イナンナ
[Wikipedia|▼Menu]
花瓶に描かれたイナンナ

イナンナ(シュメール語: ??、翻字: DINANNA、音声転写: Inanna)は、シュメール神話における金星、愛や美、戦い、豊穣の女神。別名イシュタルウルク文化期(紀元前4000年-紀元前3100年)からウルクの守護神として崇拝されていたことが知られている(エアンナに祀られていた)。シンボルは藁束八芒星(もしくは十六芒星)。聖樹はアカシア、聖花はギンバイカ、聖獣はライオン
呼称

その名は「nin-anna」(天の女主人)を意味するとされている[1]

ウルクにあったイナンナのための神殿/寺院の名は「E-ana」(エアンナ、「天(アヌ)の家」あるいは「天(アンナ)の家」の意味)であった。

イナンナのシュメール語の別名は「nin-edin」(エデンの女主人)、「Inanna-edin」(エデンのイナンナ)であった。彼女の夫であるドゥムジのシュメール語の別名は「mulu-edin」(エデンの主)であった。

アッカド帝国(en)期には「イシュタル」(新アッシリア語: )と呼ばれた。イシュタルはフェニキアの女神アスタルテシリアの女神アナトと関連し、古代ギリシアではアプロディーテーと呼ばれ、ローマのヴィーナス(ウェヌス)女神と同一視されている[1]
神話のなかのイナンナ
系譜

イナンナは系譜上はアンの娘だが、月神ナンナ(シン)の娘とされることもあり、この場合太陽神ウトゥ(シャマシュ)とは双子の兄妹で、冥界の女王エレシュキガルの妹でもある[2]。夫にドゥムジ(英語版)をいただく。子供は息子シャラ(Shara, ?ara, シュメール語: ??, d?ara2, d?ara)。別の息子ルラル(Lulal)はウトゥの女祭事(神官)ニンスンの息子ともされている。
エンキの紋章を奪う

メソポタミア神話において、イナンナは知識の神エンキの誘惑をふりきり、酔っ払ったエンキから、文明生活の恵み「メー」(水神であるエンキの持っている神の権力を象徴する紋章)をすべて奪い、エンキの差し向けたガラの悪魔の追跡から逃がれ、ウルクに無事たどりついた。エンキはだまされたことを悟り、最終的に、ウルクとの永遠の講和を受け入れた。この神話は、太初において、政治的権威がエンキの都市エリドゥ紀元前4900年頃に建設された都市)からイナンナの都市ウルクに移行するという事件(同時に、最高神の地位がエンキからイナンナに移ったこと)を示唆していると考えられる。
イナンナ女神の歌.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節の加筆が望まれています。
両手に鎚矛を持ち、背中に翼の生えた天の女主人・イナンナ。

シュメール時代の粘土板である『イナンナ女神の歌』よりイナンナは、ニンガルから生まれた魅力と美貌を持ち、のように速く飛び[3]、南風に乗りアプスーから聖なる力を得た[4]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:38 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef