インド文学(インドぶんがく)は、現在のインド共和国を中心とする地域の文芸、及びそれらの作品や作家を研究する学問を指す。古典期のサンスクリット語や、現在もっとも話者が多いヒンディー語、ドラヴィダ文化に属しサンスクリットと異なる独自の古典文芸を持つタミル語など多数の言語により作品が生み出されている。広義には、ヴェーダや、ヒンドゥー教の聖典であるプラーナ文献、古代の法典であるダルマ・シャーストラ、仏教のパーリ語経典などの文献も含まれる。 『リグ・ヴェーダ』の最古の部分は紀元前18世紀までさかのぼるとされている。古代インドでは、聖典が口頭伝承によって伝えられた。パンディト (Pandit
インド文学史
ヴェーダ
古典期ラーマーヤナの主人公ラーマ王子とその妃シーターマハーバーラタ
クルクシェートラの戦いを描いた画.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}『インドのシェイクスピア』と呼ばれるカーリダーサ
古代インドの代表的な作品として、サンスクリット語の長大な叙事詩である『ラーマーヤナ』と『マハーバーラタ』が知られる。『ラーマーヤナ』はコーサラ国の英雄ラーマ王子の伝説集で、詩人ヴァールミーキ (Valmiki) の作ともいわれ、3世紀頃に現在の内容にまとめられた。『マハーバーラタ』はパーンダヴァ族とバーラタ族の戦いを中心とした物語で、伝説のリシ(聖仙)であるヴィヤーサの作ともいわれ、グプタ朝の時代に現在の内容にまとめられた。ともにヒンドゥー教の世界観を表しており、『マハーバーラタ』には重要な聖典である詩編『バガヴァッド・ギーター』が含まれている。2世紀頃には、アシュバゴーシャが仏陀の生涯を『ブッダ・チャリタ』という叙事詩にしている。アシュバゴーシャは現存する最古のサンスクリット語の戯曲の作者でもある。
南インドでは、紀元前3世紀から西暦3世紀にかけてタミル文学が盛んになった。二大詩華集『エットゥハイ』 (E??uttokai) や『パットゥパーットゥ』 (Pattupp???u) や、音韻論や詩論を含む文法書『トルハーッピヤム』 (Tolk?ppiyam) が作られ、マドゥライに存在した学術院にちなんでサンガム文学(シャンガム文学)とも呼ばれた。
サンスクリット文学はグプタ朝の時代に最盛期を迎えた。5世紀頃には、詩人・劇作家のカーリダーサが『シャクンタラー』をはじめ多数の戯曲や詩を作って活躍した。その一方で、俗語にあたるプラークリット語の古典劇や詩作も行われるようになった。カンニヤークマリにあるティルヴァッルヴァル像