Mk.108発射機
種類対潜迫撃砲
原開発国 アメリカ合衆国
運用史
配備期間1951年 - 1969年
配備先 アメリカ海軍
海上自衛隊
諸元
重量10,324kg
口径324mm
仰角85度(最大)
発射速度
ウェポン・アルファ(Weapon Alpha)は、アメリカ合衆国が開発した対潜迫撃砲。 第二次世界大戦中、連合国は従来の爆雷に加えて、対潜前投兵器としてヘッジホッグやスキッドなどの対潜臼砲を運用して、大きな成果を上げていた。しかし、ドイツ海軍が開発したUボートXXI型など水中高速型の潜水艦に対しては、従来のソナーおよび対潜兵器では十分な有用性を確保できないことが判明しており、より強力なソナーと対潜火力が必要とされていた。 この要請から、アメリカ海軍チャイナ・レイク海軍兵器試験所
概要
ランチャーのMk.108発射機は、当初ボフォース 40mm機関砲の連装砲架を流用したもの(重量 10,324kg)より開発していたが、のちに専用設計のもの(重量 11,450kg)が開発された。丸みを帯びた砲塔上の形状をしており、単装の発射筒が伸びている。発射筒先端には、発射炎除けの覆いがあり、発射機後上方にも発射炎の煙路が設けられている[1]。Mk.108は諸元入力の後、旋回・仰角は油圧により全自動で動作する。旋回は毎秒30度、仰角は90度まで可能であり、毎秒85度である[1]。発射機下部にリング状のマガジンがあり、縦向きに22発が用意されている。発射筒を垂直にし装填を行い、5秒ごとに1発を発射できる[1]。
アメリカ海軍では、短魚雷を投射するRUR-5 アスロック対潜ミサイルに代替されて、1969年までに運用を終了した。海上自衛隊もアメリカから供与を受けてあきづき型護衛艦 (初代)より運用を開始した。しかし、不発率が高く不評であり、艦によっては就役以来まともに発射できた記録がなかったとされている[2]。このことから、1979年までにM/50 375mm対潜ロケット砲(71式ボフォース・ロケット・ランチャー)に換装している[1]。 RUR-4A Mk.1RUR-4A Mk.2 アメリカ海軍
弾体諸元表
全長2.60 m
直径0.32 m
重量238 kg
速度85 m/s
射程270 - 695 m230 - 890 m
搭載艦
嚮導艦「ノーフォーク(DL-1)」
ミッチャー級駆逐艦
フレッチャー級駆逐艦
カーペンター級駆逐艦(FRAM改修時に撤去)