アース製薬株式会社
Earth Corporation
種類株式会社
市場情報東証プライム 4985
アース製薬株式会社(アースせいやく、Earth Corporation)は、東京都千代田区に本社を置く、殺虫剤など衛生薬品の製造・販売をおこなう日本の日用品製造メーカー。同種の会社に大日本除虫菊(金鳥)、フマキラー、エステー、小林製薬がある。大塚ホールディングスの持分法適用関連会社[注 1]。
概要が大阪・難波新川で薬品製造をおこなう「木村化学」を創業する。当時は塩酸や硝酸等を「地球印」のブランド名を冠して、販売していた。
1925年(大正14年)に株式会社へ改組すると、1929年(昭和4年)に発売された「アース」(家庭用噴霧式殺虫剤)から名を取る格好で、1964年に現社名に変更する。もっとも、「アース」に匹敵するほどのヒット商品を生み出すまでには至らず、1969年(昭和44年)に自主再建を断念。会社更生法の適用を裁判所へ申請することによって倒産した。1970年(昭和45年)に大塚グループの資本参加を受けたことを境に、「ごきぶりホイホイ」などの大ヒット商品を輩出したほか、液体式電気蚊取り器の「アースノーマット」などを発売している。また、「ARS」ブランドで海外展開している。
現在は東京都千代田区に本社(大塚ホールディングスの登記上の本店所在地と同じ神田司町)が置かれている。工場・研究所は1910年(明治43年)以来発祥の地兵庫県赤穂市坂越(さこし)にあり、かつては本社も置かれていたが、現在も実質的な本社として機能しているとともに、国内随一の生産拠点となっている。その他、赤穂市西浜北町と和歌山県有田市、静岡県掛川市にも工場がある。
その一方で、2012年(平成24年)に株式会社バスクリン(入浴剤「バスクリン」の発売元)を傘下に収めた。また、2014年(平成26年)には民事再生手続き中だった白元の全事業を譲り受けるべく、白元アースを設立。防虫剤や入浴剤といったトイレタリー部門の強化を進めた結果、かつては全体の9割を占めていた虫ケア(殺虫・防虫)関連の売上は、2022年(令和4年)の時点で3割程度にまで減少している。ちなみに、入浴剤については、アース製薬・バスクリン・白元アース[注 2] の3社から別々に発売している。
沿革
1892年(明治25年) - 薬剤師の木村秀蔵が大阪・難波新川で創業。
1910年(明治43年) - 赤穂に工場を建設。
1916年(大正5年) - 日本で初めて炭酸マグネシウムの国産化に成功した。
1925年(大正14年)8月 - 法人化し、赤穂に株式会社木村製薬所を設立。
1964年(昭和39年)5月 - 商号をアース製薬株式会社に変更。
1969年(昭和44年) - 会社更生法の適用を申請。
1970年(昭和45年)2月1日 - 大塚製薬の資本参加に伴って、大塚グループへ加わると共に、大塚製薬の創業家出身の大塚正富が社長へ就任。