インターシティー125(InterCity 125)は、イギリスで1976年に運行を開始したディーゼル高速列車のブランド名である。HSTとも呼ばれる。 イギリス国鉄のHST(High Speed Train:高速列車)計画によって開発された特急車輛で、HSTとはHigh Speed Trainの略。「125」は運転最高速度に由来し、メートル法での時速200kmをヤード・ポンド法に換算した「時速125マイル」を表している。無煙・非電化での時速200km運転は世界初だった。 1976年に253形がウェスタン・リージョン 以来着々と路線網を拡張し、1995年にはグレートブリテン島内で全ての幹線を走り、ロンドンの各ターミナル駅と各主要都市を結ぶまでになった。そのうちの多くを日帰り圏に収め、運行本数では各路線とも1時間に1本で利便性もよく、ビジネス・レジャーの両面で人気を博した。 1995年当時でのロンドンと各主要都市の所要時間はほぼ以下の通り。 ユーロスター登場後はウォータールー駅に発着し接続する列車も設定された。 1両あたり2250hpのパックスマン製V型12気筒ディーゼルエンジン1基を搭載した電気式・4軸70t級の43形ディーゼル機関車
概要
運用
バーミンガム - 1時間40分
マンチェスター - 2時間40分
リヴァプール - 2時間50分
オックスフォード - 1時間
ケンブリッジ - 1時間20分
ブリストル - 1時間25分
ブライトン - 1時間
カーディフ - 1時間55分
プリマス - 3時間30分
シェフィールド - 2時間30分
グラスゴー - 5時間20分
車両
客車内は開放式座席で、1列ごとの通路を挟んだ座席配置は1等車が1人と2人の3人掛けで、2等車が2人ずつの4人掛け。窓を挟んで相対する座席の間にはテーブルが設置されている。
1994年のイギリス国鉄民営化(英語版)後も、イギリス各地の鉄道運行会社(Train operating company)及び鉄道車両リース会社(Rolling Stock Operating Company)で広く用いられている。イギリスの線路を保有・管理するネットワーク・レールは、HSTを改造し軌道検測用の機器を搭載した総合検測車、NMT(イギリス版ドクターイエロー)を保有している。
また、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州のカントリーリンクは、このインターシティー125をベースとしたXPT(eXpress Passenger Train)を導入し、1982年からシドニーを起点として運行されている。 東海岸本線のうち、電化が完成したロンドン - エディンバラ間で完結する列車については、次世代のインターシティー225に運用を譲り、HSTは主に非電化区間へ直通する列車に回った。
置き換え
しかし、都市間高速鉄道計画の一環として日立製作所製の800形及び801形が投入され、グレート・ウェスタン本線系統では2019年にロンドン・パディントンを発着する列車から撤退、東海岸本線でも同年より置き換えが進んでいる。(なお、一部の列車はスコットランドに転属したり、編成を短くして運用されている。)
参考文献
三浦幹男・原口隆行『世界のスーパーエクスプレス』JTB(1995年):ISBN 9784533022326
関連項目.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、インターシティー125に関連するメディアがあります。
インターシティー225
高速鉄道の基幹技術 鉄輪式 高速鉄道車両・列車(速度別) 350 km/h以上 アジア
新幹線
ICE
TGV
ペンドリーノ
浮上式
磁気浮上式鉄道(超電導リニア(JRマグレブ)* - トランスラピッド)
空気浮上式鉄道(アエロトラン†)
真空チューブ列車(ハイパーループ* - スイスメトロ†)
上海トランスラピッド
CRH・CR(和諧号・復興号)
300 - 349 km/h
TALGO 350 SLO(スペイン語版)
欧州
AGV
TGV inOui
タリス
Ouigo
IZY
ICE
ヴェラロ
ユーロスター
タルゴ・アブリル(英語版)
レンフェ・オアリス(英語版)
フレッチャロッサ