この項目では、IndyCarが主催する自動車レース選手権について説明しています。
1979年から1996年までCARTが主催していたインディカー・シリーズについては「チャンプカー・ワールド・シリーズ」をご覧ください。
インディカー・シリーズ
カテゴリオープンホイール
国・地域国際
開始年1996年
ドライバー33
チーム12
コンストラクターダラーラ
エンジン
サプライヤーシボレー
ホンダ
タイヤ
サプライヤーファイアストン
ドライバーズ
チャンピオン アレックス・パロウ
チーム
チャンピオン チップ・ガナッシ・レーシング
マニュファクチャラーズ
チャンピオン シボレー
公式サイトIndyCar.com
インディカー・シリーズ(IndyCar Series)は、IndyCarが主催するモータースポーツのカテゴリー。フォーミュラカー(オープンホイール)を使用したレースでは北米最高峰に位置する。
現在、アメリカ合衆国を中心に転戦しているが、2003年から2011年までは日本でも開催されていた。
概要2006年のダラーラ IR5、ヴィットール・メイラ車
1994年、インディ500を開催するインディアナポリス・モーター・スピードウェイ (IMS) の社長であったトニー・ジョージ(英語版)が、インディ500だけでなく自らが主催するシリーズを立ち上げたいために、1996年よりインディ・レーシング・リーグ (IRL)を発足させることを表明。1996年にはCART(後のチャンプカー・ワールド・シリーズ)から分離独立し、CARTやF1と同様、オープンホイールマシンでチャンピオンシップを争うレースとして発足した。
インディ500を頂点に据え、オーバルを中心にロード/ストリートコースを組み合わせたスケジュールとなっている(2004年まではオーバルコースレースのみ)。発足初年はCARTのマシンを使用していたが、1997年以降は独自のレギュレーションにより運営。当初はCARTに比べマイナーなカテゴリーであったが、2003年よりホンダ、トヨタが揃ってCARTよりIRLへ移籍表明を行ってからはそれまでの有力CART参戦ドライバー、チームも挙って移籍に追随し、一気に北米フォーミュラーレースのメジャーへと取って変わった。これも伝統のインディ500を持つ強みからである。
同年、トップカテゴリーの名称を「インディカー・シリーズ」に変更、IRLはFIAのように運営組織の名称として残された。
日本でもそれまで1998年より毎年栃木県茂木町のツインリンクもてぎで開催されてきたCARTのレースを2003年よりIRLに変更し、インディジャパン300として開催。これによりIRLの初のアメリカ以外での開催進出となった。
また、下位カテゴリーとしてインディ・ライツ(2002年 - 2005年までは「インフィニティ・プロシリーズ」、2005年以降は「インディ・プロシリーズ」)が形成され、インディカーへのステップアップカテゴリーとしてIRLの下に運営されている。
2008年シーズンからCARTとシリーズを統合した。実際には旧チャンプカーのチームに無償でエンジン・シャシー等を供給する形となったため、事実上IRL側がチャンプカー側を吸収する形となった。
2010年から2013年にかけて、アパレル・ブランドのアイゾッド(IZOD)がシリーズ冠スポンサーになり、名称が「IZOD インディカー・シリーズ」となった。2014年から2018年まではベライゾンが冠スポンサーとなり、名称も「ベライゾン・インディカー・シリーズ」に変更された[1]。2019年からはNTTが冠スポンサーとなり、「NTT・インディカー・シリーズ」となる[2]。
近年は北米でのF1人気の高まりに合わせてインディカーも急激に成長を見せており、視聴者数が増加。2023年の平均視聴者数はデジタルストリーミングを含めて132万人で、2008年以来の高水準に回復した[3]。
テクニカルレギュレーション
車体ダラーラ・IR18を運転するトニー・カナーン
シャシーはワンメイクで、2012年より第4世代のダラーラ「DW12」が使用される。車名はこのシャーシのテストドライバーで2011年シーズンの最終戦ラスベガスで事故死したダン・ウェルドンに敬意を表したもの。全幅が78インチ(=約1,981mm,±12.7mm以内の誤差は認める)、重量がオーバル用1,545ポンド(約701kg)、ロード/ストリート用1,575ポンド(約714kg)とフォーミュラカーとしては幅広くやや重い。シャシーの基本部分は2012年以降、マイナーチェンジを繰り返しながら使用されており、マイナーチェンジのバージョンによっては「IR(西暦の下二桁)」と別名で呼ばれることもある。
エアロパーツはロード/ストリートコース及び低速オーバル用の「ロードコース・パッケージ」と高速オーバル用の「スーパースピードウェイ・パッケージ」の2種類が用意される。ウィングの角度は設定範囲が決められているが、ガーニーフラップは自由に設定できる。
フロントウイング、リアウイング、サイドウイング、エンジンカバーを含むエアロキットは、2017年まではシャシーメーカー等が独自に開発、投入できた[4]。ただし、2012年と2013年は全チームダラーラ製のエアロキットを搭載することになっている。これらはレース参戦コストを上げない為にレギュレーションで価格上限が30万9,000ドルと決められている。2018年からは再びダラーラ製のユニバーサルエアロキットを全車が使用する形に戻る[5]。2020年からはコックピット内のドライバーを保護する目的で、F1等におけるHaloに相当する役割を持つ「エアロスクリーン」の装着が義務付けられている。
2003年よりシャーシ部門のコンストラクター、エンジン部門のマニュファクチャラーの両タイトルが制定されたが、2011年までは双方ワンメイクだったため有名無実化していた。2012年からは後述の通り複数のエンジンサプライヤーが参入するため、エンジン部門のタイトルが意味を持つことになる。
オーバルではスタッガーによって旋回性能を高めている。
タイヤファイアストン・ファイアホークタイヤ
タイヤはファイアストン (ブリヂストングループ) のワンメイク。チャンプカー同様1999年まではグッドイヤーも供給していた。
ロードコースではソフト(レッドタイヤ)とハード(ブラックタイヤ)の2種類のタイヤをアンダーグリーン中に装着し、かつそれぞれで2周以上走行しなければならない。 エンジンは2012年から2.2L以下 6気筒以下ツイン ターボ 直噴エンジンを採用する[6]。サプライヤーはホンダ[7]とシボレー(実際の開発はイルモアが行う)[8]の2社。
エンジン