イタリアの地方行政区画
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本項ではイタリアの地方行政区画(イタリアのちほうぎょうせいくかく)の詳細をしめす。

イタリア共和国行政区画は、基本的には 州 ― 県・大都市 ― コムーネという階層構造をとっている[1]

2014年には「大都市、県、コムーネの連合および合併に関する規定」(Disposizioni sulle citta metropolitane, sulle province, sulle unioni e fusioni di comuni) が制定され、2015年には県級の広域自治体として10の大都市(Citta metropolitana)が発足するなど、行政区画の改編が進められつつある。
憲法上の規定

イタリア共和国憲法では第2部第5章に地方制度に関する規定があり、第114条は、

(1) 共和国は、コムーネ、県、大都市、州及び国によって構成される。

(2) コムーネ、県、大都市及び州は、憲法が定める原則に基づく固有の憲章、権限及び権能を有する自治団体である。

(3) ローマは、共和国の首都である。国の法律が、その制度について定める。

と規定している[2]
地方自治体の階層

(レジョーネ、Regione)はイタリアの第一級行政区画で、イタリア全土に20個ある。「地方」と訳されることもあるが、公選の首長 (presidente)・評議会 (giunta)・議会 (consiglio regionale) を持つ広域自治体である。

州には特別自治州[注釈 1] (regione autonoma a statuto speciale) と通常州[注釈 2] (regione a statuto ordinario) がある。

特別自治州は5つある。イタリア共和国憲法116条において特別な地位を持つと規定された州である。シチリア、サルデーニャ、トレンティーノ=アルト・アディジェ、ヴァッレ・ダオスタが1948年に、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州は1963年に成立した。特別自治州は一定の分野における独占的な立法権が認められる、それぞれの地域で徴税される国税のうち付加価値税を除いた税収配分を受けるなど(通常州よりも)大きな地方自治権を有する。通常州の制度は特別自治州よりも遅く、1972年に制定された。

最も面積の大きい州はシチリア州、人口の多い州はロンバルディア州。面積と人口ともにヴァッレ・ダオスタ州が最も少ない。以下はイタリア各州とその州都の一覧である。プッリャ州バジリカータ州カラブリア州シチリア州モリーゼ州カンパニア州アブルッツォ州ラツィオ州ウンブリア州マルケ州トスカーナ州サルデーニャ州エミリア=ロマーニャ州リグーリア州ピエモンテ州フリウリ
ヴェネツィア・ジュリア州
ヴァッレ・ダオスタ州トレンティーノ
アルト・アディジェ州
ヴェネト州ロンバルディア州アドリア海イオニア海地中海ティレニア海リグリア海
イタリア北西部
01. ピエモンテ州 - トリノ02. ヴァッレ・ダオスタ州(特別自治州) - アオスタ03. リグーリア州 - ジェノヴァ04. ロンバルディア州 - ミラノ
イタリア北東部
05. トレンティーノ=アルト・アディジェ州(特別自治州)- トレント06. ヴェネト州 - ヴェネツィア07. フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州(特別自治州)- トリエステ08. エミリア=ロマーニャ州 - ボローニャ


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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