この記事には参考文献や外部リンクの一覧が含まれていますが、脚注による参照が不十分であるため、情報源が依然不明確です。適切な位置に脚注を追加して、記事の信頼性向上にご協力ください。(2019年1月)
イッカク
イッカク Monodon monoceros
保全状況評価[1][2][3]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
ワシントン条約附属書II[注釈 1]
分類
イッカク (Monodon monoceros) は、哺乳綱偶蹄目(鯨偶蹄目とする説もあり)イッカク科イッカク属に分類される鯨類。本種のみでイッカク属を構成する。雄が非常に長い一本角(実際は牙)をもつことで知られる。 体長は雄で約4.7m、雌で約4.2mに達する[5]。雄の体重は1.5tに達することがあるが、雌は1tに満たない。胸びれは短く、成体では先端が上方に反る[6]。また、背びれは持たない。尾びれは扇形で、中央に顕著な切れ込みがある[7]。身体の大部分は青白い地に茶色の斑点模様であるが、首、頭部、胸びれや尾びれの縁などは黒い。年長の個体の模様は若い個体よりも明るい。老齢の個体はほぼ真っ白になるため、角が確認出来なかった場合などにシロイルカと誤認される事もある。 イッカクの雄の特徴は1本の非常に長い牙である。この牙は歯が変形したものである。イッカクの歯は上顎に2本の切歯があるのみであるが、雄では左側の切歯が長く伸びて牙となる。牙は、上唇を貫き、前方に突き出す形となる[8]。 牙には左ねじ方向の螺旋状の溝がある。その大半が中空で、脆い。先端はつやのある白[6]。体長が最大で4.7m程度であるのに対し牙の長さは3m、重さは最大10kgに達することもある。通常牙は一本であるが、500頭に1頭程度の割合で2本有する個体も存在する。この場合、もう一本の角は左側より短いが、同様に左ねじ方向の螺旋状である。また雌は通常、牙を持たないが、約15%程度の確率で1.2mほどの華奢な牙が生える。また、野生においては一例、二本の牙を持つ雌が確認されている[9]。 牙の役割については多くの議論が交わされてきた。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}以前[いつ?]は棲息地である北極海を被う氷に穴を開けるために発達しているという説や反響定位(エコーロケーション)のための器官であるという説、この牙で獲物を気絶させ捕食する説などがあった。最近[いつ?]では牙の電子顕微鏡検査によって内側から外へ向かう神経系の集合体と判明し、高度な感覚器として知られるようになった。この牙を高く空中に掲げることにより気圧や温度の変化を敏感に知ることがイッカクの生存環境を保つ手段となっている。その他、牙を振り回し、獲物の魚を気絶させる様子も観察されている[8]。 また、大きな牙を持つ雄は雌を魅了することができるようである。ゾウの牙と同様に、イッカクの牙は一度折れると再び伸びることはない。 人間との大きさの比較
分布
北極海[3]
カナダ北東部、デンマーク領グリーンランド北部、ノルウェー領スヴァールバル諸島およびヤンマイエン島、ロシア北部[3]
形態