この記事には参考文献や外部リンクの一覧が含まれていますが、脚注による参照が不十分であるため、情報源が依然不明確です。適切な位置に脚注を追加して、記事の信頼性向上にご協力ください。(2019年3月)
イワシ
イワシの群れ
分類
イワシ(鰯・鰛・鰮)は、狭義には魚類ニシン目ニシン亜目の複数種の小魚の総称である[1]。 日本でイワシといえば、ニシン科のマイワシとウルメイワシ、カタクチイワシ科のカタクチイワシ計3種を指し、世界的な話題ではこれらの近縁種を指す。ただし、他にも名前に「イワシ」とついた魚は数多い(後述)。日本の古い女房言葉では「むらさき」とも呼ばれる。 日本を含む世界各地で漁獲され、食用や飼料・肥料などに利用される。
概要
分類
日本のイワシ
ニシン亜目 Clupeoidei
ニシン科 Clupeidae
ニシン亜科 Clupeinae
マイワシ属 Sardinops
マイワシ Sardinops melanostictus
ウルメイワシ亜科 Dussumieriinae
ウルメイワシ属 Etrumeus
ウルメイワシ Etrumeus teres
カタクチイワシ科 Engraulidae
カタクチイワシ亜科 Engraulinae
カタクチイワシ属 Engraulis
カタクチイワシ Engraulis japonica
日本の漁獲について言う場合は、この3種を狭義の「イワシ」として扱う[2]。 しばしば、マイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシの近縁種がイワシに含められる[2]。マイワシ属、ウルメイワシ属、カタクチイワシ属および、マイワシ属と合わせてマイワシ類とされるサルディナ属を加えた4属の種を以下に挙げる。これらは商品として流通する場合においては「マイワシ」「ウルメイワシ」「カタクチイワシ」として扱われることが多い。 種の分け方には諸説ある(たとえばマイワシ属に1?2種しか認めないなど)が、ITISによった。 マイワシ類、カタクチイワシ類は世界的に重要な魚である(ウルメイワシ類の重要性はやや下がる)が、これらを総称する言葉は日本語以外ではあまり見られない。 英語では、マイワシ類はニシン亜科の数属の小魚と合わせてサーディン sardine と呼ぶ。サーディンは通常「イワシ」と訳されるが、ママカリなども含む。 カタクチイワシ類は、カタクチイワシ科全体をアンチョビ anchovy
世界のイワシ
マイワシ属
マイワシ (Japanese pilchard) Sardinops melanostictus
オーストラリアマイワシ (Australian pilchard) Sardinops neopilchardus
ミナミアフリカマイワシ (southern African pilchard) Sardinops ocellatus
カリフォルニアマイワシ (South American pilchard) Sardinops sagax (Sardinops caeruleus)
サルディナ属 Sardina
ニシイワシ (ヨーロッパマイワシ、European pilchard) Sardina pilchardus
ウルメイワシ属 Etrumeus
Etrumeus micropus
ウルメイワシ (round herring) Etrumeus teres
ホワイトヘッドウルメイワシ (Whitehead’s round herring) Etrumeus whiteheadi
カタクチイワシ属 Engraulis
アンチョイタ (アルゼンチンカタクチイワシ、Argentine anchovy) Engraulis anchoita
オーストラリアカタクチイワシ (Australian anchovy) Engraulis australis
モトカタクチイワシ (ヨーロッパカタクチイワシ、European anchovy) Engraulis encrasicolus
ギンイロカタクチイワシ (silver anchovy) Engraulis eurystole
カタクチイワシ (シコイワシ、Japanese anchovy) Engraulis japonicus
カリフォルニアカタクチイワシ (Californian anchovy) Engraulis mordax
アンチョベータ (ペルーカタクチイワシ、anchoveta) Engraulis ringens
英語での分類
ウルメイワシはラウンドヘリング round herring と呼ぶ。なお、単なるヘリングherring はニシン属のことである。 海水魚で、沿岸性の回遊魚である。遊泳能力が高く、群れで行動する。全長は成魚で10cm?30cmほどである。 プランクトン食で、微小な歯がある。体は細長く、断面は円筒形ないしやや側扁 陸に揚げるとすぐに弱って腐りやすい魚であることから「よわし」から変化した言われる(漢字の「鰯」もこれに由来する)。藤原京、平城京出土の木簡には「伊委之」「伊和志」の文字があり、「鰯」(日本で作られた国字)の最も古い使用例は、長屋王(684年??729年)邸宅跡から出土した木簡である[3]。 イワシを意味する漢字の「鰯」は日本で作られた国字であるが、中国で使用されることもある。中国語でイワシは主に「鰮魚」もしくは英語の sardine を音訳した「沙丁魚 イワシ(Atlantic, canned in oil, drained solids with bone)100 gあたりの栄養価
特徴
名称
利用
エネルギー208 kcal (870 kJ)
炭水化物0 g
糖類0 g
食物繊維0 g
脂肪11.45 g
飽和脂肪酸1.528 g
一価不飽和3.869 g
多価不飽和5.148 g
タンパク質24.62 g
ビタミン
チアミン (B1)(7%) 0.08 mg
リボフラビン (B2)(19%) 0.227 mg
ナイアシン (B3)(35%) 5.245 mg
ビタミンB6(13%) 0.167 mg
ビタミンB12(373%) 8.94 μg
ビタミンC(0%) 0 mg
ビタミンD(32%) 193 IU
ビタミンE(14%) 2.04 mg
ビタミンK(2%) 2.6 μg
ミネラル
ナトリウム(20%) 307 mg