「イル・ド・フランス」はこの項目へ転送されています。モーリシャスの旧名については「フランス領フランス島」を、客船については「イル・ド・フランス (客船)」を、国際列車については「パリ・ブリュッセル・アムステルダム間の列車」をご覧ください。
イル=ド=フランス
Ile-de-France
イル=ド=フランス地域圏(イル=ド=フランスちいきけん、仏: Ile-de-France[† 1])は、フランスの首都パリを中心とした地域圏。海には面しておらずオー=ド=フランス地域圏、ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏、サントル=ヴァル・ド・ロワール地域圏、ノルマンディー地域圏と接する。首府はパリ市。パリ市、セーヌ=エ=マルヌ県、イヴリーヌ県、エソンヌ県、オー=ド=セーヌ県、セーヌ=サン=ドニ県、ヴァル=ド=マルヌ県、ヴァル=ドワーズ県で構成される。
1961年にパリ地域圏として作られたものが1972年に「イル=ド=フランス」に改名された。しかしフランスの人々は2000年になっても未だに旧称で呼ぶことが多い。
フランス本土の総人口約6500万人のうち、約19%が集中している。購買力平価換算のGDPは2018年の統計で7千億ユーロ(8800億ドル相当)を超えフランス全体の3分の1を占めており[1]、一人当たりGDPは国平均の1.5倍を超える。 イル=ド=フランス地域圏は10世紀のカペー朝時代から王の領有地となっていた。その範囲は王政の終わりまで変遷しており、現在と比較すると西方と北方にはより広く、東方と南方は狭かった。パリ商人の同業組合が経済圏を形成しており、それにより地域圏の境界が画定されていた。 イル・ド・フランスは直訳すれば「フランスの島」という意味である。セーヌ川をはじめ、オワーズ川、マルヌ川などの川によって、島のような地形になっている。しかしながら有力な説ではイル=ド=フランスの由来は古フランク語に遡るとされる。この土地に根を下ろしたフランク人によって名付けられた地名Liddle Franke(小さなフランク人の土地)が変化したものと見られている。パリの周囲をオー=ド=セーヌ県、セーヌ=サン=ドニ県、ヴァル=ド=マルヌ県が囲み、その外側を他の4県が囲む形となっている。セーヌ=エ=マルヌ県は東部にあり、地域圏の面積の半分近くを占める。 フランス語圏の大都市郊外に広がるベッドタウンはバンリューと呼称されるが、パリの場合西部のバンリューは比較的裕福な住宅地が多いのに対して北東部のバンリューの一部には、比較的貧しい移民が多い団地が広がる。高い犯罪率や失業率からしばしば社会問題となる。2005年パリ郊外暴動事件は、パリ北東部のバンリューであるクリシー=ス=ボワで始まった。 特別自治体であるパリ市を含む8つの県で構成されている。
歴史
フランス革命後、3つの県、すなわち、セーヌ県、セーヌ=エ=オワーズ県、セーヌ=エ=マルヌ県に分割された。1965年には、3つの県はパリを含む8つの県に再編成された。セーヌ県はパリ(県と同格の特別市)、オー=ド=セーヌ県、セーヌ=サン=ドニ県、ヴァル=ド=マルヌ県の4つに分割、セーヌ=エ=オワーズ県はイヴリーヌ県、エソンヌ県、ヴァル=ドワーズ県に再編された。
地理
行政
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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