L-イソロイシン
IUPAC名
Isoleucine
別称2-Amino-3-methylpentanoic acid
識別情報
CAS登録番号73-32-5
イソロイシン (isoleucine) はアミノ酸の一種で2-アミノ-3-メチルペンタン酸(2-アミノ-3-メチル吉草酸)のこと。側鎖に sec-ブチル基を持つ。略号は Ile または I。ロイシンの構造異性体である。「アイソリューシン」と英語読みで音訳される。
疎水性アミノ酸に分類される。蛋白質構成アミノ酸の1つで、必須アミノ酸である。糖原性・ケト原性を持つ。 2-オキソブタン酸からバリンに類似した経路で、各種酵素によって合成される。すなわち、アセト乳酸シンターゼ (EC 2.2.1.6) およびケトール酸レダクトイソメラーゼ (EC 1.1.1.86) によって生成したジヒドロキシカルボン酸が生成する。次にジヒドロキシ酸デヒドラターゼ (EC 4.2.1.9) の作用により脱水を受けて α-ケトカルボン酸となり、これが分枝鎖アミノ酸アミナーゼ (EC 2.6.1.42) でグルタミン酸からアミノ基を受け取り、イソロイシンが生成する。 イソロイシンの分解は、以下の代謝性疾患で障害される。
代謝
生合成
代謝性疾患
マロン酸およびメチルマロン酸尿合併症 (CMAMMA)
メープルシロップ尿症 (MSUD)
メチルマロン酸血症
プロピオン酸血症
立体異性
L-イソロイシン (2S,3S) & D-イソロイシン (2R,3R)
L-allo-イソロイシン (2S,3R) & D-allo-イソロイシン (2R,3S)
外部リンク
イソロイシン - 素材情報データベース<有効性情報>(国立健康・栄養研究所)
歴
タンパク質を構成するアミノ酸
主なトピック
タンパク質
ペプチド
コドン
特性
脂肪族
分枝鎖アミノ酸 (バリン
イソロイシン
ロイシン)
メチオニン
アラニン
プロリン
グリシン
芳香族
フェニルアラニン
チロシン
トリプトファン
ヒスチジン
極性なし
アスパラギン
グルタミン
セリン
トレオニン
正電荷 (pKa)
リシン (?10.8)
アルギニン (?12.5)
ヒスチジン (?6.1)
負電荷 (pKa)
アスパラギン酸 (?3.9)
グルタミン酸 (?4.1)
システイン (?8.3)
チロシン (?10.1)
分類
必須アミノ酸
ケト原性アミノ酸
糖原性アミノ酸
タンパク質を構成しないアミノ酸
主要な生体物質
炭水化物アルコール糖タンパク質配糖体脂質エイコサノイド脂肪酸/脂肪酸の代謝中間体リン脂質スフィンゴ脂質ステロイド核酸核酸塩基ヌクレオチド代謝中間体タンパク質タンパク質を構成するアミノ酸/アミノ酸の代謝中間体テトラピロールヘムの代謝中間体