ウォーズマン
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キン肉マン > キン肉マンの登場人物 > ウォーズマン

キン肉マンII世 > キン肉マンII世の登場人物 > ウォーズマン

ウォーズマンは、ゆでたまご漫画キン肉マン』およびその続編『キン肉マンII世』に登場する架空の人物。
人物

初登場は、超人オリンピック ザ・ビッグファイト編「富士の最終予選の巻」。ソビエト連邦出身で、機械の体を持つロボ超人。黒ずくめのボディに頭全体を覆うヘルメット、素顔を隠すためのマスクを付けている。「コーホー」という機械的な呼吸音を発し、普段は無口かつ無表情だが、強敵と出会った際には仮面の口を開き「ウォーズマンスマイル」と呼ばれる不気味な笑顔を見せる[注釈 1]。本来の性格はシャイで照れ屋であり、インタビューでは言葉に詰まる場面もあった[1]

日の目を見ない超人だったところをロビンマスクに見出され弟子入りし、以降一流超人の仲間入りを果たす。『キン肉マンII世』ではその恩を返すために祖国を捨て行動するなど、ロビンマスクとの絆は師弟関係を超えて非常に深いものとなっている。

その出自と醜い素顔のため周りから疎外される幼少時代を送っている。そのため自分の素顔などに強い劣等感をもっており、試合中に観客からの嘲笑を浴びた際には、幼少時代の辛い思い出がフラッシュバックし激昂する一面もある。

ウォーズマンを特徴づけるものとして、手甲から飛び出す針状の爪・ベアークローがある。超人オリンピックではこの武器を使い、対戦相手を次々と葬りトーナメントを勝ち抜いた。これは『キン肉マン』作中でも特に残虐描写が色濃いものであり、作者ゆでたまごは「ウォーズマンのキャラを決定つけるために行ったが正直やりすぎた。読者に鮮烈な印象を与えすぎてしまった」と反省の弁を残している[2]。ベアークローは取り外し可能であり、足に装着しドロップキックを放ったり、ロビンマスクが使用したこともある。ただしウォーズマン自身の強さはベアークローに依存するものではなく、キン肉マンは対戦中に「ベアークローを外した方が強い」と発言している[3]。ベアークローは毎日磨いて枕元に置いて寝るのが習慣とのこと[4]

ファイティングコンピューターの異名通り、非常に優秀なコンピューター付きの知能を持ち、相手の弱点を一瞬で見抜くロボ超人ならではの的確な判断力と、ベアークローによる残虐ファイトで対戦相手を必ず30分以内に倒してきた。しかし短時間で勝利し続けた弊害で、体内コンピューターには繰り返し30分以内の戦闘プログラムしか入力されなかったため、戦闘時間が長引くと(作中では35分を過ぎる頃)処理機能の限界から全身がショートを起こし、機能が低下する特異体質となってしまった。

体色は原作では生身の部分は茶色が基調であるが、アニメでは体が黒で両腕や太もも、首元が灰色で統一されている。ゆでたまごの作画担当の中井義則は「(生い立ちから)深い悲しみや哀愁と、それを演出する技の怖さをどれだけ絵にできるか」であるという[5]

『キン肉マン』『キン肉マンII世』を通じて非常に人気の高いキャラクターであり、スピンオフ作品や他作品にも出演している。
『キン肉マン』におけるウォーズマン
生い立ち

永遠の強さを求め機械超人となった父・ミハイルマン(本名ミハイル・ボルコフ)と人間の母・ナターシャの間に生まれたロボ超人・ニコライとして誕生(この設定は後述の『ウォーズマンビギンズ』が初出)。超人・人間・ロボットの三者と共通点がありながら、純粋にはどれにも当て嵌まらない「ロボ超人」という出自と、父親から遺伝した機械的な醜い素顔のため、皆からのけ者にされ虐められる辛い幼少時代を送っている。幼少時代は現在のマスクではなく、ズダ袋をかぶり素顔を隠していた。食べるにも着るにも事欠くような荒んだ生活であった。

成長したウォーズマンは素顔をマスクで覆い隠し、辛い幼少時代の鬱憤を晴らすかのように、超人格闘技のリングで対戦相手を血祭りに上げることを唯一の楽しみとしていた。そんな生活を送っていたある日、必殺技の「パロ・スペシャル」を相手にかけている所を打倒キン肉マンに燃えるバラクーダ(ロビンマスク)が発見する。スカウトされ弟子入りしたウォーズマンは優しさなどの感情を捨て去り、ロビン仕込みの格闘テクニックと冷酷・冷徹・冷血の「氷の精神」を身に付けた。

アニメ版ではロビンマスクと会うまでは、やられ専門レスラー養成機関「蛇の穴」にいたが、闘う本能が負けることを許せず相手を打ちのめし脱走したという経歴を持っている。
第21回超人オリンピック ザ・ビッグファイト編

打倒キン肉マンを目指すバラクーダの命により第21回超人オリンピックに参加。超人未開の地とされたソ連の代表だったため当初は全くのノーマークであったが、最終予選の50km耐久ローラーゲームを1位通過。決勝トーナメントでは1回戦でティーパックマンをスクリュー・ドライバーにより惨殺。続く2回戦でも強豪超人ペンタゴンにベアークローで重傷を負わせたことにより注目を浴びる存在となった。準決勝では同じく残虐超人のラーメンマンと棺桶デスマッチで対決し、前大会4位の実力者ラーメンマンを全く寄せ付けないほどの強さで圧倒。最後にはスクリュー・ドライバーによりラーメンマンの脳天を抉って植物状態に追い込む。

