イーグル・プレミア
[Wikipedia|▼Menu]

イーグル・プレミア
イーグル・プレミア
ダッジ・モナコ

概要
販売期間1987年 - 1991年
ボディ
乗車定員5人(6人:前席ベンチシート モデル)
ボディタイプ4ドア セダン
駆動方式FF
パワートレイン
エンジン直列4気筒 2.5L AMC 4気筒 ガソリン
V型6気筒 3.5L PRV製 ガソリン
変速機アウディ製 AR-4 4速AT
ZF製 4HP18 4速AT
前前輪:マクファーソン・ストラット
後輪:
後前輪:マクファーソン・ストラット
後輪:
車両寸法
ホイールベース2692 mm
全長4897 mm
全幅1778 mm
全高1354 mm
車両重量1356 - 1392 kg
その他
生産工場ブランプトン工場ブランプトンカナダ
系譜
後継イーグル・ビジョン
テンプレートを表示

イーグル・プレミア(Eagle Premier)は、アメリカン・モーターズ社(AMC)とルノー社の協業により開発された 乗用車である。この車は1987年にAMC社がクライスラー社に買収された後クライスラー社に引き継がれ1988年モデルから1992年モデルとして販売された。イーグル・プレミアは1990年から1992年の期間にダッジ・モナコ(Dodge Monaco)として、その他の地域では「クライスラー・プレミア」としても販売された。
設計

AMCと1979年以来同社の主要株主であったルノー社は1982年にコードネーム X58というフルサイズ前輪駆動乗用車の開発を始めた。AMCの車種展開は1930年代以来伝統的にナッシュ(Nash)とAMC・アンバサダー(AMC Ambassador)で占められており、この車は同社が販売するものとしては1974年以来初の大型車であった。

プレミア用に全く新規のシャーシを開発するよりもルノー・25モノコックを基礎にして新しい車に仕立て上げた。全長、全幅、全高の全てを引き伸ばすことにより同時代の他車よりも大きな室内空間を確保していた。外装デザインはAMC自体のデザイン部門やその他のデザイン会社の案を抑えてジョルジェット・ジウジアーロイタルデザインのものが採用された。ボディの抗力係数(Cd値)は0.31であり、空力を考慮したスタイリングでよく知られる1986年モデルのフォード・トーラスより幾分低い値であった。サスペンションは前輪がマクファーソン・ストラットで、後輪には各輪に2本のトーションバー・スプリングを備えた新しいものであった。スタビライザー・バーは前後輪に付いていた。

内装はディック・ティーグ(Dick Teague)に率いられたAMCの社内デザイナーによる全く新しいもので当時としてはユニークなものであった。空調の調節は通常とは異なる上下方向へ動くボタンで空調のモードを変更すると一列の光がその状態を表示した。これらのコントロールは全てステアリングコラム右側のビナクル(binnacle)に集められており、コラム左側のビナクルにはライトをコントロールするスイッチがまとめられていた。

プレミアでは2種類のエンジンが選択でき、ルノー・25のフランス製4気筒エンジンの代わりに最低グレードのプレミアLXは標準の2.5 L AMC製4気筒エンジン(AMC Straight-4 engine)を搭載していた。電子制御の燃料噴射装置を備えて最高出力は4750 rpmで111 hpと2500 rpmで142 lbf-ftを発生し、ルノー社とフォルクスワーゲン社が共同開発した電子制御4速オートマチックトランスミッション(AT)が組み合わされた。LXにはオプションでESには標準で最高出力が150 hpと171 lbf-ftを発生するマルチポート燃料噴射装置付き3.0 Lの有名なプジョー-ルノー-ボルボ製 V6 エンジン(PRV engine)を搭載していた。メーカーの公式値では60 mph(96 km/h)までの加速は4気筒車で11.5秒、6気筒車で10.0秒であった。

北米で販売するためにAMCと共同開発した他の車(アライアンス:Alliance、とアンコール:Encore)と同じようにイーグル・プレミアは当初ルノー・プレミアと呼ばれていた(1988年初めに工場から出荷された車にはルノーのバッジが付けられていた)。プレミアは、他に4ドア・ワゴンとルノー・アリュール(Renault Allure)という名称の2ドア・クーペという3種類のボディ型式を持つシリーズ中で最初の車であったが、クライスラー社がAMCをルノーから買い取った後でワゴンとクーペは5速マニュアルトランスミッション(MT)付で計画されていたプレミア DLと共にキャンセルされた。ルノー・プレミアは、AMC最後の製品であるAMC・イーグル由来の新しい名称のブランドのイーグル・プレミアに改称された。

LXの内装は標準で6人乗りであり、前後ともにベンチシートを備え、標準の4速ATはコラムシフトで操作された。ESは5人乗りで前席はベンチシートの替わりにバケットシートを備えていた。このバケットシートはLXではオプションで、フロアシフトはLXでもESでもオプションであった。

1990年に実質的にプレミアのエンジンは換装された。全ての電気システムはオリジナルのレニックス(Renix)・システムよりも信頼性に富むクライスラー標準のものに替えられた。外装は僅かに変更された結果、前部フェンダーの「 design giugiaro 」のバッジは外された。(不人気の)4気筒エンジン搭載モデルは公式に廃止され、残されたV6エンジンのみが選択できた。ESとはボディと同色にされたサイドモールなどが異なるリミテッド(Limited)モデルが追加された。
その後

当時、プレミアは米国市場で購入できる最もスポーティな(接地性や応答追随性という面で)セダンの内の1台とみなされていた。4輪完全独立懸架はより良い乗り心地とハンドリング特性を実現しており、ラック・アンド・ピニオン式の操舵機構もこれに貢献していた。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:26 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef