イワシ
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この記事には参考文献外部リンクの一覧が含まれていますが、脚注による参照が不十分であるため、情報源が依然不明確です。適切な位置に脚注を追加して、記事の信頼性向上にご協力ください。(2019年3月)

イワシ
イワシの群れ
分類

:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:条鰭綱 Actinopterygii
:ニシン目 Clupeiformes
亜目:ニシン亜目 Clupeoidei
階級なし:イワシ(人為分類)

英名
sardine, round herring, anchovy



マイワシ属 Sardinops

サルディナ属 Sardina

ウルメイワシ属 Etrumeus

カタクチイワシ属 Engraulis

イワシ(鰯・鰛・鰮)は、狭義には魚類ニシン目ニシン亜目の複数種の小魚の総称である[1]
概要

日本でイワシといえば、ニシン科のマイワシウルメイワシ、カタクチイワシ科のカタクチイワシ計3種を指し、世界的な話題ではこれらの近縁種を指す。ただし、他にも名前に「イワシ」とついた魚は数多い(後述)。日本の古い女房言葉では「むらさき」とも呼ばれる。

日本を含む世界各地で漁獲され、食用や飼料肥料などに利用される。
分類
日本のイワシ

ニシン亜目
Clupeoidei

ニシン科 Clupeidae

ニシン亜科 Clupeinae

マイワシ属 Sardinops

マイワシ Sardinops melanostictus



ウルメイワシ亜科 Dussumieriinae

ウルメイワシ属 Etrumeus

ウルメイワシ Etrumeus teres




カタクチイワシ科 Engraulidae

カタクチイワシ亜科 Engraulinae

カタクチイワシ属 Engraulis

カタクチイワシ Engraulis japonica




日本の漁獲について言う場合は、この3種を狭義の「イワシ」として扱う[2]
世界のイワシ

しばしば、マイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシの近縁種がイワシに含められる[2]。マイワシ属、ウルメイワシ属、カタクチイワシ属および、マイワシ属と合わせてマイワシ類とされるサルディナ属を加えた4属の種を以下に挙げる。これらは商品として流通する場合においては「マイワシ」「ウルメイワシ」「カタクチイワシ」として扱われることが多い。

種の分け方には諸説ある(たとえばマイワシ属に1?2種しか認めないなど)が、ITISによった。

マイワシ属 Sardinops

マイワシ (Japanese pilchard) Sardinops melanostictus

オーストラリアマイワシ (Australian pilchard) Sardinops neopilchardus

ミナミアフリカマイワシ (southern African pilchard) Sardinops ocellatus

カリフォルニアマイワシ (South American pilchard) Sardinops sagax (Sardinops caeruleus)


サルディナ属 Sardina

ニシイワシ (ヨーロッパマイワシ、European pilchard) Sardina pilchardus


ウルメイワシ属 Etrumeus

Etrumeus micropus

ウルメイワシ (round herring) Etrumeus teres

ホワイトヘッドウルメイワシ (Whitehead’s round herring) Etrumeus whiteheadi


カタクチイワシ属 Engraulis

アンチョイタ (アルゼンチンカタクチイワシ、Argentine anchovy) Engraulis anchoita

オーストラリアカタクチイワシ (Australian anchovy) Engraulis australis

モトカタクチイワシ (ヨーロッパカタクチイワシ、European anchovy) Engraulis encrasicolus

ギンイロカタクチイワシ (silver anchovy) Engraulis eurystole

カタクチイワシ (シコイワシ、Japanese anchovy) Engraulis japonicus

カリフォルニアカタクチイワシ (Californian anchovy) Engraulis mordax

アンチョベータ (ペルーカタクチイワシ、anchoveta) Engraulis ringens


英語での分類

マイワシ類、カタクチイワシ類は世界的に重要な魚である(ウルメイワシ類の重要性はやや下がる)が、これらを総称する言葉は日本語以外ではあまり見られない。

英語では、マイワシ類はニシン亜科の数属の小魚と合わせてサーディン sardine と呼ぶ。サーディンは通常「イワシ」と訳されるが、ママカリなども含む。

カタクチイワシ類は、カタクチイワシ科全体をアンチョビ anchovy と呼ぶ。アンチョビは通常「カタクチイワシ」と訳されるが、エツなども含む。

ウルメイワシはラウンドヘリング round herring と呼ぶ。なお、単なるヘリングherring はニシン属のことである。
特徴

海水魚で、沿岸性の回遊魚である。遊泳能力が高く、群れで行動する。全長は成魚で10cm?30cmほどである。

プランクトン食で、微小な歯がある。体は細長く、断面は円筒形ないしやや側扁(縦長)。背が青く、腹が白い。赤身青魚である。が剥がれやすい。
名称

陸に揚げるとすぐに弱って腐りやすい魚であることから「よわし」から変化した言われる(漢字の「鰯」もこれに由来する)。藤原京平城京出土の木簡には「伊委之」「伊和志」の文字があり、「鰯」(日本で作られた国字)の最も古い使用例は、長屋王(684年??729年)邸宅跡から出土した木簡である[3]

イワシを意味する漢字の「鰯」は日本で作られた国字であるが、中国で使用されることもある。中国語でイワシは主に「鰮魚」もしくは英語の sardine を音訳した「沙丁魚」「撒丁魚」などと表記される。その他、ロシア語のイヴァーシ (иваси) も日本語からの借用である。
利用

イワシ(Atlantic, canned in oil, drained solids with bone)100 gあたりの栄養価
エネルギー208 kcal (870 kJ)

炭水化物0 g
糖類0 g
食物繊維0 g

脂肪11.45 g
飽和脂肪酸1.528 g
一価不飽和3.869 g
多価不飽和5.148 g

タンパク質24.62 g

ビタミン
チアミン (B1)(7%) 0.08 mg
リボフラビン (B2)(19%) 0.227 mg
ナイアシン (B3)(35%) 5.245 mg
ビタミンB6(13%) 0.167 mg
ビタミンB12(373%) 8.94 μg
ビタミンC(0%) 0 mg
ビタミンD(32%) 193 IU
ビタミンE(14%) 2.04 mg
ビタミンK(2%) 2.6 μg

ミネラル
ナトリウム(20%) 307 mg
カリウム(8%) 397 mg
カルシウム(38%) 382 mg
マグネシウム(11%) 39 mg
リン(70%) 490 mg
鉄分(22%) 2.92 mg
亜鉛(14%) 1.31 mg
(9%) 0.186 mg

他の成分
水分59.61 g
コレステロール142 mg


単位

μg = マイクログラム (英語版) • mg = ミリグラム

IU = 国際単位

%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。
出典: USDA栄養データベース(英語)

食用

イワシは、に隣接する領域を持つほとんどの文化において食用にされ、主要な蛋白源の一つである。日本では刺身にぎり寿司塩焼きフライ天ぷら酢の物、煮付けなどにして食用とする[注 1]。稚魚や幼魚はちりめんじゃこ(しらす干し)、釜あげ(釜あげしらす)や煮干しの材料になる。欧米でも塩焼き、酢漬け、油漬(オイル・サーディン)、缶詰アンチョビ)などで食用にされる。水揚げ後は傷みやすいので、干物各種・缶詰つみれなどの加工品として流通することが多く、さしみ、寿司など生食される日本の食べ方は驚かれる。鮮度がよければ美味で、「七度洗えばタイの味」といわれる。

日本近海のマイワシは産卵前に栄養を蓄え脂がのっている6?7月がで、この時期の梅雨にちなんで「入梅イワシ」と呼ばれる[4]

栄養面では、DHAEPAなどの不飽和脂肪酸を豊富に含む。CoQ10も含まれる。その一方でプリン体も多量に含むため、高尿酸血症痛風)の患者やその傾向にある者は摂取を控えるように言われることもある。
食用以外

食用以外にも魚油の採取、養殖魚や家畜飼料肥料などの用途がある。

鮮魚として消費地に届けるための冷凍・冷蔵・缶詰技術がなかったかつては、灯火用の魚油や肥料用の干鰯が主用途であり、「食スルハ千分ノ一ナリ」(『言海』)といわれた。かつて九十九里浜千葉県)の鰯漁況が全国の米の作柄を左右するともいわれたが、明治以後は、北海道鰊粕にその座を譲った。2022年現在でもイワシは肥料用魚粉の原料として使用される。またイワシの「魚粕」も、少量ながら生産されている。
漁業
魚種交替詳細は「青魚#魚種交替」を参照

イワシは漁獲量が比較的多く、日本では伝統的に大衆魚に位置付けられる。しかしイワシの仲間は長期的に資源量の増減を繰り返し、マイワシは1988年をピークに漁獲が減少し、値段が高騰した[5]。一方でアメリカ合衆国西海岸では漁獲高が上がり、またカタクチイワシの漁獲高も増えている。

イワシの漁獲量(単位1000トン)[6]年次マイワシウルメイワシカタクチイワシ
195521166392
1965929406
197552644245
1985386630206
199566148252
20052835349

このようなイワシ資源変動の原因については諸説あるが、基本的には長期的に資源量の変化があるものであり、乱獲やクジラなどの海洋生物の捕食による可能性は低く[注 2]、長期的な気候変動とそれに伴うプランクトンの増減によるという説が今日では大勢となっている。
日本の主な陸揚げ漁港

2002年度

第1位 -
銚子漁港(千葉県銚子市

第2位 - 波崎漁港(茨城県神栖市

第3位 - 飯岡漁港(千葉県旭市

第4位 - 片貝漁港(千葉県九十九里町

第5位 - 大津漁港(茨城県北茨城市

世界の漁獲量

国際連合食糧農業機関(FAO)調べ、2005年[7]

順位分類和名英名学名千トン
1カタクチイワシ類アンチョベータanchovetaEngraulis ringens10215
8カタクチイワシ類カタクチイワシJapanese anchovyEngraulis japonicus1639
11マイワシ類ニシイワシEuropean pilchardSardina pilchardus1069
17マイワシ類カリフォルニアマイワシSouth American pilchardSardinops sagax635
28カタクチイワシ類モトカタクチイワシEuropean anchovyEngraulis encrasicolus381
46カタクチイワシ類ミナミアフリカカタクチイワシsouthern African anchovyEngraulis capensis286
48マイワシ類ミナミアフリカマイワシsouthern African pilchardSardinops ocellatus274
57マイワシ類マイワシJapanese pilchardSardinops melanostictus213

世界的にはカタクチイワシ類の漁獲が非常に多く、日本産の種でもカタクチイワシが最も多い。

ウルメイワシ類は15万トン以下(71位より下)で、種別の統計に表れていない。なお、ミナミアフリカカタクチイワシはモトカタクチイワシと同種とされることが多い。
広義のイワシ


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:37 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef