イワシクジラ
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イワシクジラ
イワシクジラ Balaenoptera borealis
保全状況評価
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
ワシントン条約附属書I
分類

ドメイン:真核生物 Eukaryota
:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:哺乳綱 Mammalia
:鯨偶蹄目 Cetartiodactyla
階級なし:クジラ目 Cetacea
亜目:ヒゲクジラ亜目 Mysticeti
:ナガスクジラ科 RorqualBalaenopteridae
:ナガスクジラ属 Balaenoptera
:イワシクジラ B. borealis

学名
Balaenoptera borealis
Lesson, 1828
和名
イワシクジラ
英名
Sei whale
イワシクジラの通常の生息域[注 1]

イワシクジラ(鰯鯨、Balaenoptera borealis)は、クジラ目ナガスクジラ科に属するヒゲクジラである。
分類

2023年の時点では、北半球種(B. b. borealis)と南半球種(B. b. schlegelii)が認識されている[1]

明確な種の区分や判別が行われる以前は、日本国内ではニタリクジラカツオクジラミンククジラ等と混同される場合が目立った[2]。学術的に日本近海にニタリクジラが分布する事が明確になったのは1950年代である[3]
分布

インド洋南部、北大西洋南大西洋北太平洋南太平洋などに分布する。

概して沖合性が強く、付属海(縁海)にはあまり入らないが[2]オホーツク海日本海地中海[4]などにも散発的な記録が存在し、たとえば歯舞群島の周辺では多数が捕獲されていた[5]

また、南アメリカ大陸フォークランド諸島では浅い沿岸部にもよく見られ、マゼラン海峡を利用する場合もある[6]フォークランド諸島は2021年に世界初の本種のホットスポットに認定された[注 2][7][8]

チリアイセン・デル・ヘネラル・カルロス・イバニェス・デル・カンポ州のペナス湾(英語版)にて、2015年に多数の本種の死骸が発見され、史上最悪の大型鯨類の大量死として記録されている。ここは滅多に人間が近寄らない僻地に存在しているため、この大量死も発生後すぐには気づかれなかったが、同時に、絶滅寸前のミナミセミクジラの個体群が重点的にペナス湾を利用していることも判明し、人間の少なさ故に大型鯨類の生息地として適していると考えられている[9][10]
形態骨格標本

ナガスクジラ科ではシロナガスクジラピグミーシロナガスクジラナガスクジラに次いで体長が長く、最大で体長19.5メートルに達する。体重ザトウクジラよりも軽い傾向にあり、最大体重は28トンである[11]出産直後の幼獣は全長400 - 450センチメートル前後である。

他のヒゲクジラ類と同様に、オスよりもメスの方が若干だが大型になり、他のナガスクジラ科と同様に南半球の個体の方が大きくなる傾向がある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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