アーマード・コアV
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アーマード・コアVジャンルメカカスタマイズアクション
対応機種PlayStation 3Xbox 360
開発元フロム・ソフトウェア
発売元フロム・ソフトウェア
バンダイナムコゲームス
バンダイナムコゲームス
プロデューサー鍋島俊文
ディレクター高橋直之
人数1人(オンライン同時戦闘1-10人)
メディアBlu-ray Disc (PS3)
DVD-ROM (Xbox 360)
発売日2012年1月26日
対象年齢CERO:B(12才以上対象)
売上本数PlayStation 3
223,656本[1]
Xbox 360
29,936本[1]
テンプレートを表示

『アーマード・コアV』(アーマード・コア ファイブ、ARMORED CORE V)は、2012年1月26日にフロム・ソフトウェアから発売されたPlayStation 3Xbox 360用ロボットアクションゲームである。海外では、バンダイナムコゲームスが販売とサポートを担当する。略称は『ACV』。キャッチコピーは、「ここは、名もなき傭兵達の戦場」。

アーマード・コアシリーズの14作目となる本作は、舞台となる世界が一新され、システムにも大幅な変更や新要素が加えられている。シリーズとしては初めてのオンラインプレイを前提とした作りになっており、オンラインでは最大20人を上限としたチームに所属し、本作の主要な要素である「領地ミッション」や、従来からのシングルプレイ要素である「ストーリーミッション」と「オーダーミッション」をプレイしていくことになる。オフラインでのプレイでは、領地ミッション、武器性能変化、武器の流通、協力プレイといったオンラインならではの要素は遊べず、アップデートのパラメータ調整が適用されない(性能変化した武器パーツのみオンラインと同じパラメータ)。
ゲームシステム

機体構成部位やアクション、攻撃属性、索敵の仕組みといった、根幹を支える要素が全般的に変更されている。これまでのシリーズにあったBACK UNIT(AC1からACLRまでは肩武器、AC4ACfAでは背中武器とも呼ぶ)がなくなり、武器 (ARM UNIT) はオーバード・ウェポンを除きすべて腕部に搭載する。左右の腕部とは別に予備の武器(ハンガーユニット)を肩のジョイントに掛ける形で装備し、戦闘中は腕に持った武器をハンガーの武器と持ち替えることができる。構えが必要となる大型の武器は、ハンガーユニットに搭載できない。戦闘中、構えると照準が表示されるが、タンクが搭載した場合は、通常武器と同じように構え不要で照準は表示されない。
戦闘・アセンブル
戦闘モードとスキャンモード
戦闘モードは従来のインゲーム画面と同じように、ロックオンサイトや武器の残弾数やAPが表示される。スキャンモードは武器での攻撃はできないが、リコンが探知している敵のシルエット、敵の防御力の解析と自機の搭載武器の与えるダメージのグラフ表示、爆発するオブジェクトの探知ができる。また、武器と腕部のエネルギー消費がオミットされるため戦闘モードに比べてエネルギーゲージの回復が速く、ブースタの消費エネルギーも少なくなる(アップデート前は武器と腕部以外の部位の消費エネルギーがオミットされる仕様だった)。敵の情報を知るだけでなく、効率的な移動をするための要素でもある。
属性と跳弾
以前は「実弾」と「エネルギー」の2つに分かれていた攻撃力や防御力の属性が、KE (Kinetic Energy), CE (Chemical Energy), TE (Thermal Energy)の3つに改められた。KE属性の攻撃は物理的なダメージを与え、距離による威力の減衰が大きい。CE属性の攻撃は化学反応を利用したダメージを与え、距離による威力の減衰が少ないが発射速度は遅い。TE属性の攻撃は熱エネルギーを利用してダメージを与えるもので、使用時にエネルギーゲージを消費するが、全体的に高い攻撃力を持つ。武器の攻撃力が相手の防御力を下回っている場合、ダメージが通常の1/3になる「跳弾」が起こる。跳弾されたかどうかは、効果音で判別可能(KE属性とCE属性の場合は金属音、TE属性の場合は独自の効果音)。戦闘では、相手の防御力を上回る攻撃力を持つ武器で攻撃する(弱点を突く)ことが重要だが、一部の単位時間あたりの火力が高い武器で強引に大ダメージを与える戦法などでは必ずしも考慮すべき要素ではない。また、威力が非常に高いブレードやキャノンの攻撃力を超える防御力を持つACは存在しないため、実質的に跳弾できない武器も存在する。
ブースト関連
通常のブースト移動でのエネルギーゲージの消費がなくなった。また、数ある仕様変更の中でもとりわけ大きいのがブースタによる上昇の制限で、高所へ到達するには、周辺の障害物を利用した「ブーストドライブ」と呼ばれる壁蹴りをする必要がある。ただし、タンク型の機体ではできず、一定高度までの垂直上昇のみである。『
AC2』から『ACfA』まであった「オーバード・ブースト」は「グライドブースト」となり、後方にも移動できるようになったが、接地状態でしか使用できない。また、『AC2』-『ACLR』の補助ブースタや『AC4』『ACfA』の「クイックブースト」での急加速の要素は「ハイブースト」と名称を改め続投している(クイックブーストと違い急速旋回はできない)。すべての機体で使用できる近接攻撃「ブーストチャージ」は「ハイブースト」からの突進攻撃で、ブースタのハイブースト消費ENの2倍のエネルギーを消費する。脚部のチャージ基本攻撃力が高いほど、衝突時の速度が速いほど、機体重量が重いほど威力が高まり、相手の防御力を無視してダメージが与えられる。突進攻撃ではあるは、自機へのダメージは一切なく、チャージ基本攻撃力の高い重量二脚が高速で衝突した場合、APの高くないACなら一撃で破壊できる場合もある比較的強力な攻撃手段である。
RECON(リコン)
従来のレーダーに変わる要素で、機体から射出する小型の索敵ユニット。RECONの種類ごとに駆動時間が定められており、搭載数はコアに依存する。投擲するタイプ、追従するタイプ、射出したその場で浮遊するタイプの3種類に分かれている。リコンの探知範囲内にいる敵の数が画面右下に表示され、スキャンモードではさらに敵の詳細な位置がわかる。
OVERED WEAPON(オーバードウェポン)
非常に高い攻撃力を持った規格外の兵器で、機体の背面に搭載する。これを装備した場合、ハンガーユニットの装備ができなくなり、戦闘中にパージもできない。攻撃属性OWはブーストチャージと同様に、相手の防御力を無視するため、非常に高い攻撃力や複数回の当たり判定と相まって、直撃すれば通常兵器であれACであれ、確実に一撃で破壊する。一度の戦闘で起動できるのは一回で、起動すると稼働時間が過ぎるまでOW以外の武器で攻撃することもできず、熱で徐々にダメージを受け、画面にはノイズが走る。攻撃には一定時間チャージする必要があり、チャージにかかる時間はコアやジェネレータの性能に依存する。起動するとエネルギーゲージがほぼ無尽蔵に使用でき、衝撃に対する耐性も劇的に上昇する。続編となる「VD」では上方修正とともに、オーバードウェポンの使用後自体に大幅なデメリットを課すようになり、最終的な切り札と言う立ち位置となる。
GRIND BLADE
6基のチェーンソーが装着された超大型近接攻撃武器。起動すると背面のユニットを右腕に装着後、左腕を強制的にパージし、露出した左腕ジョイント部にエネルギー供給用のアームを接続する。6基のチェーンソーが直列になった後に円形に並び、ドリルのように回転させて突撃、持続的に抉り取るようにダメージを与える。攻撃を繰り出す速さに優れるが、使用後もパージした左腕は欠損したままなので、OWの中でも特にハイリスクと言える。
MASS BLADE
建築資材の柱にブースターとハンマー状の先端を取り付けたもので、装着するとそのまま柱を背負う格好となる。使用時には両手の通常武器をサブアームによって格納し、ブースターとAC本体の推力を利用して強引に叩きつける。大振りではあるが、1回の攻撃力・衝撃力は非常に高い。
HUGE CANNON
膨大なエネルギーをチャージして核弾頭を放つ超大口径砲。右肩に折りたたまれた巨大な砲身を背負い、左肩にジェネレーターのようなパーツを装着する。起動するとOW中央のアームで両手の通常武器を格納、右腕に装着された砲身を展開後に二脚銃架と左腕で保持される。チャージ時は構えをとるが、非常に長い射程を誇るうえに着弾時の爆風も強烈で、遠距離から対象を破壊できる。
MULTIPLE PULSE
全周囲への攻撃が可能なパルスキャノン。装着時は、130の砲門を半円状に並べたものを5枚重ねたユニットを両肩に搭載する。攻撃時はこのユニットを左右に扇形に展開する。広範囲の対象を一気に殲滅できる。130の砲門一つ一つから攻撃力6万以上のパルスが発射されるため、総合的な攻撃力がOWの中でも圧倒的に高い。
HUGE MISSILE
大型の弾道ミサイルを搭載したミサイルランチャー。戦艦「セントエルモ」に装備されているものをそのまま流用している。装備時には両肩に六角柱型の箱を背負う。OWの中では唯一ロックオンが可能。右肩のユニットは展開してミサイルのカタパルトとなり、左肩のユニットからミサイルを取り出し発射体制をとる。ミサイルをその場で組み立てることが最大の特徴。
チーム

