インテル_チップセット
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インテル製G45チップセットのノースブリッジ 82G45

この記事ではインテルによる、(PC互換機用)チップセットについて述べる。
チップセットとは「チップセット」を参照

本来はパーソナルコンピュータが備える各種の機能に必要な、それぞれの大規模 (LSI) 集積回路 (IC) チップの集成(セット)という意味である。初期のIBM PCでは以下のような個別のICが使われていたが、大量の需要によりカスタムのASICを設計して生産するほうが安上がりになった。

8284 クロックジェネレータ

8288 バスコントローラ

8254 インターバル タイマ

8255 パラレルI/O インターフェース

8259 割り込みコントローラ

8237 DMAコントローラ

Pentium以前 対応製品
Intel286対応製品
82230/82231
82230・82231
Intel386対応製品
82350
82357 (ISP)・82358 (EBC)・82352(通常2 or 3 個使用)EISA 規格に対応したチップセット。Intel486 でも利用可能。
82350DT
82359 (DRAM Controller)・82358DT (EBC)・82353(2個使用)・82351 (LIO.E)EISA 規格に対応したチップセット。Intel486 でも利用可能。
82311
82303・82304・82307・82309Micro Channel 向けチップセット
Intel486対応製品
82380AB/82380FB

420EX
Aries(アリエス)ノースブリッジ82425EX・82426EX
420TX
Saturn(サターン)ノースブリッジ 82424TX・82423TX、サウスブリッジ82378IB
420ZX
Saturn II(サターンII)ノースブリッジ 82424ZX、サウスブリッジ82378ZB
Pentium対応製品

P5マイクロアーキテクチャに対応した製品。
430LX PCI set
Mercury(マーキュリー)82434LX・82433LX x2・82378ZB・82378IB・82375EB・82374EB
430NX PCI set
Neptune(ネプチューン)82434NX・82433NX x2・82378ZB・82378IB・82375EB・82374EB
430FX PCI set
Triton(トライトン)82437FX・82438FX x2・82371FB数の多かった構成チップを2種に統合し、I/Oも高速化された。EDOメモリに初めて対応したチップセット。
430VX PCI set
Triton VX(トライトンVX)82437VX・82437VX x2・82371SB(PIIX3)SDRAM (DIMM) に対応。従来のFP/EDO (SIMM) メモリにも対応し、両方実装したマザーボードもある。
430HX PCI set
Triton II(トライトン2)/ Triton HX(トライトンHX)82439HX・82371SB (PIIX3)・82039AAECCやデュアルCPUに対応したハイエンド向け。USBポートを実装。しかし初期のものはECCやUSBが動作しない欠陥があった[1]。ノースブリッジがBGAパッケージになった。最大メモリ512 MB。対応メモリはFP/EDO (SIMM) のみ。
430TX PCI set
Triton TX(トライトンTX)82439TX (MTXC)・82371AB (PIIX4)・82380FBチップセットがすべてBGAパッケージになった。最大メモリ256 MBだが、64 MBより上は2次キャッシュからのキャッシングが効かない。SDRAM/FP/EDOメモリに対応。ACPIに対応しており、ATXマザーボードの製品もある。
430MX PCI set
Ariel(アリエル)82437MX・82438MX x2・82371MX (MPIIX)Pentium系のモバイル向けチップセット。
Pentium Pro/Pentium II/Pentium III対応製品

P6マイクロアーキテクチャに対応した製品。
440 AGP / PCI set ファミリ
440FX PCI set
Natoma(ナトマ)82441FX・82442FX x2 (DBX)・82371FB (PIIX)・82371SB (PIIX3)・82093AA (IOAPIC)Pentium Proのクライアント向けチップセットとして開発された。FP/EDO (SIMM) メモリのみサポートのため、高速なP6バスの足を引っ張る形となっていた。デュアルCPU対応。
440LX AGP set
82443LX (PAC)・82371AB (PIIX4)・82093AA (IOAPIC)SDRAMを採用し、AGPバスを実装した。
440BX AGP set
82443BX (PAC)・82371AB (PIIX4)・82371EB (PIIX4E)・82093AA (IOAPIC)FSB 100 MHz対応により、Pentium IIIに対応。安定性に優れ、非常に息の長いチップセットとなった。
Mobile 440BX AGP set
82443BX (PAC)・72371AB (PIIX4)
440GX AGP set
82443GX (PAC)・82371AB (PIIX4)・82371EB (PIIX4E)・82371MB (PIIX4M)・82093AA (IOAPIC)Pentium III Xeon (Slot2) 用のチップセット。
440EX AGP set
82443EX (PAC)・82371AB (PIIX4)・82371EB (PIIX4E)
440ZX AGP set
82443ZX (PAC)・82371EB (PIIX4E)440BXの廉価版。メモリスロットが2つに制限されている。モバイル用としても利用された。
440ZX66 AGP set
82443ZX-66 (PAC)・82371EB (PIIX4E)FSB 66 MHz固定とした440ZXの廉価版。
Mobile 440ZX66M AGP set
82443ZX66M (PAC)440ZX66のモバイル向け製品。
440DX PCI set
82443DX 266 MHz(PAC・CPUパッケージに統合)82371EB (PIIX4E)
Mobile 440MX PCI set
Banister(バニスター)82433MX(1チップ統合)
Mobile 440MX-100 PCI set
Banister(バニスター)82433MX(1チップ統合)
440JX AGP set
- (PAC)・- (PIIX6)開発中止
450 PCI set ファミリ
450GX PCI set
Orion(オリオン)Pentium Proのサーバー向けチップセットとして開発された。FP/EDO (SIMM) メモリのみサポート。メモリを4枚単位(128bit幅)でアクセスする。クアッドCPU対応。ホストPCIバスを2つ持ち、サウスブリッジを2セット分接続可能。
450KX PCI set
Mars(マーズ)82451KX x4 (MIC)・82452KX (DP)・82453KX (DC)・82454KX (PB)Pentium Proのワークステーション向けチップセットとして開発された。FP/EDO (SIMM) メモリのみサポート。デュアルCPU対応。搭載チップセットが最小構成でも7チップ必要だった。後に440シリーズに取って代わられる形となった。
800 チップセット ファミリ

