インビクタス/負けざる者たち
Invictus
監督クリント・イーストウッド
脚本アンソニー・ペッカム
原作ジョン・カーリン
製作ロリー・マクレアリー
ロバート・ロレンツ
メイス・ニューフェルド
クリント・イーストウッド
製作総指揮モーガン・フリーマン
ティム・ムーア
『インビクタス/負けざる者たち』(Invictus)は、クリント・イーストウッド監督、モーガン・フリーマンとマット・デイモン主演の2009年のアメリカの伝記スポーツ映画。
ラグビーワールドカップ1995の前後に南アフリカで起きた出来事を描いた、2008年のジョン・カーリン(英語版)の著書『Playing the Enemy: Nelson Mandela and the Game That Made a Nation』に基づいている。
invictusとは、ラテン語で「征服されない」「屈服しない」を意味する語。同様に、ラテン語のフレーズ「morior invictus」は、「死ぬまで屈服しない」を意味する。invictusは男性単数主格形なので、原題は直訳すれば「征服されない者(単数)」である。 舞台は1994年の南アフリカ共和国。ネルソン・マンデラは反体制活動家として27年ものあいだ投獄されていたが、1990年に釈放されこの年に同国初の黒人大統領となった。マンデラの初登庁日には、それまで政府の主要ポストを占めていた大統領府の白人官僚たちが、マンデラの報復的な人事の可能性を恐れ、一部の者達はそれを見越して荷物をまとめ始めていた。それに対しマンデラは、初日の朝に職員たちを集め、「辞めるのは権利であり自由だが、新しい南アフリカを作るために協力してほしい。あなたたちの協力が必要だ」と呼びかけた。また、語りかける際にはボディーガードを待機させず、職員への信頼を行動で示した。安堵した職員たちはマンデラのもとで働くこととなり、ボディーガードチームも予想に反して黒人と白人の混成チームとなった。(指名された白人ボディーガード隊は、前政権デ・クラーク大統領による特殊部隊であり、黒人危険分子の抹殺にも関わっていた。)黒人ボディーガードのヘッドであるジェイソンは当初これに強く反発したが、マンデラから諭されてこれを不服ながら受け入れる。この場面ではマンデラへの尊敬と信頼、そしてマンデラの強いカリスマ性が見て取れる[注 1]。 一方、南アフリカ代表のラグビーユニオンチーム「スプリングボクス」は当時低迷期にあり、黒人選手もわずか1人という状況だった。ラグビーはアパルトヘイトの象徴として、多数を占める黒人の国民のあいだでは非常に不人気なスポーツだった。政府内では「スプリングボクス」のチーム名やユニフォームの変更を求める意見が多数を占めており、一時はその方向で決まりかけていた。しかしマンデラはこのチームが南アフリカの白人と黒人の和解と団結の象徴になると考え、チーム名とユニフォームの存続を求め周囲を説得し[注 2]、また、白人であるチームの主将フランソワ・ピナールを大統領府に招き、イングリッシュ・ティーを自ら薦めながら「リーダーシップ」のあり方について言葉を交わし、励ました。 その後スプリングボクスのメンバーたちは、マンデラの意向で貧困地区の黒人の子どもたちにラグビーの指導に赴く。当初それを不満に感じていたメンバー達も、一連の地道な活動により、国民のあいだでチームの人気が少しずつ高まり、自分たちの存在が国内のみならず世界的に注目されていることを知るに至った。 そしてスプリングボクスは、自国開催の1995年ラグビーワールドカップにおいて予想外の快進撃を見せ、ついに決勝進出を果たす。今や新生南アフリカの象徴として見られるようになったスプリングボクスは、全南アフリカ国民が見守る中、強豪ニュージーランド代表オールブラックスとの決勝戦に臨む。 ※括弧内は日本語吹替[2]
あらすじ
キャスト
ネルソン・マンデラ
演 - モーガン・フリーマン(坂口芳貞)アフリカ民族会議の議長。