イエスタデイをうたって
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イエスタデイをうたって
ジャンル
青年漫画恋愛
漫画
作者冬目景
出版社集英社
掲載誌ビジネスジャンプ
グランドジャンプ
レーベルヤングジャンプ・コミックス・ビージャン
ヤングジャンプ・コミックス・グランド
発表号ビジネスジャンプ:
1998年1号 - 2011年17号
グランドジャンプ:
2011年1号 - 2015年13号
巻数全11巻
話数全112話
アニメ
原作冬目景
監督藤原佳幸
シリーズ構成藤原佳幸
脚本藤原佳幸、田中仁
キャラクターデザイン谷口淳一郎
音楽玉井健二agehasprings、近藤貴亮
アニメーション制作動画工房
製作イエスタデイをうたって製作委員会
放送局テレビ朝日ほか
放送期間2020年4月 - 6月
話数全12話+配信限定全6話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『イエスタデイをうたって』は、冬目景による日本漫画。当初は『ビジネスジャンプ』(集英社)にて1998年1号から不定期連載され、同誌休刊後『グランドジャンプ』(集英社)に移籍し2015年13号まで連載された。単行本は全11巻。2020年1月時点でコミックスのシリーズ累計発行部数は140万部を突破している[1]

完結から約4年後の2019年4月17日にアニメ化が発表され[2]、2020年4月から6月までテレビ朝日の深夜アニメ枠『NUMAnimation』ほかにて放送された[1][3]
制作背景

これまで『羊のうた』や『黒鉄〈KUROGANE〉』などを発表していた冬目景による青春群像劇にして、自身最長連載作品。前述の2作品を連載する最中、集英社から熱心な電話が自宅にかかってきたことがきっかけとなり『ビジネスジャンプ』(集英社)1998年1号より連載を開始した[4]。当初タイトル案はヒロインの名前から『ハル』とする予定だったが、編集部からの変更依頼によって忌野清志郎が率いたロックバンド・RCサクセションの曲より採用したという[5]。2011年には『ビジネスジャンプ』の休刊に伴い、後継誌である『グランドジャンプ』(集英社)へ移籍している。

1年間の掲載が5回に満たないこともあり、単行本第3巻出版から第4巻までに2年以上、第4巻から第5巻まではほぼ3年かかるなど大きく間隔が開く刊行ペースとなり、2015年に完結。足掛け18年間という長期連載作品となった。これは当時の執筆スタンスが「描きたい作品は描ける場があれば描く」という方針を採っているためであり[6]、実際に本作の連載中にも多数の連載・読切作品が発表されている。なお冬目自身は当初3巻ほどで終わるのではと考えていたが、連載を続けるにつれ描くのが楽しくなり、構想が膨らんでいったという[4]。完結にあたって「辛抱強く待ってくれた読者が居たから完結できた」と、感謝の気持ちが述べられた[6]。第6巻発売と同時に画集『イエスタデイをうたって画集 ―YESTERDAYS―』、完結に前後して画集『イエスタデイをうたって画集 ―YESTERDAYS―2』がそれぞれ発売。この画集第2弾発売と連載完結を記念し、2015年9月26日から10月26日にかけて東京日本橋にあるギャラリー・space caiman[7] にて原画展『冬目景原画展 -YESTERDAY ONCE MORE-』が開催された[8]

2020年のアニメ放送に合わせ、後日談の読み切り『イエスタデイをうたって特別編-11・S14-』が『グランドジャンプ』2020年9号に掲載された[9]
作風

大卒のフリーターとして登場した後、物語の進展とともに写真スタジオで働きはじめる主人公を中心に、歳の離れているふたりのヒロインや、個性的で深みのあるサブキャラクターたちが、恋愛、仕事、(美大)受験、家族、夢といった日常的な問題に直面し、一進一退を繰り返しながら、じぶんたちの未来をほんの少しずつ手探りしてゆく人間ドラマ。物語の主な舞台となるのは「新宿にほど近い私鉄沿線の小さな街」とされているが[10]、これは東京都世田谷区であるという[5]。この他、横浜金沢なども重要な舞台として登場する。後述する通り、冬目作の漫画『羊のうた』『ももんち』とは世界観を共有している。

当時『羊のうた』や『黒鉄〈KUROGANE〉』といった暗い漫画を執筆していたこともあり、本作の連載開始にあたっては明るい話・明るいキャラクターが良いなと思っていたという[4]。また掲載誌が『ビジネスジャンプ』であったものの勤め経験が無かったため、逆にビジネスしていないフリーターの漫画となった[5][4]。物語の主要人物があまり携帯電話を使わないという特徴があるが[注 1]、これはなるべく時代風俗の表現を避けて描いていたことも関係している[5]

連載中期までは数話ごとに章立ての構成が採られており、それぞれ副題がつけられていたが、8巻からはそのようなスタイルではなくなっている。
あらすじ

大学を卒業したものの職に就くことなく、フリーターとして特に目標もないまま過ごしているリクオ。そんなある日、カラスを連れた黒ずくめの少女・ハルが現れる。彼女の破天荒な振る舞いに戸惑う中、リクオはかつての想い人・?子が東京に戻ってきたことを知る。
登場人物

主な登場人物には、男性キャラクターは水に関係する名前、女性キャラクターは植物に関係する名前が付けられている[5]
主要人物
リクオ / 魚住 陸生(うおずみ りくお)
- 小林親弘[1]主人公。大学を卒業しても、就職できなかった(しなかった)いわゆるフリーター。お人よしな性格。自分の方向性を見失っている。カメラが好きだが、仕事にする気はないようだ。自称人は撮らない主義。一人暮らしで主にコンビニバイトをしており、途中から写真ギャラリーでバイトを始める。第5巻で写真スタジオに正社員として就職した。第6巻でコンビニのバイトを辞めた。横浜市に実家がある。大学卒業後、?子に一度告白した。その際、振られているが、?子とは今でも「友達以上恋人未満」の微妙な関係が続いている。ハルには第1巻から好きだと告げられ、アプローチを受けており、ふとした瞬間にドキッとさせられたりするなど、微妙な感情を抱くようになっている。よく風邪で寝込むことがある。
ハル / 野中 晴(のなか はる)
声 - 宮本侑芽[1]不思議な雰囲気の少女。常に黒を基調とした服を着て、カンスケ(声 - 前川涼子[11])という足の悪いカラスをつれている。かつては都立十泉高校に通っていたが、あるバーでバイトをしていたことを咎められ、自主退学してしまった。ミルクホールという喫茶店(夜はバー)でバイトとして働いている。家庭は母子家庭だが実父の姓である「野中」を名乗っている(母親の姓は秋本)。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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