インヴィンシブル投資法人
Invincible Investment Corporation種類投資法人
市場情報東証REIT 8963
インヴィンシブル投資法人は、日本の投資法人であり、ホテル・住居中心とする上場総合型不動産投資信託(J-REIT)。 2010年2月1日、住宅系REITの東京グロースリート投資法人を存続法人として、エルシーピー投資法人を吸収する形で設立された。J-REITの合併は史上初の出来事であった。リーマン・ショック後は世界的な信用収縮が起こり、ニューシティ・レジデンス投資法人が破綻するなどJ-REIT市場では資金繰りが悪化していた[1]。そのため両REITの合併には財務体質を向上させ、リファイナンスリスクへの対応する意図があったとみられる[2]。また、この合併に伴い、東京グロースリートの資産運用会社グロースリート・アドバイザーズは解散している。 2011年7月15日、フォートレス・インベストメント・グループをスポンサーに迎え入れた。これにより当初は「REITが高い金利で借り入れをしてフォートレスが質の悪い物件を押し付けられるのではないか」と懐疑的な見方をされていたが、インヴィンシブル投資法人が総合型REITからホテル投資を重視するREITへと変貌を遂げたことで急速に市場の評価を上げた。フォートレスは現在、積極的にホテルを購入しインヴィンシブルに渡す関係となっている[3][4]。運用資産総額は2014年5月時点の725億円から2017年3月末時点の2,911億円の4倍に成長している[5]。 2017年12月27日、ソフトバンクグループによるフォートレス・インベストメント・グループ買収が完了。これに伴い2018年3月末日までにCalliopeが保有する資産運用会社の株式の80%がフォートレス関係法人に、20%がソフトバンクグループ関係法人に譲渡される予定[6]。 2018年9月、グランドケイマン島のホテル2物件の長期不動産賃借権等を裏付け資産とする匿名組合出資持分(100%)を取得した[7]。しかしながら、2019年4月1日の租税特別措置法の改正により、投資法人に係る課税の特例(導管性要件)の一つである「他の法人の株式又は出資の50%以上を有していないこと」との要件に、匿名組合出資も含まれることになったため、導管性要件を維持するため、2019年5月に本投資法人が長期不動産賃借権等を直接保有する形態に変更された[8]。 2020年、新型コロナウイルス感染症の影響で、3月以降ホテルの売上高が大きく低下し、主要テナントでホテル運営者のマイステイズ・ホテル・マネジメント(MHM)に対し、固定賃料の免除や費用の本投資法人による負担などの支援を行うことにした。MHMもフォートレスグループの出資を受けており、利害関係者に準じたものであるため、利益相反が論点となった[9]。
概要
沿革
2002年
1月18日 - 東京グロースリート投資法人が設立。
2月26日 - 金融商品取引業者登録(登録番号 関東財務局長 第15号)。
2004年5月17日 - 大阪証券取引所上場。
2006年
6月1日 - ビジネスバンクコンサルティングによる運用会社グロースリート・アドバイザーズの親会社パレックス(旧・東京リート)子会社化の動き[10]。
8月1日 - 東京証券取引所上場[11]。
8月25日 - ビジネスバンクコンサルティングによる子会社の合意解除[12]。
2007年
2月20日 - アパマンショップホールディングスがパレックスを子会社化[13]。
10月6日 - 大阪証券取引所上場廃止[14]
2009年
11月17日 - エルシーピー投資法人との間に合併契約を締結[15]。
12月10日 - 合併後の名称「インヴィンシブル投資法人」を発表[16]。
2010年
2月1日 - 東京グロースリートを存続法人としてエルシーピー投資法人と合併、インヴィンシブル投資法人へ商号変更。
9月27日 - 旧運用会社グロースリート・アドバイザーズ解散[17]。