イギリスの教育
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イギリスの教育教育省
詳細
主要言語:英語アイルランド語スコットランド語ウェールズ語
識字率 (2020年)
総計:99%[1]
男性:不明
女性:不明
卒業率
中等教育88%[2]
第3次教育45.7%[3][4]
トリニティ・カレッジ (ケンブリッジ大学)

イギリス教育(イギリスのきょういく)は高度に開発されており、成人人口の41%、25-34歳人口の48%は第3期の教育を卒業している(2012年)[5]。それぞれの資格修了の互換性は、全国職業資格 (NVQ)、全国資格フレームワーク (NQF)、資格単位フレームワーク (QCF)といった形で国家レベルで策定されている。

イギリス本国の教育は、地域によっても、また、公立学校私立学校かによっても異なっているため、その仕組みは複雑である。

イギリスの教育においては、おおむね個人の能力伸張が目標であると考えられ、試験に比重を置いている点に特徴を持つ。GCSE・SCEやAレベルなどの試験の成績は、大学での学位とそれに付される成績と同様に、生涯有効な資格とされ、一般には履歴書にも記載することとなっている。日本のようにどの学校に入学・卒業したか否かではなく、これら試験・学位における成績が社会において問われることが多い。特に、政治家などでは大学の学位における一級(あるいはそれに準ずる二級上)を取り損ねた者はその資質を問われる場合がある。またイギリスは、学歴や資格ごとの賃金格差が激しい学歴社会で、日本アメリカ韓国よりも資格・(最終)学歴による差別は大きいといえるが、日本や韓国などと違い、社会人がAレベルの勉強をして大学に入学しなおし、学位を習得したり、成人後に技師や医師や弁護士などの資格習得に挑戦することが比較的容易である。

イギリスのどの地域でも、学校は原則として9月に始まる。3学期制を採る学校(大学)が多いが、各学期の呼び方などは学校の伝統・規則などによって大きく異なっている。
イングランドの教育

 イングランドの教育教育省
教育省秘書官
大学担当大臣[7]Gavin Williamson

Michelle Donelan
国の教育予算 (2008?09年)
予算額:622億ポンド[8][9]
詳細
主要言語:英語
管轄:国
義務教育1880年
総計:99%
入学者数
総計:1170万人
プライマリー:450万人 (公立学校)[10] (2016)
セカンダリー:275万人 (第11学年まで、公立学校)[10] (2016年)
ポストセカンダリー:高等教育: 1,844,095人[11](2014-2015年)
継続教育: 2,613,700人[12](2014-2015年)
計: 4,457,795人 (2014-2015年)
卒業率
中等教育

Level 2 and above: 87.4%
Level 3 and above: 60.3%
(19歳、2015年)[13] Level 2 and above: 81.0%
Level 3 and above: 62.6%
(成人19-64歳、2014年)[12]
第3次教育Level 4 and above: 41.0%
(成人19-64歳、2014年)[12]
「en:Education in England」も参照

イングランドの教育(Education in England)は、教育省およびビジネス・イノベーション・技能省(BIS)が所管している。地方自治体は公的教育政策を策定し、かつ公立学校を運営する責務を負っている。

教育段階は、就学前教育(3-5歳)、初等教育(5-11歳)、中等教育(11-18歳)、第3期の教育(18歳以上)となっている。5-18歳の全ての児童について、全日制の義務教育を受けることが義務となっているが、これは学校またはその他の手法であってよい[14]。3-5歳までの年齢については、自由選択として年間600時間の就学前教育を公的資金で受けることができる。

16歳からの2年間の教育はシックスス・フォーム(Sixth form)や"college"と呼ばれており、 一般教育修了上級レベル(Aレベル)や、それと類似したBTEC国際バカロレア、 Cambridge Pre-Uなどのディプロマ取得のための課程である。

またイングランドでは、インデペンデント・スクールやホームスクーリングも合法であり、親たちはそれらの教育を選択することも可能である。

義務教育は、小学校(primary school)において5歳から始まる。初等教育中等教育における義務教育では、日本のような1学年毎ではなく2?3学年をひとまとめにしたキー・ステージ(Key Stage)の各段階毎に、日本の学習指導要領にあたる「ナショナル・カリキュラム」(National Curriculum)によって必修科目とその内容が定められている。16歳になるとGCSE(General Certificate of Secondary Education)という義務教育修了試験を受ける。

公立学校に対して、私立学校はインデペンデント・スクール(independent school,独立学校)と呼ばれる。伝統あるパブリック・スクール(public school)はこちらに含まれる。パブリック・スクールの教育は18歳までだが、開始年齢は11?13歳の間であることが多い。私立学校の中にはボーディングスクール(寄宿制学校)も少なくない。私立学校の多くもナショナル・カリキュラムの内容は踏襲している。公立学校は原則として無料だが、私立学校は年間数千?1万ポンドの学費がかかる。

イギリスの学校では給食を提供しているところも多いが有料であり、制でない場合には、保護者の判断によって弁当を持参することも認められている。

16?18歳で義務教育を終えると、大学に進学する者はシックスス・フォーム(英語版)と呼ばれる学校にて、大学受験に必要な一般教育修了上級レベル(A-level)認定の取得準備に費やされる。 その他の者は、継続教育カレッジにて職業教育を受けることとなる。
キーステージ

イングランド、ウェールズ、北アイルランドにて適用される。

キーステージ
(KS)年齢期間学年 (Y)Forms最終試験
03?52年 (1年は義務)保育園, 就学前教育保育園, 幼稚園
15?7
(北アイルランドでは4-6)2年間
(北アイルランドでは3)1?2
(北アイルランドでは1-3)幼稚園 1st?2ndKS1 SATS, Phonics and Reading Check (1年目に受験、落第したら2年目)
27?114年間3?6
(北アイルランドでは4-7)小学校 1st?4thSATS Tests, eleven plus exam
(たいていグラマースクール入学者のみ)
311?143年間7?9
(北アイルランドでは8-10)中等教育 1st?3rd
414?162年間10?11
(北アイルランドでは11-12)中等教育 4th?5thGCSE
516?192年間 or more12?13
(北アイルランドでは13-14)シックスフォーム、
または継続教育カレッジAレベル, ASレベル,
全国職業資格, National Diploma

高等教育ダラム大学

高等教育は、3年間の学士号取得課程からたいてい開始される。大学院では修士号や博士号が存在し、研究学位だと最低3年間の課程である。大学が学位を発行する場合、王室勅許(Royal charter)を受けている必要がある。

イギリスの大学は、中世からの伝統を受け継ぎ、世界的に有名なオックスフォード大学ケンブリッジ大学ダラム大学をはじめ、現在では100以上の大学が存在している。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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