イタヤラ
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イタヤラ

保全状況評価[1]
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))

分類

:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:条鰭綱 Actinopterygii
:スズキ目 Perciformes
:ハタ科 Epinephelidae
:アカハタ属 Epinephelus
:イタヤラ E. itajara

学名
Epinephelus itajara
(Lichtenstein, 1822)
シノニム[2]


Promicrops itajara (Lichtenstein, 1822)

Serranus itajara Lichtenstein, 1822

Serranus mentzelii Valenciennes, 1828

Serranus galeus J.P. Muller & Troschel, 1848

Serranus guasa Poey, 1860

Promicrops esonue Ehrenbaum, 1915

Promicrops ditobo Roux & Collignon, 1954

英名
Atlantic goliath grouper

イタヤラ (学名:Epinephelus itajara)は、ハタ科に分類される魚類の一種。硬骨魚類の中で最大の種のひとつ。
名称

歴史的には「jewfish (ユダヤ人の魚)」と呼ばれてきた[3][4]。語源は不明だが、1697年に使用されていたことが確認されており、1996年に評価を行った結果、ユダヤ人に対しての風刺に関連していると結論づけられ、本種がカシュルートとみなされているから、という解釈には裏付けがほとんどなかった[5]。他にはイタリア語で「底魚」を意味する「giupesce」に由来する説や、「jawfish (顎の魚)」の発音が変化した説などがある[4]。1927年、抗議活動を受けてニューヨーク水族館は本種の名前を「Junefish」とした[6]。2001年、米国水産学会は「jewfish」が差別的な名称であるとの指摘を受け、本種の名前を「goliath grouper」に変更した[4][7]
分布と生息地

フロリダ州北東部から南はメキシコ湾カリブ海を通り、南アメリカ大陸ブラジルまでの西大西洋、セネガルからカビンダまでの西アフリカの東大西洋に分布する[2]メキシコからペルーまでの東太平洋の個体群はPacific goliath grouperとして独立した[2]。水深1 - 100 mで観察されている[1]。成魚は通常岩礁難破船、人工礁、石油プラットフォームに生息し、サンゴ礁では稀[8]。幼魚は主にマングローブ林に生息するが、その付近の水路でも見られる[9]。マングローブ林は本種の重要な生育場所として機能しており、持続的な個体群を育成するには、適切な水条件が必要である[10]。幼魚はマングローブ林に5 - 6年間留まり、体長約1 mに成長すると、より深い沖合の生息地に向けて出発する[10]
形態

体長2.5 m、体重363 kgまで成長する[11]。体色は黄褐色から灰色、緑がかったものなど様々で、頭、体、鰭に小黒点が散らばる。体長1 m未満の個体には、体側面に3 - 4本の縦帯が入る[11]。体は長く、幅広で平らな頭と小さな目を持つ。下顎には3 - 5列の歯があり、前部に犬歯は無い。櫛鱗である[12]背鰭は連続した一基で、棘条よりも軟条の方が長い[11]。胸鰭は丸く、腹鰭よりも著しく大きい。尾鰭は丸みを帯びる[11]
生態

動きの遅い魚や甲殻類を捕食する[13]。寿命は37 年を超え、世代間の長さは21.5年と推定されている[1]雌雄同体であるという仮説が立てられているが、確認はされていない[14]。雄は体長約115 cm、年齢4 - 6歳で、雌は体長約 125 cm、年齢6 - 8歳で性成熟する[15]。150匹未満と、比較的小規模な集団産卵を行う[12]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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