400シリーズまでの従来チップセットはノースブリッジとサウスブリッジとをPCIで接続していたが、周辺機器の高速化によりPCIでは帯域の不足が予想されたことから、インテル・ハブ・リンク・I/O アーキテクチャを採用したチップセットを開発した。これにより、型番は800番台となった。ローエンド向けのIntel 810、メインストリーム向けのIntel 820、ハイエンド向けのIntel 840が登場し、遅れてIntel 830が加わった。
810 チップセット ファミリ詳細は「Intel 810」を参照

ローエンドを受け持つチップセットとして登場した。しかしIntel 820の商業的失敗により、その穴埋めとして改良により性能を引き上げたIntel 810E/810E2も発表され、Intel 810を改良したIntel 815も登場した。結果的に多数の製品が出荷されることとなった。
815 チップセット ファミリ詳細は「Intel 815」を参照

急遽810チップセットを改良してPC133 SDRAMと外部AGPへの対応を行った製品。
820 チップセット ファミリ詳細は「Intel 820」を参照

800ファミリのメインストリーム向けとして投入されたチップセット。従来のSDRAMより広帯域なRDRAMへの対応を特徴としていたが、製品の回収など様々なトラブルが相次ぎ普及に失敗し、810/815に取って代わられた。インテル製品の失敗例として知られる。
830 チップセット ファミリ詳細は「Intel 830」を参照

Tualatinと呼ばれる新しいPentium IIIに対応するチップセットとして設計された。しかし販売戦略により、Pentium 4の普及とPentium IIIの終息が急速に行われたことから、Pentium 4が不得意とするモバイル向けは発売されたが、デスクトップ向けは発売されなかった。
840 チップセット ファミリ

RDRAMを採用した。Pentium III Xeon用のチップセット。Intel 440GXの後継にあたる。開発コードネームはCarmel(カーメル)。

16ビット幅のRDRAMを2枚単位でアクセスするデュアルチャネルのメモリバスを採用している。
Pentium 4対応製品「P4バス」も参照
Intel 845 チップセット ファミリ詳細は「Intel 845」を参照

Intel 850で採用したRDRAMの商業的失敗により、急遽発売されたチップセット。開発コードネームはBrookdale(ブルックデール)。後期にBステッピングと呼ばれるDDR SDRAMをサポートする製品が発売された。
Intel 850 チップセット ファミリ詳細は「Intel 850」を参照

2000年11月20日にPentium 4と同時に発表された専用のチップセット。メインメモリにRDRAMを採用する。しかしRDRAMの商業的失敗により、その後の計画は打ち切られたも同然だった。さらにローエンド向けとして、開発コード名Tulloch(タラク)という製品も計画されていた。
Intel 855 チップセット ファミリIntel 855GM

第一世代のCentrino用として開発されたモバイル向けチップセット。開発コード名は、SPPがOdem(オーデム)、IGPがMontara(モンタラ)。初期のPentium MCeleron M搭載ノートPCに大量に採用されている。シングルチャネルのDDR SDRAMメモリインターフェース採用。
Intel 855PM チップセット
グラフィックスチップをチップセットとは別に搭載するノートPC向けチップセット。メモリクロックはDDR333まで対応している。グラフィックインターフェイスはAGP 4X。
Intel 855GM/GME チップセット
グラフィックス機能を内蔵。i830MGの後継にあたる。ノートPCは基板の面積が限られる上、コストを下げる必要から、Pentium MやCeleron M搭載のノートPCの大部分が855GM/GMEか、後述の915G系のグラフィックス内蔵チップセットを搭載している。855GMはDDR266まで、855GMEはDDR333までのメモリクロックに対応している。
Intel 860 チップセット ファミリ

RDRAMを採用したXeon用のチップセット。
Intel 865 チップセット ファミリ

開発コード名Springdale(スプリングデール)。North Wood コアの Socket 478時代を代表するチップセット。


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