842-1843年『ジュルナル・デ・デバ』新聞に連載した『パリの秘密』で絶大な人気を博す。これはパリの貧民や下層社会を描いた社会主義的な作品で、当時その人気はアレクサンドル・デュマ・ペールに匹敵した。ほかに『さまよえるユダヤ人』がある[1]。
大衆小説作家とみなされ、その後あまり読まれなくなった。
日本語訳
『情態奇話人七癖 吝嗇編』第1-6編 ユーシエーヌ シユー原著 森澄徳聡訳 中村正義 1885
『人七癖 情態奇話 吝嗇編』初 3-9編 ユーシェーヌ・シュー著 二愛亭花実・淡々亭如水訳 稽古堂 1885
『巴黎の秘密』ユージン・シュー著 原抱一庵訳 冨山房 1904
『巴里の秘密:探偵大活劇』泉清風訳 大活劇文庫 春江堂書店 1919
『青銅のメダル』ユージェーヌ・シユウ著 福岡雄川訳 白水社 1921
『巴里の秘密』武林無想庵訳 世界大衆文学全集 改造社 1929
『さまよえるユダヤ人』小林竜雄訳 角川文庫(上下) 1951-52、復刊1989
『パリの秘密』 関根秀雄訳 東京創元社 世界大ロマン全集15 1957
『パリの秘密』全4巻 江口清訳 世界の名作 集英社 1971/グーテンベルク21(電子出版)2023
参考文献
小倉孝誠『『パリの秘密』の社会史 ウージェーヌ・シューと新聞小説の時代』新曜社 2004
脚注^ 篠沢秀夫『フランス文学案内』朝日出版社
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