アース製薬
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アース製薬株式会社
Earth Corporation


種類株式会社
市場情報東証プライム 4985
略称アース
本社所在地 日本
101-0048
東京都千代田区神田司町二丁目12番地1
設立1925年(大正14年)8月26日
(創業は1892年(明治25年)4月1日
業種化学
法人番号9010001009832
事業内容医薬品、医薬部外品、医療用具、家庭用品などの製品販売並びに輸出入
代表者代表取締役社長 川端克宜
資本金98億9,500万円
(2021年12月31日現在)
売上高連結:2,037億8,500万円
(2021年12月期)
営業利益連結:106億6,700万円
(2021年12月期)
純利益連結:71億4,200万円
(2021年12月期)
純資産連結:645億9,600万円
(2021年12月31日現在)
総資産連結:1,207億1,500万円
(2021年12月31日現在)
従業員数連結:4,522名
単独:1,329名
(2021年12月31日現在)
決算期12月31日
会計監査人新日本有限責任監査法人
主要株主日本マスタートラスト信託銀行 10.62%
大塚製薬 9.98%
大塚製薬工場 8.84%
アース製薬社員持株会 4.78%
大鵬薬品工業 2.72%
日本カストディ銀行(信託口)2.41%
(2021年12月31日現在)
主要子会社株式会社バスクリン 100%
白元アース株式会社 100%
アース・ペット株式会社 100%
関係する人物木村碩志川端克宜
外部リンクhttps://corp.earth.jp/jp/
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アース製薬株式会社(アースせいやく、Earth Corporation)は、東京都千代田区に本社を置く、殺虫剤など衛生薬品の製造・販売をおこなう日本日用品製造メーカー。同種の会社に大日本除虫菊(金鳥)、フマキラーエステー小林製薬がある。大塚ホールディングス持分法適用関連会社[注 1]
概要

1892年(明治25年)4月1日に木村秀蔵が大阪難波新川で薬品製造をおこなう「木村化学」を創業する。当時は塩酸硝酸等を「地球印」のブランド名を冠して、販売していた。

1925年(大正14年)に株式会社へ改組すると、1929年(昭和4年)に発売された「アース」(家庭用噴霧式殺虫剤)から名を取る格好で、1964年に現社名に変更する。もっとも、「アース」に匹敵するほどのヒット商品を生み出すまでには至らず、1969年(昭和44年)に自主再建を断念。会社更生法の適用を裁判所へ申請することによって倒産した。1970年(昭和45年)に大塚グループの資本参加を受けたことを境に、「ごきぶりホイホイ」などの大ヒット商品を輩出したほか、液体式電気蚊取り器の「アースノーマット」などを発売している。また、「ARS」ブランドで海外展開している。

現在は東京都千代田区に本社(大塚ホールディングスの登記上の本店所在地と同じ神田司町)が置かれている。工場・研究所は1910年(明治43年)以来発祥の地兵庫県赤穂市坂越(さこし)にあり、かつては本社も置かれていたが、現在も実質的な本社として機能しているとともに、国内随一の生産拠点となっている。その他、赤穂市西浜北町と和歌山県有田市静岡県掛川市にも工場がある。

その一方で、2012年(平成24年)に株式会社バスクリン(入浴剤「バスクリン」の発売元)を傘下に収めた。また、2014年(平成26年)には民事再生手続き中だった白元の全事業を譲り受けるべく、白元アースを設立。防虫剤や入浴剤といったトイレタリー部門の強化を進めた結果、かつては全体の9割を占めていた虫ケア(殺虫・防虫)関連の売上は、2022年(令和4年)の時点で3割程度にまで減少している。ちなみに、入浴剤については、アース製薬・バスクリン・白元アース[注 2] の3社から別々に発売している。
沿革

1892年明治25年) - 薬剤師の木村秀蔵が大阪・難波新川で創業。

1910年(明治43年) - 赤穂に工場を建設。

1916年大正5年) - 日本で初めて炭酸マグネシウムの国産化に成功した。

1925年(大正14年)8月 - 法人化し、赤穂に株式会社木村製薬所を設立。

1964年昭和39年)5月 - 商号をアース製薬株式会社に変更。

1969年(昭和44年) - 会社更生法の適用を申請。

1970年(昭和45年)2月1日 - 大塚製薬の資本参加に伴って、大塚グループへ加わると共に、大塚製薬の創業家出身の大塚正富が社長へ就任。これを機に、ゴキブリの駆除に関する製品の開発を優先した結果、「ごきぶりホイホイ」などのヒット商品を輩出する。

1978年(昭和53年)5月 - アース環境サービス株式会社を大阪に設立。

1980年(昭和55年)11月 - 営業本部を大阪へ設置したことを機に、マーケティング活動を開始。

1982年(昭和57年) - バイオケミカル事業部を徳島に設置。

1989年平成元年)

2月 - 神戸に国際部を設置。

10月 - 営業本部を東京に移転、東京本部を設置。


1991年(平成3年)4月1日 - 本社を東京に移転。

1992年(平成4年)1月 - バイオケミカル事業部門をアース・バイオケミカル株式会社に移管。

1994年(平成6年)12月 - アース環境サービス株式会社が株式会社アース環境を設立。

1996年(平成8年) - アメリカのブロックドラッグ社(現在のグラクソ・スミスクライン社)と業務提携し、入れ歯洗浄剤「ポリデント」などの同社製品の販売を開始。

1999年(平成11年)8月 - 国際部を大阪に移転。

2002年(平成14年) - 『アクアフレッシュ』の販売権をグラクソ・スミスクライン株式会社から移管。

2005年(平成17年) - 東京証券取引所市場第2部に上場。

2006年(平成18年) - 東京証券取引所市場第1部に指定替え。

2007年(平成19年) - 英国に本社をおくレキットベンキーザー社と業務提携。

2008年(平成20年)

