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2-プロパノール
IUPAC名
propan-2-ol
別称イソプロピルアルコール; イソプロパノール; IPA
識別情報
CAS登録番号67-63-0
KEGGD00137
SMILES
CC(O)C
特性
化学式C3H8O
モル質量60.10 g/mol
示性式CH3CH(OH)CH3
外観無色液体
密度0.78084 g/cm3, 液体 (25 ℃)
融点
−89.5 °C, 184 K, -129 °F
沸点
82.4 °C, 356 K, 180 °F
酸解離定数 pKa16.5
屈折率 (nD)1.3749 (25 ℃)
粘度1.77 mPa s (30 ℃)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
2-プロパノール (2-propanol) は、第二級アルコールの一種である。プロパノールの2種類の構造異性体のうちの一つである。消防法に定める第4類危険物 アルコール類に該当する[1]。別名、イソプロパノール、イソプロピルアルコール、IPA。溶媒、殺菌に使われ、エタノールより安価。 IUPAC命名法により名付けられる化合物名には、化合物の構造から系統的に決まる組織名(系統名)と、いくつかの基本的な化合物や構造に使用が認められた慣用名(許容慣用名とそれ以外)とがある。この化合物の場合は2-プロパノール (2-propanol)、プロパン-2-オール (propan-2-ol) が組織名で、イソプロピルアルコール(isopropyl alcohol、基官能命名法)は慣用名から誘導した化合物名である。IUPAC命名法では双方とも利用は認めているが、組織名(2-プロパノール)を使用することを推奨している。ただ、IUPAC命名法にはよらないが、「s-プロピルアルコール」、「sec-プロピルアルコール」(secondary propyl alcohol)、あるいはまた日本薬局方でも規定されているイソプロパノール (isopropanol) という名称が用いられることもある。 無色透明で芳香を帯びた液体で、可燃性であり、引火点 11.7℃(常温で引火する)、発火点460 ℃ である。ヒドロキシ基による水素結合性を持つことから水、アルコールなどの極性溶媒に溶ける。同時に、相対的に大きな疎水性基(イソプロピル基)を持つためにエーテルなどの非極性溶媒にも溶ける両親媒性を示す。またCH3CH(OH)-を構造中に持つためヨードホルム反応を示す。 酸化するとアセトン、還元するとプロパンとなる。メールワイン・ポンドルフ・バーレー還元、あるいはベンゾフェノンなどの光化学的還元反応において、還元剤兼溶媒としてはたらく。第二級アルコールは光の作用で空気中の酸素と反応して、微量ながら過酸化物として過酸化アセトンを生じる。環状イミドオキシム触媒などを用いて、積極的に酸化させて過酸化水素を製造する手法が研究されている。 アセトン合成の中間原料やグリセリンの合成原料としても用いられる。キシレンなどの有機溶剤にくらべ環境負荷が小さく、印刷用・文具用インクの基材として利用されている。プラスチック(アクリル樹脂)やゴムを侵す場合もある。 医療機関で手指消毒剤として、エタノールと並び広く利用されている。エタノールと比べて殺菌できる菌種は少ないが安価である。エタノールに比べて、脱脂作用が強く、やや毒性と刺激性が強いため、手指や器具の消毒が目安である。(創傷面や損傷皮膚への使用や、内服は禁忌である) 湿式のVHSヘッドクリーナー、CD/DVD/BDレンズクリーナーのクリーニング液、複写機のガラスやコンタクトレンズの洗浄液として利用される。安価であること、油脂類をよく溶かすこと、速乾性であることなどから、機械部品の洗浄にも使用される。
化合物名
特性
用途
工業原料・有機溶剤
消毒・清掃用品
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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