感情を捨て去ったはずのウォーズマンであったが、ビビンバ(アニメでは翔野ナツコ)に手を上げるバラクーダやキン肉マンを制止したり、決勝前のデモンストレーションでは孫に会いたいと願う老死刑囚をあえて見逃したり、転んだ子供に手を差し伸べたりと本来の優しさが覗くこともあった。

決勝戦の相手は師ロビンマスクの因縁の相手であるキン肉マン。同じ覆面超人ということでバラクーダが提案した覆面はぎデスマッチで対決することになる。試合開始当初はロビンマスクのファイトスタイルのコピーに過ぎないとキン肉マンに攻撃を読まれていたが、自分本来のスタイルに戻ると一転、キン肉マンの策を次々に破り一気に優勢となる。しかし血で滑る偶然や本能で放つ火事場のクソ力は読み取ることはできなかった。また試合の最中、クリーンファイトを望むキン肉マンに応えるようにロビンに反逆し、自らベアークローを砕き落としてクリーンファイトの応酬となる。激戦の末、パロ・スペシャルによりキン肉マンをギブアップ寸前まで追い詰めたが、30分以上闘ったデータがなく、その時間を経過すると体がショートする弱点のためにパロ・スペシャルを解いてしまい、本邦初公開のキン肉バスターを受け敗北する。ルールによりマスクを取ろうとするキン肉マンに「その必要はない」と初めて言葉を発し、自らマスクを外して今まで知られることの無かった素顔を全観客に向けてさらす。同時に、ロボ超人としての生い立ちと、負けはしたが清々しい気持ちになり、クリーンファイトの素晴らしさに目覚めたことを語ってダウンする。アニメでは時間によってショートする弱点がなくなっており一時間以上の死闘を演じ、パロ・スペシャルで後一歩のところまで追い詰める。しかしラーメンマンの声援を受けて踏ん張り返したキン肉マンの勢いによってコンピューターに負担が掛かり回路がショートしてしまい、パロ・スペシャルが破られてしまう。そこからキン肉バスターによってKOされたかに思われたが、そこから本当の意味でロビンマスクの支配から逃れ、自らの力と意志で立ちあがり、それによって起こされた屈強な精神力でキン肉マンとさらなる激闘を繰り広げる。最後は風林火山を受けて今度こそKOされた。大会終了後の回想コメントでは、キン肉マン戦の大会ベストバウト1位選出への喜びと、今後のクリーンファイトへの誓いを語った。これ以降、アイドル超人の一人として活躍するようになる。

原作担当の嶋田隆司によると、キン肉マン対ウォーズマンの試合は初めて主人公のキン肉マンの試合をギャグではなくシリアスに描こうと決めた試合であり、『キン肉マン』の数ある闘いの中でも特別に思い入れの深い対決として挙げている[6]。また作画担当の中井義則はせわしない部分が多かったとして、リメイクという形でキン肉マンとウォーズマンの試合を別アングルで描いてみたいと語っている[7]
7人の悪魔超人編

ファン感謝デーに乱入してきた7人の悪魔超人バッファローマンステカセキングの攻撃を受け、倒されてしまう。アニメではステカセキングの秘技・三分殺しにより、地獄のシンフォニーの耳鳴りが響く後遺症に見舞われたが、ステカセキング戦の後に同じ症状に見舞われたキン肉マンと耳を合わせることにより耳鳴りが反響され、治療に成功している。

その後、キン肉マンとミートのピンチを救うため、テリーマンらと共にアイドル超人として正式に悪魔超人と闘うことになる。ウォーズマンは田園コロシアムで7人の悪魔超人の首領格であるバッファローマンと対戦。この時、もう使うまいと決めていたベアークローの封印を解く。超人強度1000万パワーを誇るバッファローマンの前になす術も無くスクリュー・ドライバーやパロ・スペシャルを破られ、戦意喪失状態に陥ってしまう(アニメではこの時人間としての心がよみがえり、バッファローマンに対し恐怖心を抱き、戦意を喪失してしまったが子供たちの声援により克服している)。しかしキン肉マンの檄を受け、彼の専売特許である火事場のクソ力を使い猛反撃に出たが、試合時間が35分を経過したことに加えて多大なパワーの濫用でスタミナ切れを起こす。最後の手段として、ベアークローを両手に装備し、さらに2倍のジャンプと3倍の回転による「1200万パワー」のスクリュー・ドライバーを繰り出す。しかしバッファローマンにかわされ、左のロングホーンを折るのみとなった(結果的にこれがキン肉マンに有利に働いた)。反撃のハリケーン・ミキサー4連発を受けてもなお不屈の超人魂で起き上がるが、力尽きて立ったままKO負けとなる。遺体は超人戦士死体安置所で眠っていたが、キン肉マンに敗れたバッファローマンからパワーを受け取り蘇生する[8](アニメでは仮死状態だったという設定に変更)。
黄金のマスク編

悪魔六騎士の策略により超人強度を吸い取られ、さらに悪魔騎士の一人・プラネットマンの人面プラネットにより人質にとられてしまう。しかし自分の位置がプラネットマンの心臓の上であったことから、キン肉マンに己の顔面ごと貫かせてプラネットマンを倒させるという捨て身の友情を見せた。その直後、仮死状態となったウォーズマンの体内に残る悪魔騎士が入りこみ、それを追って正義超人たちも侵入。ウォーズマンの体内を舞台に黄金のマスク争奪戦が繰り広げられることになる。仲間たちの活躍で一命を取りとめたウォーズマンは、病み上がりの身体で悪魔騎士の生き残りであるアシュラマンに挑みかかるが、軽くあしらわれる。


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