イナズマン
石ノ森章太郎の漫画作品・東映特撮作品のキャラクター
初登場『イナズマン』
作者石ノ森章太郎(原作)
麻宮騎亜(『MOVIE大戦アルティメイタム』デザイン)
演伴直弥(テレビシリーズ)
須賀健太(『MOVIE大戦アルティメイタム』)
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イナズマンは、特撮テレビドラマ『イナズマン』とその派生作品に登場するキャラクター。
作品によって、変身する者の設定や変身後のデザインなどは異なるが、「サナギマン」というサナギをモチーフとした状態を経て、チョウをモチーフとした「イナズマン」という超能力で闘う戦士に変身するという設定は共通している。
登場作品
漫画
イナズマン
イナズマンVSキカイダー
テレビシリーズ・映画
イナズマン
イナズマンF
オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー
仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム
仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z
アニメ
ギターを持った少年 -キカイダーVSイナズマン-
ゲーム
スーパーヒーロー作戦 ダイダルの野望
スーパー特撮大戦2001
特撮冒険活劇 スーパーヒーロー烈伝
トレーディングカードゲーム
スーパーヒーロー戦線 スクランブルデュエル
クロスギャザー
作品別の解説
テレビシリーズ
渡 五郎(わたり ごろう)
テレビシリーズ『イナズマン』および続編『イナズマンF』の主人公。
『イナズマン』
東南大学の3年生。大学ではサッカー部に所属している。新人類帝国のイツツバンバラに襲われていた大木サトコとカツミを助けたことから自分が超能力者である事実を知り、少年同盟に加盟。人類の自由のために新人類帝国と戦うことを決意する。性格は明るく、正義感が強いが、感情的になり易い一面もあり、生き別れの母・シノブ(正体はバラバンバラ)が帝王バンバに殺された際には普段の冷静さを失い、怒り任せに単身で基地へ突っ込み、窮地に陥った。変身前でも超能力が使え、人間の数十倍もの聴力を持つ。腕が折れるなどの重傷を負うと変身できなくなる。少年同盟の制服は本人だけ藍色を基調としている(一般団員は橙色。「イナズマン」の項を参照)が、着ていたのは番組の前半のみであった。
第24話で警察の現場検証に参加する描写があるが、少年同盟員ゆえに捜査への介入が許可されるのか否か、詳細は不明[注釈 1]。
『イナズマンF』
新たな敵デスパー軍団の無差別攻撃に周囲の人々を巻き込むことを恐れて大学の寮を引き払い、荒井とともに地下50メートルに作られた基地に隠れ住んでいる。前作では一定のポーズを取らなければサナギマンに変転することは不可能だった[1]が、『F』からは拘束状態でも変転を果たせる[2]ほど超能力が向上している模様。渡五郎の服装については、『イナズマン』では前半に着ていた同盟員服姿の場合を除いてラフなものだったが、『イナズマン』第24話および『イナズマンF』からは背広姿が基本となる[3]。
サナギマン
渡五郎が「ゴーリキショーライ[注釈 3]!」のコールで変転した超人。
『イナズマン』
まるで岩石のような風体で防御力に優れた肉体と怪力を武器にしているが、実際は「サナギ」というその名の通り、五郎が持つ能力ではいきなりイナズマンには変身できないため、そのエネルギーを充填するための中間形態でしかない。そのため、劇中ではファントム兵士たちに殴られ、よろめきながら耐える描写が度々みられた。また、五郎がサナギマンに変身する前にダメージを受け過ぎた場合、変身後もエネルギーが集中できなくなってイナズマンに変転できなくなるため、敵の攻撃に耐えてそのエネルギーを吸収しなければならない。全神経を集中させることで遠見が可能。変転プロセスは二度変更されている。
スーツは第5話で変更された[6]。石森章太郎によるデザイン画ではベルトがなく[7]、第1回スチール撮影会でのスーツもベルトがついていない[8]。
『イナズマンF』
変身ゲージがこれまでより早く頂点に達するようになり、第8話以降ではサナギマンからすぐにイナズマンに変転できるほどになっている。
スーツは前作よりも濃い茶色に再塗装された[9]。
イナズマン
ベルトのゲージが頂点に達してエネルギー充填を完了したサナギマンが「チョーリキショーライ(超力招来)!」のコールで二段変転した超人。サナギマンの表皮が弾け飛んでイナズマンの姿になる。青を基調としたデザインで、原作漫画よりもヒーロー然としている[注釈 4]。
『イナズマン』
念動力や瞬間移動、逆転チェスト、稲妻拳法など、後述する多彩な超能力や電撃技、拳法風の技を駆使して戦う。「チェスト!」が技を使用する際の掛け声。黄色のマフラーは伸縮や変形が可能。マフラーの色は第24話からオレンジ色になる[10]。
第1話のみ触角を回転する描写がある[11]。
造形はエキスプロダクションが担当[12]。肩と胸のプロテクターはFRP製[12]。原作にない、アーマー状に覆われている肩周辺のデザインには相当苦労したらしく、残されているイナズマンの写真にはNGとなったものが多数ある。第2回スチール撮影会でのNGスーツは肩と胸のアーマーが二段重ねになったスライド式であった[8]。このほか、スチール撮影会の第1回と第2回では、塗装などが完成作品でのスーツとそれぞれに異なっている[8]。
『イナズマンF』
首に巻かれたオレンジ色のマフラーには、新たに稲妻を意匠化した黒いF(フラッシュ)のマークが描かれている。戦闘では空手アクションを多用するようになり、超能力はあまり使わなくなった[13]。しかし、超能力そのものはゼーバーの性能もあって向上している。
映画『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』
キカイダー、キカイダー01、快傑ズバットとともに登場。ジェネラル・シャドウのトランプショットを逆転チェストで返し、必殺技稲妻真空チェストをジェネラル・シャドウに放つ。テレビシリーズでの最終的な姿である『イナズマンF』における姿ではなく、『イナズマン』でバンバと交戦していたころの姿での登場。
イナズマンらの登場はプロデューサーの白倉伸一郎により提案されたもので、「人によって一番好きなヒーローは違うはず」という考えに基づき、仮面ライダー以外のヒーローを登場させることを意図している[14]。
『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』