フマキラー株式会社を株式買い占めにより経営統合しようとしたが、不調に終わる[1]

7月1日 P&Gが販売していた薬用石鹸「ミューズ」の販売権を取得し、同年9月1日から販売を開始。


2009年(平成21年)- 環境マネジメントシステム『エコアクション21』認証・登録。天津阿斯化学有限公司 新工場竣工。

2012年(平成24年)2月29日 - WISE PARTNERS株式会社が運用する投資ファンドが保有する株式会社バスクリンの株式並びに新株予約権を取得。同時に、投資ファンド以外の株主が保有する株式の取得手続きもすべて完了し、株式会社バスクリンを完全子会社化する[2][3]

2014年(平成26年)

3月 - 川端克宜が代表取締役社長に就任。前任者の大塚達也(正富の長男)からの要請を受ける格好で、大塚製薬の資本参加後では初めて、大塚家と無関係のプロパー社員から43歳で社長に抜擢された。

7月31日 - 民事再生手続き中の株式会社白元の民事再生スポンサーに選定され、同社からカイロ関連製品を除く全事業を譲り受ける旨の事業譲渡契約書を締結[4][5]

8月5日 - 完全子会社として白元アース株式会社を設立[6]

9月1日 - 完全子会社の白元アース株式会社が株式会社白元からカイロ関連製品を除く全事業を譲り受け、本格的な事業展開を開始。


2015年(平成27年)12月22日 - 株式会社ニチリウ永瀬の完全子会社であるジョンソントレーディング株式会社の株式の35%を取得[7]

2016年(平成28年)

6月6日 - 大幸薬品株式会社と資本業務提携を締結[8][9]

7月21日 - 大幸薬品株式会社から大幸薬品株式の5.78%を第三者割当により取得[10]

11月22日 - 株式会社ニチリウ永瀬の子会社であったジョンソントレーディング株式会社の株式の30%を取得し子会社化[11]


2017年(平成29年)

1月5日 - コーポレートロゴとスローガンを改定。コーポレートロゴは従来のカタカナ表記の「アース」を用いたロゴから、英字表記の「EARTH」に改め、その下にスローガンである「Act For Life」、上に青い地球と赤く跳ねたワンポイントで構成されたシンボルで構成されたロゴに変更。スローガンである「Act For Life」は経営理念である「生命と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する」を簡潔に英語で表したもので、日本国内では「Act for life」を訳した「地球を、キモチいい家に。」が制定された[12]

3月24日 - 園芸資材や造園事業を展開する株式会社プロトリーフとの資本業務提携契約、及び、同社の主要株主で園芸用肥料・資材メーカーである株式会社ハイポネックスジャパンとの業務提携契約を締結[13]

3月28日 - 前述の資本業務提携契約に基づき、株式会社プロトリーフの株式の一部を取得。

4月5日 - 株式会社ニチリウ永瀬からの株式取得により、ジョンソントレーディング株式会社を完全子会社化する[14]

7月1日 - 当社および子会社の事業再編が行われ、完全子会社のアース・バイオケミカル株式会社から同社の衛生害虫防除事業、ヘルス&ビューティ事業及び同社徳島工場で行われている各種殺虫・防虫剤等製造事業を吸収分割により承継すると同時に、アース・バイオケミカル株式会社が同じく完全子会社のジョンソントレーディング株式会社を吸収合併してアース・ペット株式会社に商号変更し、グループ内におけるペット事業を統合[15]

10月27日 - 公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会との間で、家庭用殺虫剤・虫よけ・肥料培養土及び除草剤分野における「東京2020オフィシャルパートナー」契約を締結[16]


2018年(平成30年)

1月1日 - 完全子会社のアース・ペット株式会社から「立入禁止」シリーズと「イキイキ切花延命剤」の販売を引き継ぎ、「アースガーデン」ブランドとして発売。

3月23日 - 英文社名を「Earth Chemical Co., Ltd.」から「Earth Corporation」に変更[17]


2019年令和元年)12月31日 - 契約期間の満了に伴い、レキットベンキーザー・アジアパシフィック・リミテッドとの間で締結していた家庭用ハウスホールド製品の日本国内販売に関する業務提携を解消[18]。「フィニッシュ」と「ミューズ」は2020年1月より製造販売元であるレキットベンキーザー・ジャパン株式会社の直販体制となる。

2021年(令和3年)4月1日 - 「お客様相談室」を「お客様のお気づきを活かす窓口部」へ部署名を変更(部署名変更に伴い、パッケージに記載の「お客様窓口」を「お客様のお気づきを活かす窓口」へ順次表記変更)[19]

2023年(令和5年)3月1日 - 株式会社TWOより中性重炭酸入浴剤を中心としたブランド「BARTH」を事業譲受し、「BARTH事業部」を発足[20]

事業所
本社
東京都千代田区神田司町二丁目12番地1号
研究所・坂越工場
兵庫県赤穂市坂越3218-12
首都圏営業統括部 営業一部・二部
東京都千代田区神田司町二丁目14番地3号 Act Terrace 3F
北日本支店
宮城県仙台市青葉区上杉五丁目3番36号 第三勝山ビル3F
名古屋支店
愛知県名古屋市中区丸の内三丁目14番32号 丸の内3丁目ビル8F
大阪支店
大阪府大阪市中央区大手通三丁目1番2号 エスリード大手通8F
中四国支店
広島県広島市西区楠木町一丁目14番31号
福岡支店
福岡県福岡市博多区奈良屋町13番地13
赤穂工場
兵庫県赤穂市西浜北町1122-73
掛川工場
静岡県掛川市細谷字山合635-1


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