イングランド_(護衛駆逐艦)
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DE-635 イングランド
サンフランシスコ沖でのイングランド
(1944年撮影)
基本情報
建造所ベスレヘム造船
運用者 アメリカ海軍
艦種護衛駆逐艦
級名バックレイ級護衛駆逐艦
艦歴
起工1943年4月4日
進水1943年9月26日
就役1943年12月10日
退役1945年10月15日
除籍1945年11月1日
その後1946年11月26日にスクラップとして売却
要目
排水量軽貨:1,400トン
基準:1,740トン
全長306 ft (93 m)
最大幅37 ft (11 m)
吃水9 ft 6 in (2.90 m)
満載:11 ft 3 in (3.43 m)
機関ターボ・エレクトリック 2軸推進(12,000 shp)
最大速力23ノット (43 km/h; 26 mph)
航続距離3,700カイリ (6,900 km) 15ノット時 (28 km/h; 17 mph)
6,000カイリ (11,000 km) 12ノット時 (22 km/h; 14 mph)
乗員士官15名 兵員198名
兵装50口径3インチ砲3門
75口径1.1インチ対空砲1門
20mm対空砲8門
21インチ三連装魚雷発射管1基
ヘッジホッグ1基
爆雷投射機(K砲)8基
爆雷投下軌条2基
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イングランド (USS England,DE-635) は、アメリカ海軍護衛駆逐艦バックレイ級。艦名は1941年12月7日の真珠湾攻撃の際に戦艦オクラホマ」艦上で戦死したジョン・C・イングランド(英語版)少尉にちなむ。

イングランドは第二次世界大戦太平洋戦争)において、わずか12日間で6隻の日本海軍潜水艦を撃沈し、対潜戦の歴史に唯一無二の戦績を残したことで知られている。
艦歴

イングランドは1943年9月26日にカリフォルニア州サン・フランシスコベスレヘム造船において、名前の元となったイングランド少尉の母であるH.B.イングランド夫人の手によって進水。1943年12月10日にW.B.ペンデルトン中佐の指揮の下就役した。

イングランドはサン・フランシスコを出発後、真珠湾フナフティガダルカナル島を経由して1944年3月12日にエスピリトゥサント島へ到着した。その後はエスピリトゥサント島とガダルカナル島間の護衛任務に参加したほか、時折ヌーメアへも、また一度はマーシャル諸島へも航海している。
伊16撃沈

アメリカ太平洋艦隊情報部は1944年5月13日に、ブーゲンビル島南端のブインを輸送するという日程を含む日本海軍の潜水艦「伊16」からの暗号通信を解読した。イングランドと「ジョージ(英語版)」 (USS George, DE-697)と「ラビー(英語版)」(USS Raby, DE-698)の3隻は「伊16」の迎撃を命じられた。

晴れて穏やかな1944年5月18日の午後早くに、「イングランド」は「伊16」を探知した。1341時に行われた最初のヘッジホッグ攻撃は外れた。二度目のヘッジホッグ攻撃は水深130フィート(40m)で1発の命中を記録した。1410時に行った三度目のヘッジホッグ攻撃は外れたが、想定していた325フィート(99m)より浅い200フィート(61m)に「伊16」がいたからだと攻撃後のソナー探知によって判断された。「伊16」はさらに四度目のヘッジホッグ攻撃も逃れた。1433時の五度目のヘッジホッグ攻撃では4発から6発の爆発が確認され、大きな水中爆発によって「イングランド」の艦尾が持ち上げられ、乗員は足をすくわれた。

20分後、海面に破片が浮かび上がってきた。このことから、爆発は水深150m以上の深さで起きたと判断された。部隊はコルク片、木製甲板の破片、キャビネットの破片、米袋入りのゴム袋など、「伊16」のものと思われる破片が浮かび上がるのを確認。爆発から1時間後には重油が漂うのを確認し、翌日には油膜が太平洋の穏やかな海面に3マイル×6マイル(5km×10km)の範囲に広がっていた[1]
呂106撃沈

米海軍は1944年5月20日、日本側があ号作戦に伴い米空母の移動を予期してアドミラルティ諸島北方の海域に散開線(ナ散開線)を引いたことを暗号解読によって知った。「呂104」、「呂105」、「呂106」、「呂108」、「呂109」、「呂112」、「呂116」の7隻の呂100型潜水艦が、かつてハルゼー大将の機動部隊が二度通過していた海域に散開線を展開していた。

「ジョージ」が5月22日0350時に「呂106」をレーダーで発見、探照灯照射をしたところ「呂106」は潜航。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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