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やノートページでの議論にご協力ください。アーチ橋(アーチきょう、英: arch bridge)は、構造形式による橋の分類の一つであり、主構造にアーチを用いた橋梁のことである[1]。日本語で「拱橋」(きょうきょう)[2]とも。
本項では、アーチ橋の一種に位置付けられるローゼ橋(ローゼきょう)、ランガー橋(ランガーきょう)についても記述する。 アーチ橋は、橋梁鉛直に働く荷重をアーチ部材への圧縮力に変換させて支持する構造である[1]。 右図上段に示すように、外部と自重により作用する下向きの荷重が、アーチ部材の内部において圧縮力に変換され、両端の支点へ伝達される。一般的な桁橋(右図下段)では「曲げ」によるたわみが発生し、主桁内部では上側に圧縮応力と下側に引張応力が発生するのに対し、アーチ橋ではほぼ断面内に一様な圧縮応力だけを発生する。 したがって、アーチ橋はその構造特性から、桁橋と比較して以下のような特徴を持つ。 アーチ橋は優美な曲線を描き、景観的にも優れた構造である。 アーチの弧の曲線は歴史とともに変化してきた。→アーチ#歴史 また、アーチの高さ(支点から頂点までの高さ)をアーチライズと呼び、アーチ橋の特性や外観に与える印象に影響を与える。アーチ支間に対してアーチライズの高いアーチ橋は、外観にオーソドックスな印象を与える。一方、アーチライズの低い形式は、近代的でシャープな印象を与え、構造的にも桁橋の挙動に近いものとなる。 近年では、中小規模のアーチには、設計・施工の簡易さから円弧または楕円弧が用いられることが多い。一方、長大アーチ橋では、その特性を活かせる双曲線が選定される。 アーチ橋は、その支持条件によりいくつかに分類される。ヒンジアーチはソリッド構造に単純化した組積造的な分割を与え有害な残存応力を抑えながら、軟弱な基礎を支点にしようとしたもの。 アーチの個数は任意であるが、アーチが二つあるアーチ橋は特に眼鏡のように見えるので眼鏡橋と呼ばれている。 ひとつのアーチでも上が盛り上がっている橋は単眼鏡に似ているため眼鏡橋と呼ばれることがあるが、実際にはアーチの数に関係なく、2つ以上が連なる連続コンクリートアーチ橋も眼鏡橋と呼ばれている[3] [4]
概要アーチ橋の機構
原理と特徴
剛性が高い
曲げが発生しにくく、たわみ挙動が小さい。
断面効率に優れる
同じ支間であれば、より小さな断面アーチ部材で架橋を、同じ断面であれば、より長大な支間の架橋を可能とする。
圧縮力で支えるため組積造のような不連続な構造にでき、石、レンガ、コンクリートなどの圧縮力だけに強い材料を使える。
水平反力の発生
アーチ橋に荷重が作用すると、アーチ部材が外に開こうとする挙動を示し、支点部には水平方向の力が発生する。
長大なアーチ橋では、この水平力も大きなものとなるため、強固な基礎を設けるか、後述のタイドアーチ形式とする必要がある。
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素朴な石造りのアーチ橋。中世のもの。(アルツァフ共和国)
デッキの中央部が高くなっている石造りのアーチ橋
デッキが平らになっている石造りのアーチ橋。
長崎めがね橋
神子畑鋳鉄橋
日本橋
イギリスチェスターのGrosvenor Bridge (en)
クロアチアのD8道路の:en:Maslenica Bridge
アーチに用いられる曲線
ローマ式の半円アーチによるアーチ橋
ヨーロッパ中世の尖頭アーチ(頂点がとがったアーチ)によるアーチ橋
種類、分類
支持条件による分類アーチ橋の基本形態
2ヒンジアーチ
支点部に蝶番の役割を果たすヒンジ支承を設け、支点部に働く回転力(モーメント)を逃がすように働くアーチ橋である。鋼ソリッドリブアーチ(後述)に多く見られる形式である。
3ヒンジアーチ
支点部のほか、アーチクラウン部(アーチの最高点)にもヒンジを設けた形式である。この形式は静定構造と呼ばれ、アーチ支点が仮に移動したとしても、アーチに不利な2次力が働かない形式である。この形式としては、大阪市の桜宮橋(銀橋)があるが、ヒンジ部の耐久性等に懸念があることから近年はあまり用いられない。桜宮橋は拡幅工事を実施し、増設された橋はタイドアーチ構造の一種ローゼ橋(後述)が採用されている。
固定アーチ
支点部にヒンジを設けず、完全に剛結とした構造である。この形式では、支点部に水平力・鉛直力のほか、回転力も働くため、強固な基礎が必要となる。後述の鋼ブレースドリブアーチやコンクリートアーチ橋に多く見られる形式である。
タイドアーチ
前述したとおりアーチ橋では支点部に水平力が働く。これに対し弓のように、支点部同士を引張部材(タイ)で結び、水平力を伝達させる形式をタイドアーチ(Tied arch)または自定式アーチと呼ぶ。この形式では、水平力は橋内部に閉じこめられるため、支点部に水平力は発生しない。後述の下路式アーチによく見られる形式である。
眼鏡橋
沖縄県・天女橋
長崎県・平戸の幸橋
長崎県・諫早の眼鏡橋
福岡県・秋月目鏡橋