氷と炎の歌の世界(こおりとほのおのうたのせかい)では、ジョージ・R・R・マーティン著のファンタジー小説シリーズである『氷と炎の歌』の中に現れる、架空の世界について述べる。小説に基づき、HBOドラマシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』が放映されている。
『氷と炎の歌』の物語は、ウェスタロスと呼ばれる大陸と、エッソスと呼ばれる大陸を主とした架空世界を舞台としている。物語には3つの主要な筋があり、次第に絡み合うようになる。第一は諸名家によるウェスタロスの王座を巡る争い、第二はウェスタロスの国境となる巨大な氷の〈壁〉の北での〈異形〉と呼ばれる脅威の増大、第三は13年前の内戦で殺された王の娘であるデナーリス・ターガリエンのウェスタロスへの帰還と玉座を求める野望である。なお、ドラマシリーズでは、内戦は17年前に起きたことになっている。
ウェスタロス以外にも二つの大陸がある。巨大なエッソス大陸は、ウェスタロスから〈狭い海〉を隔てた東側に位置する。エッソスの、ウェスタロスに最も近い西部には独立した都市国家群である自由都市群がある。エッソスの南岸沿いはまとめて夏の海の土地と呼ばれており、奴隷商人湾や、ウェスタロスの旧王家であるターガリエン家の古の故郷である、ヴァリリアの廃墟がある。
エッソスの南には、ソゾリオス大陸がある。黒い肌の人間が住み、ジャングルが多く、疫病がはびこり、ほとんど探検もされていない、ということ以外はこの大陸について知られていない。本シリーズの第1部から第3部には岡部宏之による旧版と、酒井昭伸による新訳語を用いた改訂新版が存在し、両版の間では多くの名称の日本語訳が変更されているため、以下においては新訳語を用い、最初に使用された箇所では括弧内に旧訳語を示す。'以下の内容は、第5部終了時点でのものである。 氷と炎の歌の物語は、おもにウェスタロス大陸が舞台である。その広さは南アメリカ大陸にほぼ等しい。しかし、極度の低温と、〈野人〉(〈野性人〉)として知られる敵意に充ちた住民のために、極北の地は未踏のままである。北部は南部よりも人口が少ない。〈征服戦争〉の前は七つの独立した王国に分かれていたが、 ターガリエン家の主権のもとに統一され、各領域はそれぞれ一つの名家によって統治されてきた。統一後も、これらの領域はまとめて七王国と呼ばれる。七王国の社会は封建社会であり、大小の領主が支配地の領民から税を取り立てる。これらの領主は各領域の支配的な名家に忠誠を誓う旗主となる。 旧地域名統治する諸名家本拠地私生児の姓
目次
1 ウェスタロス
1.1 北部
1.2 鉄諸島
1.3 リヴァーランド
1.4 アリンの谷間
1.5 西部
1.6 河間平野
1.7 ストームランド
1.8 ドーン
1.9 王室領
2 エッソス
2.1 自由都市
2.1.1 他の自由都市
2.2 奴隷商人湾
2.3 エッソス東部
2.4 エッソスの未踏の地
3 宗教
4 生物
4.1 意識を持つ種
4.2 動物
4.3 植物
5 脚注
6 外部リンク
ウェスタロス
旧王国
北の王国(北部)スターク家ウィンターフェルスノウ
鉄諸島の王国グレイジョイ家パイクパイク
山と谷間の王国(アリンの谷間)アリン家高巣城ストーン
岩の王国(西部)ラニスター家キャスタリーロックヒル
河間平野(リーチ)タイレル家ハイガーデンフラワーズ
嵐の王国(ストームランド)バラシオン家ストームズエンドストーム
ドーンマーテル家サンスピアサンド
非王国
リヴァーランドタリー家リヴァーランリヴァーズ