この項目では、植物について説明しています。その他の用法については「ユッカ (曖昧さ回避)」をご覧ください。
界:植物界 Plantae
階級なし:被子植物 angiosperms
階級なし:単子葉類 monocots
目:キジカクシ目 Asparagales
科:キジカクシ科 Asparagaceae
亜科:リュウゼツラン亜科 Agavoideae
属:イトラン属(ユッカ属)Yucca[1][2]
学名
Yucca
和名
イトラン属
ユッカ属
英名
Yucca
種
本文参照
ユッカ(学名:Yucca)は、リュウゼツラン科イトラン属(ユッカ属)の植物の総称。英語ではyucca(ヤッカ)。ユッカという名前は、初期にカリブ諸島でユカ(Yuca)と呼ばれるキャッサバと混同したために付けられた名前である[3]。日本の園芸種としては青年の木(せいねんのき)の名前でも知られる[4]。 イトラン属(ユッカ属)の種は同じリュウゼツラン科のリュウゼツランと形態が似通っている。ユッカは常緑の多年生植物で多くは低木であるが、中には樹高10メートルを超すものもある。葉は放射状(ロゼット)に生え、多くの種では、葉は硬く厚みがあり、形状は剣状で先が針のように硬く尖り、縁にノコギリ状の歯があり取り扱いには注意を要する。この葉の特徴から多くの種の通称に銃剣(bayonet)、短剣(dagger)、剣(Sword)、針(needle)等と名付けられている。多くの種は乾燥地帯のある程度標高の高い所で自生する。いずれも長い花茎を伸ばし多くの白から乳白色の花をつける。主な原産地はメキシコを含む北米である。 ユッカは虫媒花で昆虫との相利共生関係にある。ユッカの花の雌しべと雄しべは離れており、自然には受粉しない、ユッカ蛾により受粉し、ユッカ蛾は花に産卵する。ユッカの種子しか食べない幼虫の寄生宿主となっている。ユッカの実は大きく殆どを食べ残しユッカとユッカ蛾はともに子孫を残す[5]。 通称ユッカガはホソヒゲマガリガ科 近縁の種であるリュウゼツラン属とユッカ属は原生地が主にメキシコ・米国南西部の乾燥地帯、多肉植物で葉の形、ロゼット状の形態など類似点が多い。 主な違い(例外もある)は[7][8]、 イトラン属(ユッカ属)(49種、24亜種(subspecies))[9]は中米から北米にかけて広く自生しており、南はガテマラから北はカナダのアルバータ州に及んでいる。特にメキシコ北部のバハ・カリフォルニア州、ソノラ砂漠、チワワ砂漠、米国中西部の乾燥地帯に多く分布している。 生育環境は 主に乾燥帯(arid) からステップ気候(semi-arid)の乾燥した環境であるが、亜熱帯(subtropical)から亜温帯(semi-temperate)にも分布している。地形的には砂漠、悪地地形、プレーリーなどの草原地帯、山岳地帯から海岸の砂丘地帯と幅広い。
特徴
リュウゼツランとユッカの違い
葉はいずれも放射状に生えるがリュウゼツランの方がより肉厚で葉の先にとげ、葉の縁にのこぎり刃状のとげがあるのに対し、ユッカはより薄く、細く、葉は真っ直ぐでとげがないものが多い。またユッカは成長に伴い幹を形成し高く成長するがリュウゼツランはほとんど幹を形成しない。
受粉はユッカはユッカガによるが、リュウゼツランはハチ、ガ、鳥、コウモリなどによる。 リュウゼツランの大半は一回結実性で10年から数十年に一度しか開花せず、結実後には枯れるが、ユッカは成熟個体はほぼ毎年開花し結実後も枯れず成長を続ける。
分布ユッカの米国周辺での分布
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