イギリス空軍
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イギリス空軍
Royal Air Force
イギリス空軍エンブレム
創設1918年
国籍 イギリス
軍種空軍
タイプ軍事航空
任務航空戦闘
兵力33,200名[1]
上級部隊イギリス軍
基地ロンドン ホワイトホール
渾名RAF
モットーPer ardua ad astra
逆境を乗り越えて目的地へ
識別
国籍識別標
フィンフラッシュ
空軍旗
ロゴ
使用作戦機
攻撃機MQ-9A
戦闘機タイフーンFGR4
F-35B
哨戒機ポセイドンMRA.1
偵察機RC-135W
練習機テキサンT.1
ホークT.1/T.2
輸送機A400M
C-17A
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王立空軍(おうりつくうぐん、英語: Royal Air Force)は、イギリスの保有する空軍である。略称としてRAFやR.A.F.という表記がある。日本語ではイギリス空軍、英国空軍とも表記される。

1918年4月1日イギリス軍の一部として独立した。イギリス空軍は世界で最も長い歴史を持つ空軍であり、約793機の航空機[2]と、 33,200名の兵力[1]を保有している。

国防省の目的を達成することが任務であるが、具体的にはイギリスと海外領土を確実に防衛すること、特に国際的な平和と安全保障を進める際に政府の外交政策を支えること、それらのために必要とされる能力を提供することである[3]
歴史第一次世界大戦の勝利記念と戦死者追悼のためテムズ川のビクトリア堤防に建てられた記念碑 (RAF Memorial)

イギリス空軍は第一次世界大戦中の1918年4月1日にヒュー・トレンチャード(後の初代トレンチャード子爵)の働きかけで陸軍航空隊海軍航空隊の統合によって設立された[4]。海軍航空隊はイギリス海軍と同格の部隊で、陸軍航空隊はイギリス陸軍の管轄下にある工兵隊の一部門であったが、第一次世界大戦において航空戦力が決定的であると判明したことから、独立した空軍を設立することが決定した。当時独立空軍の編成は先駆的な試みであり、一切の航空機運用を空軍に一元化して機動部隊のうち空母は海軍、艦上機は空軍が運用するという試行錯誤が行われたが、その非効率性から1936年に艦上機を海軍に戻し、その戦力を大幅に減らした。空軍は次の大戦が始まるまでの間は比較的平和で、簡単な警備任務に従事した。

第二次世界大戦前に急ピッチでパイロット数・航空機数ともに拡張され、バトル・オブ・ブリテンではドイツ空軍がイギリス本土侵攻(アシカ作戦)のためイギリス本土とドーバー海峡制空権を獲得しようとイギリス空軍と衝突し、1940年夏季に戦闘機軍団にとって最大の試練が訪れた。イギリス空軍は搭乗員不足に悩まされながらも制空権を堅持し、戦争の流れを変えるのに大きく貢献した。また、イギリス空軍の最も大きな努力として爆撃機軍団によるドイツへの戦略爆撃が挙げられる。爆撃機軍団は、ナチス・ドイツの工業地域と都市を爆撃で破壊し、間接的に連合軍の犠牲者軽減に貢献した。沿岸軍団は、空軍以外にもイギリス海軍の艦隊航空隊からも航空機を貸与されていたが、当初は旧式機しか供給されず、ドイツ海軍Uボートを相手に苦杯をなめた。爆撃機軍団のビッカース ヴァリアント

朝鮮戦争で飛行艇部隊を派遣して国連軍の支援を行い、第二次中東戦争(スエズ危機)ではキプロス島マルタ島から航空機を出撃させて大きな役割を果たしたものの、イギリス帝国の衰退により世界規模な作戦行動は縮小され、1971年10月31日に極東空軍(英語版)(英語: RAF Far East Air Force)が解散した。また、冷戦の長期間に渡って、イギリス空軍はソビエト連邦核兵器から戦略爆撃機による核抑止をもって防御するという役割を演じたが、海軍に潜水艦発射弾道ミサイルが導入され、その任務を譲った。

1982年に始まったフォークランド紛争では戦場が友好国の空軍基地から離れていたため、イギリス海軍とイギリス陸軍が主力となったが、イギリス空軍のハリアーも海軍の空母や徴用されたコンテナ船に搭載されて、フォークランド諸島近接航空支援を行った。バルカン爆撃機ヴィクター空中給油機も南大西洋のアセンション島に展開し、有名なブラック・バック作戦英語: Operation Black Buck)を行った。

冷戦が終結した近年においても、イギリス空軍は1991年湾岸戦争で100機以上の航空機を参加させ、実戦で初めて誘導爆弾を使用したことで、イギリス空軍の歴史において重要な分岐点となり、その後も空中給油機と偵察機を動員して多国籍軍を支援した。コソボ紛争(コソボ戦争)は第二次世界大戦の終結以来、初めてヨーロッパでの作戦行動となった。

イラク戦争でも多数の航空機を派遣して大規模な作戦行動を行った。同作戦でアメリカ軍パトリオット地対空ミサイルシステムによる誤射でトーネード攻撃機を撃墜され、搭乗していたパイロットとシステム・オペレーターの2名が死亡した。また、対空砲火でC-130輸送機が撃墜され、10名の人員が殺傷されている。

