ウォルフ1069b
Wolf 1069 b
星座はくちょう座
分類太陽系外惑星
発見
発見日2023年1月6日[1]
発見者Kossakowskiら[1]
発見場所CARMENES[1]
発見方法ドップラー分光法[2][3]
位置
元期:J2000.0[4]
赤経 (RA, α) 20h 26m 05.3021309544s[4]
赤緯 (Dec, δ)+58° 34′ 22.680416973″[4]
固有運動 (μ)赤経: 261.038 ミリ秒/年[4]
赤緯: 542.906 ミリ秒/年[4]
年周視差 (π)104.4415 ± 0.0261ミリ秒[4]
(誤差0%)
距離31.229 ± 0.008 光年[注 1]
(9.575 ± 0.002 パーセク[注 1])
軌道要素と性質
軌道長半径 (a)0.0672±0.0014 au[1]
公転周期 (P)15.564±0.015 日[1]
ウォルフ1069の惑星
物理的性質
半径1.08 R?[1]
質量1.26±0.21 M?[1]
平衡温度
ウォルフ1069bとは、赤色矮星であるウォルフ1069の周囲を公転している地球サイズの惑星である。ウォルフ1069のハビタブルゾーン内に位置するウォルフ1069bは、潜在的に居住可能な惑星であると考えられており、またハビタブルゾーン内を公転している地球質量の惑星の中で太陽系から6番目に近いと考えられている[6]。ドップラー分光法で測定したウォルフ1069bの最小質量は1.26 M?で、その半径は1.08 R?と推定されている[1]。平衡温度は-23℃である[2][3]。 ウォルフ1069bは地球から約9.6パーセク (31 ly) 離れた場所に位置しており、既知の太陽系外惑星の中で最も近いものの1つである[1]。測定されたウォルフ1069bの最小質量は1.26 ± 0.21 M?であり、地球の質量と非常に似ている[1]。質量と半径の関係から、その半径は1.08 R?と推定される。 平均距離0.0672天文単位 (10,050,000 km) で主星の周囲のハビタブルゾーン内を公転しており、公転周期は約16日である[1]。 ウォルフ1069bは、スペインのカラル・アルト天文台に設置されているCARMENESのドップラー分光法を用いた観測によって得られたデータを使用して発見された[6][7]。この発見は、2023年1月に学術誌のアストロノミー・アンド・アストロフィジックスで発表された[6][8]。 ウォルフ1069bは、地球と同様の質量を持っていることに加えて、主星の保守的なハビタブルゾーン(0.056?0.111天文単位の間に位置)内を公転しているため、潜在的に居住可能な惑星と考えられている[1]。ウォルフ1069bはおそらくその表面に液体の水が存在することに加えて[6]、地球と同様の組成(鉄32.5%、ケイ酸塩67.5%)を持っている可能性が非常に高い[1]。地球から31光年離れたところに位置し、ハビタブルゾーン内を公転する地球質量の惑星の中で6番目に近い。ウォルフ1069bより地球に近いのはGJ 1002 bとc、GJ 1061 b、ティーガーデン星b、プロキシマ・ケンタウリbのみである[6]。平衡温度は250 K (?23 °C) と計算され、地球が太陽から受け取る入射放射束の65%程度を主星から受けている[1][3]。 潜在的に居住可能であると考えられているものの、ウォルフ1069bは恒星からの距離が短いため自転と公転の同期が発生しており、惑星の片側は常に昼側で、もう片側は常に夜側となっている[6][7]。そのため、地球のように昼と夜が交互に来ることはなく、惑星の片側は永遠に昼で、もう片側は永遠に夜である[6][7]。
物理的性質
居住可能性
脚注[脚注の使い方]
注釈^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
出典^ a b c d e f g h i j k l m n o Kossakowski, D.; Kurster, M.; Trifonov, T.; Henning, Th; Kemmer, J.; Caballero, J. A.; Burn, R.; Sabotta, S. et al. (2023-02-01). “The CARMENES search for exoplanets around M dwarfs - Wolf 1069 b: Earth-mass planet in the habitable zone of a nearby, very low-mass star”