イースターラビットのキャンディ工場
Hop
監督ティム・ヒル
『イースターラビットのキャンディ工場』(イースターラビットのキャンディこうじょう、原題: Hop)は、2011年に公開されたアメリカ合衆国の3D実写/コンピュータアニメーション・ファンタジー・コメディ映画。イルミネーション製作。2011年3月27日にユニバーサル・スタジオ・ハリウッドでプレミア上映され、同年4月1日にユニバーサル・ピクチャーズより全米公開された。日本では、同年8月19日に東宝東和より公開された。 南米チリ、イースター島。ウサギのイービーは父に連れられ、復活祭用のお菓子を製造する“キャンディ工場”に足を踏み入れた。父はこの工場で作られたお菓子を、世界中の子供たちに届けていた。父は息子に、いつかこの工場を所有することになるのだと告げた。 カリフォルニア州ヴァンナイズ、オヘア家。夜、少年であるフレッドは窓から外を眺め、ヒヨコたちによって空を飛ぶ不思議な乗り物を見つける。しかも、その乗り物からウサギたちが降り、庭に卵を置いていった。フレッドはその光景に驚きカメラを持って庭に出て行くが、ウサギはいつの間にかいなくなっていた。庭には、お菓子のバスケットとウサギの包み紙が巻かれたチョコレートがあった。 20年後。フレッドはリストラされてから再就職できていなかった。両親は、フレッドに仕事に対する望みが高すぎるのだと注意し、何でもいいから就職しろと言い聞かせた。フレッドは両親の辛辣な物言いに言葉を失くす。サムは家を出る兄のフレッドに、両親には内緒で仕事先を紹介した。そして、上司から休暇の間家の管理を頼まれていたため、その家の鍵を渡した。フレッドは妹の顔を立て、2週間後のイースターまでに仕事と住む家を見つけることを約束した。 イービーはイースターラビットの任命式に出るため、父から準備をするよう言われる。しかし、イービーはイースターラビットにならず、バンドに入ってドラマーとして世界中を飛び回りたいと考えていた。父はイービーの考えを理解せず、一方的に命令するだけだった。腹を立てたイービーは装置を使い、ハリウッドへ家出することを決意する。しかし、泊まる場所が見つからないまま街を彷徨い歩き、車に轢かれてしまう。轢いたのはフレッドだった。イービーは瀕死の状態を装い家に泊めてもらおうとするが、フレッドに石で殴られ殺されそうになる。フレッドは苦しんでいるウサギが可哀想で、一思いに殺そうとしたのだ。それに気づいたイービーは飛び起き、保険会社に言わない代わりに泊めてくれと頼んだ。フレッドはウサギがしゃべったことに驚き、家の中へと隠れた。イービーは怪我をしたと嘘を吐いて同情を誘い、フレッドの家に泊めてもらう。フレッドが用意した部屋はガレージで、用意した寝床は新聞紙だった。イービーは抗議するが、しゃべるウサギの存在に混乱しているフレッドの耳には届かなかった。 イービーの父は息子が家出したことを知りショックを受ける。カルロスはこれを機に自分がイースターラビットの座に就こうと策を練るが、イービーの父はそれに気付かず、息子を探すために特殊部隊“ピンク・ベレー”を招集するよう指示を出した。無視されたカルロスは腹を立てる。 フレッドはガレージを確認して、ウラギがいなくなっていたことに安堵する。だが、犬にエサやりを行った後家に戻ると、サムから立ち入りを禁止されていた2階にE.B.おり、部屋を散らかしていた。怒ったフレッドはE.B.を捨てることにした。それに気づいたイービーは謝罪の言葉を重ねるがフレッドが許さなかったため、自分がイースターラビットであることを打ち明けた。フレッドは子供の頃の記憶が蘇り、イービーを連れて帰ることにした。フレッドは子供の頃に見たウサギが本当だったことに感動していた。イービーはフレッドに話を合わせ、家出したことは明かさなかった。フレッドはイービーを車に残し、仕事の面接に向かった。イービーは大人しく車の中で待っていたが、ピンク・ベレーが探しに来ていることに気づき、急いでフレッドに助けを求めた。しかし、フレッドは話を聞かないまま、他の人に見られないようにイービーをゴミ箱に隠し面接を受けに行った。イービーはゴミ箱を抜け出すと、盲目の演奏集団がいるブースへと侵入した。そこで、ドラマーが席を立っていることに気づき、自分が代わりに演奏した。盲目の演奏者達はイービーがウサギと知りつつも演奏の腕を買い、エンタメ界の“ゴッドファーザー”と呼ばれているホフがオーディションを行っていることを教えた。フレッドは郵便係として雇われそうになるが、イービーに気を取られて面接官の対応をおざなりにしてしまい、不採用となる。 イービーはフレッドに目の前から消えることを約束し、オーディション会場に連れて行ってもらう。緊張しながらも見事に演奏を行い、土曜日の夜に行われる生放送に出演することが決まる。イービーは約束通りフレッドと別れようとするが、ピンク・ベレーの姿を見つけ、急いで車へと逃げ込む。そこで、家出をして追われていることをフレッドに打ち明けた。フレッドはイービーを鞄に隠し、アレックスが出演する劇“イースターの魔法”を観に行った。イービーはアレックスの酷い歌声に驚き、鞄から顔を覗かせた。その時、ウサギの被り物をした子たちの影をピンク・ベレーと間違え、逃げ惑って舞台に上がってしまう。イービーは場を取り成そうと“オンチの歌を続けてくれ”としゃべってしまったため、フレッドが腹話術をしているかのように話して誤魔化した。フレッドは歌に合わせて腹話術の振りをするが、劇の後父親とアレックスから怒られる。しかし、壁に貼られたイースターラビットの絵を見てイースターラビットの仕事を行うことを思いつく。イービーに伝えるが、人間のイースターラビット何てあり得ないと殴られてしまう。しかし、フレッドは諦めなかった。次の日、イービーが起きて部屋に行くと、フレッドがたくさんの卵に飾りつけをしていた。それを見たイービーは自分の夢を応援してくれたフレッドの恩に報いるためにも、イースターラビットになる夢を応援することを決める。フレッドはイービーに特訓されながら体を鍛えた。その頃、カルロスもイースターラビットになるため、フレッドと同じように体を鍛えていた。 イービーは自宅までピンク・ベレーが迫って来ていることに気づき、自分が死んだように見せるため、七面鳥に服を着せて鍋の中に入れて火を点けた。その隙に、ホフの迎えの車に乗った。何も知らないフレッドはイービーを殺した犯人としてピンク・ベレーに捕まり、イースター島に連れて行かれる。フレッドは七面鳥であることを訴えるが、誰も話を聞いてくれなかった。しかも、混乱に乗じてカルロスがウサギたちを閉じ込め、クーデターを起こす。イービーは生放送に出演するために準備を行うが、フレッドを置いて行ったことが気になっていた。ホフに相談すると、助けに戻ることを勧められる。イービーが家に戻ると、ピンク・ベレーが使う吹き矢が落ちていた。イービーはキャンディ工場に向かうが、カルロスとその仲間のヒヨコたちの手によって捕まってしまう。カルロスはイービーの父から奪った魔法の杖を使い、お菓子の代わりにヒヨコの好物である干し草やミミズをバスケットに入れて、子供たちの元に配りに行こうとした。
ストーリー