すべてのプレイヤーの活動する基盤となるもので、メンバーが1人であろうと、20人であろうとチームと呼ばれる。プレイヤーは『ACV』のオンラインでの初回起動時に所属するチームを作成するか、すでにあるチームのどれかに入隊することで所属することになる。1人でプレイする場合もチーム(メンバーが自分だけ)を作成する必要がある。なお、チーム名は後から変更できず、違うチーム名にしたい場合は解散するか所属先を変えるほかない。

ミッションをプレイすると「チームポイント」が獲得できる。これが一定値まで累積するごとにチームレベルが上昇する。チームレベルはショップのパーツのラインナップと連動しており、レベルがあがるごとに(レベル50まで)ラインナップが増える。決戦ミッションに挑むためにもこのポイントが必要となる。決戦ミッションで消費しても一度上昇したチームレベルが下がることはない。

チームメンバーとのやりとりはボイスチャットまたはテキストチャットで行うが、公式ではボイスチャットを推奨している。1チーム20人まで所属できるが、一度の戦闘に出撃できるのはオペレータ1人を含めた5人まで。オペレータは直接戦闘には参加しないが、全マップを俯瞰した専用の画面で敵情報を確認しつつ、他の4人の戦闘をサポートする指揮官の役目を務める。領地を獲得するとチーム評価が上がり、上のランクの領地へ侵攻することができるようになる。

オフラインでプレイする場合もオフライン専用のチームを作成するが、あくまでプレイヤー1人だけの形式上のもので、チームとしての機能は一切なく、オフライン用チームを利用したNPCとのチーム戦などの要素もない。チームレベルとショップの関係はオンラインのものと同様。オフライン用のチーム名はセーブデータを削除して最初からやり直さない限り変えることはできない。
ミッション

領地・決戦ミッション(後述)以外のすべてのミッションに総合評価(最終的な収支金額で決まる、S,A,B,C,Dで表示)とサブクエスト(時間制限や損害軽微、特定の敵XX機撃破といった各種条件で満たすと報酬が増える)が存在する。
ストーリーミッション
従来のミッションよりも長く、初回プレイ時には1ミッションにつき数十分程度かかることが想定されている。ミッション中に状況が刻々と変化し、作戦目標も随時変更される。基本的に長丁場だが、各所に補給ポイントがあり、APと弾薬の全回復やアセンブルの変更が行える。多くのマップはストーリーミッション専用のもの。
オーダーミッション
過去シリーズと同じスタイルで、一つ一つのミッションは短く、ほとんどが敵戦力の殲滅作戦となる。作戦目標もブリーフィング時点で提示されたもののままが多い。AC同士の戦闘、いわゆる旧作のアリーナやオーダーマッチも含んでおり、終盤は2機のACを相手にするミッションが多い。ミッションに使用されるマップはすべて、領地ミッションで使われる8つを流用している。


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