『イエス・ファースト・アルバム』
イエス の スタジオ・アルバム
リリース1969年7月25日
録音1969年春
ジャンルプログレッシブ・ロック
サイケデリック・ロック
時間41分28秒
レーベルアトランティック・レコード
プロデュースポール・クレイ
専門評論家によるレビュー
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イエス・ファースト・アルバム
(1969年)時間と言葉
(1970年)
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『イエス・ファースト・アルバム』[注釈 1](Yes)は、イングランドのプログレッシブ・ロック・バンド、イエスが1969年に発表したデビュー・アルバムである。 イエスはイギリスのロック・バンドで初めて、アメリカのR&Bの老舗レコード会社のアトランティック・レーベルと契約を交わした。1969年の7月に発表された本作のライナー・ノートで、『メロディ・メイカー』誌のコラムニストは最も有望な新人バンドとしてレッド・ツェッペリンとイエスを挙げている[注釈 2]。このことからも彼等が当時いかに注目されていたかが窺い知れる。 彼等は70年代にプログレッシブ・ロック・バンドの代表格の一つと称されたが、このデビュー・アルバムではサイケデリックなフォーク・ロックといった趣の音楽を披露している。ジョン・アンダーソン、クリス・スクワイア、ピーター・バンクスの厚みのあるコーラス[注釈 3]、トニー・ケイのグルーヴ感のあるオルガン、ジャズの影響が顕著なバンクスのギター・ソロなどが印象的である。スクワイアとビル・ブルーフォードのリズム・セクションは既にバンドのトレード・マークとなるほどの個性があり、バンクスのギターはウェス・モンゴメリーからピート・タウンゼントまでを自由に往来するような振幅の広さがある。 全8曲の収録曲のうち、2曲がカバー作品。「アイ・シー・ユー」の原曲はバーズのアルバム『霧の五次元
解説
6曲のオリジナル曲の作者にはアンダーソンかスクワイア、もしくは両者が記されている。「ハロルド・ランド」とはジャズ・サックス奏者の名前であり、ブルーフォードのアイデアで曲名になった[1]。「ビヨンド・アンド・ビフォア」「スウィートネス」では、イエスの前身「メイベル・グリアーズ・トイショップ」のギタリストのクライヴ・ベイリーが共作者に記されている。「ビヨンド・アンド・ビフォア」はスクワイアがメイベル・グリアーズ・トイショップに在籍中にベイリーと共作したサイケデリック・ソングである[2]。
アルバム・ジャケットのロゴ案はバンクスによる[3][注釈 5]。アメリカ盤のジャケットにはバンドの集合写真が使われている。
本作は概ね好意的な評価を得た[4]。しかし業界内での期待とは裏腹に大きな話題にはならず、売り上げも華々しいと呼ぶには程遠く[4]、レッド・ツェッペリンのデビュー・アルバムに大きく水をあけられた。