イル・ディーヴォ
魔王と呼ばれた男
Il Divo
監督パオロ・ソレンティーノ
脚本パオロ・ソレンティーノ
製作アンドレア・オキピンティ
ニコラ・ジュリアーノ
『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』(イル・ディーヴォ まおうとよばれたおとこ、原題:Il Divo)は、2008年のイタリア・フランス合作の伝記映画。監督はパオロ・ソレンティーノ、出演はトニ・セルヴィッロとアンナ・ボナイウート(イタリア語版)など。権力を利用して数々の犯罪に手を染めながら、長期間にわたってイタリアの首相を務めたジュリオ・アンドレオッティの実像を描いている[4]。2008年5月23日に第61回カンヌ国際映画祭で初上映され[5]、同映画祭の審査員賞を受賞している。また、イタリア映画界最高の映画賞であるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では16部門でノミネートされ、7部門で受賞を果たしている。
日本では2009年5月2日にイタリア映画祭2009で『イル・ディーヴォ』の邦題で初上映された[6]後、2012年8月4日から『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』の邦題で一般公開された[1]。 1990年代初頭、第71代イタリア首相ジュリオ・アンドレオッティが自身にとって7期目の内閣を発足させる日から、大統領選への立候補と落選、マフィアとの関係や汚職の疑惑で首相の座を追われ、裁判にかけられるまでを描いている。「ジュリオ・アンドレオッティ#略歴」も参照 Rotten Tomatoesによれば、批評家の一致した見解は「このイタリアの政治スリラーで描かれている腐敗の複雑な関係は、外国人には難しいかもしれないが、ビジュアルと陰謀は同じくらい説得力があり、スリリングである。」であり、50件の評論のうち、高く評価しているのは92%にあたる46件で、平均点は10点満点中7.51点となっている[7]。Metacriticによれば、17件の評論の全てが高く評価しており、平均点は100点満点中81点となっている[8]。
ストーリー
キャスト
ジュリオ・アンドレオッティ: トニ・セルヴィッロ - 第71代イタリア首相。
リビア・ダネーセ: アンナ・ボナイウート
エウジェニオ・スカルファリ(イタリア語版): ジュリオ・ボセッティ(イタリア語版) - ジャーナリスト。
フランコ・エヴァンゲリスティ(イタリア語版): フラヴィオ・ブッチ - アンドレオッティの右腕。通称「レモン」。
パオロ・チリーノ・ポミチーノ(イタリア語版): カルロ・ブチロッソ(イタリア語版) - 財務大臣。通称「大臣」。
サルヴォ・リマ(イタリア語版): ジョルジョ・コランジェリ(イタリア語版) - 国会議員。通称「閣下」。
マリオ・カンチアーニ(イタリア語版): アルベルト・クラッコ - 司祭。アンドレオッティの告解を受ける。
エネア女史: ピエラ・デッリ・エスポスティ(イタリア語版) - アンドレオッティの秘書。
ミーノ・ペコレッリ(イタリア語版): ロレンツォ・ジョイエッリ(イタリア語版) - 暗殺されたジャーナリスト。
アルド・モーロ: パオロ・グラツィオージ(イタリア語版) - 元首相。1978年に誘拐され殺害された。
ヴィットリオ・スバルデッラ(イタリア語版): マッシモ・ポポリツィオ - 国会議員。通称「シャーク」。
ジュゼッペ・チャッラピーコ(イタリア語版): アルド・ラッリ(イタリア語版) - 実業家。通称「チアッラ」。
フィオレンツォ・アンジェリーニ(イタリア語版): アキーレ・ブルニーニ - 枢機卿。通称「健全」。
作品の評価
映画批評家によるレビュー
受賞歴(イタリア語版
ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞ノミネート
監督賞パオロ・ソレンティーノ
脚本賞パオロ・ソレンティーノ
プロデューサー賞アンドレア・オキピンティ
ニコラ・ジュリアーノ(イタリア語版)
フランチェスカ・シーマ
マウリツィオ・コッポレッチア
主演男優賞トニ・セルヴィッロ受賞
助演女優賞ピエラ・デッリ・エスポスティ(イタリア語版)
助演男優賞カルロ・ブチロッソ(イタリア語版)ノミネート