2015年にはシリア領内で活動するISILへの空爆作戦を開始した[5]
構成と編制単位バッジ
指揮

イギリス空軍は国防会議 (Defence Council) の空軍委員会 (Air Force Board) が管理し、空軍参謀本部の長である空軍参謀総長 (CAS ; Chief of the Air Staff) によって率いられる。空軍委員会には空軍参謀総長以外に、空軍参謀次長 (Deputy Chief of the Air Staff) と数人の上級司令官が軍人からは参加している。空軍参謀総長は2023年6月にサー・リチャード・ナイトン(英語版)空軍大将が任命され、空軍参謀次長は2023年9月にポール・ハロン・ロイド(英語版)空軍中将が任ぜられている。
空軍委員会

現在の国防省が創設されるまでイギリス空軍とその人員は、航空省の空軍会議によって管理されていた。1964年に空軍会議の責務は国防会議が引き継ぎ、新たに陸海空の委員会が編成され、そのうちの空軍委員会がイギリス空軍の管理を任ぜられた。空軍参謀総長サー・リチャード・ナイトン大将

委員[6]

国防大臣 (The Secretary of State for Defence)

Minister of State for the Armed Forces

Minister for International Defence and Security

Minister of State for Defence Equipment and Support

Under Secretary of State for Defence and Minister for Veterans

2nd Permanent Under Secretary

空軍参謀総長 - 空軍大将 (Air Chief Marshal)

空軍参謀次長 - 空軍中将 (Air Marshal)

Air and Space Commander

Chief of Materiel (Air)

Air Member for Equipment Capability

Assistant Chief of the Air Staff (Air Vice-Marshal)

軍団戦闘機軍団スーパーマリン スピットファイア

1936年に多種にわたる航空機の管理を特化すべく軍団の設立が始まった。イギリス空軍の戦闘機を管轄する組織として戦闘機軍団が創設され、爆撃機は爆撃機軍団の管轄下に入った。海からの脅威に航空機で対処するため、沿岸軍団も設立された。第二次世界大戦の開戦時には、戦闘機軍団、爆撃機軍団、沿岸軍団、気球軍団、整備軍団、訓練軍団があった。このうち、訓練軍団は、1940年から1968年にかけて、飛行訓練軍団と技術訓練軍団に分割された。

1941年に輸送機を管理する軍団として空輸軍団が創設された。1943年に輸送軍団に名称を変更し、さらに1967年に航空支援軍団へ名称を変更した。

イギリス空軍の打撃軍団は1968年に戦闘機軍団と爆撃機軍団を統合して作られた。1969年に沿岸軍団と信号軍団を吸収し、1972年には航空支援軍団も吸収した。

1973年に整備軍団と第90航空群の統合によって支援軍団が創設された。1977年に訓練軍団を吸収し、1994年に人事・訓練軍団(通称PTC)と兵站軍団へ分割。人事・訓練軍団はイギリス空軍全人員の養成を受けもつほか、イギリス空軍内の契約や人員の生活保護、人員の補充、予備役や転勤の管理などに責任を持った。兵站軍団は、前線兵力の規模縮小 (Options for Change) に合わせた後方人員数とされたため1999年に廃止、その機能は Defence Logistics Organisationを経て現在はDefence Equipment and Supportに引き継がれた。

これら統廃合の末、2007年には打撃軍団と人事・訓練軍団が存在し、この2個軍団に空軍委員会から権限を委任されていた。同4月1日より打撃軍団と人事・訓練軍団を統合し、航空軍団が編成された。現在のイギリス空軍において航空軍団が唯一の軍団であり、統合前の二つの軍団の命令系統は現在の軍団司令部に完全に集約されている。司令部 (HQ) はハイ・ウィッカム空軍基地に置かれている。

戦闘機軍団 (Fighter Command) 1936年

爆撃機軍団 (Bomber Command) 1936年

沿岸軍団 (Coastal Command) 1936年

訓練軍団 (Training Command) 1936年

気球軍団 (Balloon Command) 1938年

整備軍団 (Maintenance Command) 1938年, 支援軍団 (Support Command) 1973年

空輸軍団 (Ferry Command) 1941年, 輸送軍団 (Transport Command) 1943年, 航空支援軍団 (Air Support Command) 1967年

信号軍団 (Signals Command) 1958年

打撃軍団 (Strike Command) 1968年

兵站軍団 (Logistics Command) 1994年

人事・訓練軍団 (Personnel and Training Command) 1994年

航空軍団 (Air Command) 2007年

航空団

航空団(Group)[注釈 1][注釈 2]は、特定の任務に向けて編成される。限定的な環境や地域で活動し、特定種の任務に就く。

第1航空団(航空戦闘、ハイ・ウィッカム空軍基地):戦闘機を運用する。訓練基地として広範囲に使われるカナダのグースベイ航空基地(英語版)を加えて7つの基地を持つ。

第2航空団(航空戦闘支援、ハイ・ウィッカム空軍基地):戦略および戦術輸送機、ISTAR、空中給油機、捜索救難機を運用する。空軍連隊が指揮下にある。

第22航空団(ハイ・ウィッカム空軍基地):雇用、訓練、管理を行う。

第38航空団(ハイ・ウィッカム空軍基地):エンジニアリング、兵站、通信、医療、軍楽隊などを担当する。

第83遠征航空団(アル・ウデイド空軍基地):常設統合司令部の指揮下でアフガニスタンやイラクなど中東地域での任務を支援する。

飛行群イラク戦争に参加したトーネード GR.4


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