アークザラッド
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この項目では、ゲーム作品「アークザラッド」シリーズの第1弾について説明しています。本作の続編『アークザラッドII』を原作とするテレビアニメ作品については「アークザラッドII#テレビアニメ」をご覧ください。

アークザラッドジャンルシミュレーションRPG
対応機種PlayStation
PlayStation 3
PlayStation Portable
S!アプリ(256KB / メガアプリ(QVGA))
iアプリFOMA
EZアプリ(BREW)
開発元ジークラフト
発売元ソニー・コンピュータエンタテインメント
バージョンS!:(J-SH53V601SHV601TV602T(256 / 256Ver.2))
1.0.0
(上記機種以外の256Ver.2端末)
1.0.1
3G(メガアプリ))
1.0.5
人数1人
メディアPS:CD-ROM1枚
PS3/PSP:ゲームアーカイブス(285MB)
S!/i/EZ:ダウンロード
発売日PS(通常版): 1995年6月30日
(the Best版): 1996年7月12日
(PS one Books版): 2001年10月12日
PS3/PSP: 2006年11月22日
S!:(V602SH)2004年12月1日
(256KB/3G)2005年
(修正版)2007年12月11日
i: 2005年12月1日
EZ: 2006年7月13日
対象年齢CERO:A(全年齢対象)
売上本数111万本
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『アークザラッド』(Arc The Lad)は、ジークラフト制作のシミュレーションRPG、およびシリーズ作品名。PlayStation専用ソフトとしてソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)から1995年6月30日に発売された、アークザラッドシリーズの第1作目である。略称はアーク1。2018年時点でシリーズの累計販売本数は370万本を超える[1]
概要

本作は、主人公のアークを中心に物語が展開されるファンタジー調のシミュレーションRPGである。スピーディーなストーリー展開、声優によるキャラクターボイス演出、無数のやりこみ要素が特徴である。キャッチコピーは「光と音のRPG」。『ポポロクロイス物語』『ワイルドアームズ』とともにSCE三大RPGとして宣伝された[2]。ゲーム内の音楽はT-SQUARE安藤まさひろ和泉宏隆

本作は後述のようにシリーズ化もされているが、本作におけるストーリー自体も続編を意識した内容となっており、物語は未完のままエンディングを迎えているのがその根拠である。これは、PlayStation発売から半年の時期でRPGを出さなければいけないという前提で開発していたにもかかわらず開発が遅れていたため、その時点で出来上がっていた部分までをとりあえず一本のソフトとして出したという事情があるため[3]

そのためゲームクリア時にセーブしたデータはキャラクターのレベル、入手したアイテムなど多くの要素を次回作に引き継ぐ(コンバートする)ことができる(「アークザラッドII#コンバート」も参照)仕様として発売された。『II』の発売前後にはザ・ベスト版が週間売上チャートのトップ10内でロングヒットした。

また、ゲームアーカイブス携帯アプリ用ゲームとして移植され、本作を題材にした漫画小説も刊行された。さらに、1999年には直接の続編『アークザラッドII』を原作にしてテレビアニメ化もされている。2018年に発売された『PlayStation Classic』にも収録されている。
ゲーム内容

マス目状に区画してある戦闘マップ上に配置された味方ユニットを動かし、敵ユニットを攻撃して撃破を目的とするウォー・シミュレーションゲームに近い内容であり、各ユニットの素早さを元に敵味方入り乱れた行動順で活動する。基本的には通常攻撃は、隣接する上下左右4マス目が対象であり、各ユニットに設定されている必殺技の種類によって攻撃範囲は異なる。戦闘に参加するメンバーは常に現在パーティーにいるキャラクター全員固定である。

また本作は、フィールド移動の簡略化、アイテム売買や宿屋の概念のなさ、一部を除きダンジョンが存在しないなど、全体的にシンプルな内容になっている。ゲームの展開はイベント→バトル→イベントの流れの連続であり、物語自体も短いため早いテンポでゲームが進行する。
やりこみ要素

本作は、やり込み要素や隠し要素が多いのが特徴。主にレアアイテムの入手などに関係し、指定された特定の行動をしたり、闘技場やラマダ道場の試練などで最大100回以上の戦闘をこなさねばならないと特定アイテムが入手出来ないなど、達成条件は厳しい。

中でも本作唯一のダンジョン「遺跡ダンジョン」は、各階層に配置されたアイテムを入手できるが、ダンジョン内部での途中セーブが一切出来ず、地下50階層のフロアを降りて再び1階に戻ることが条件となっている。一度倒した敵もフロア移動を行うと復活し、下層に行くほど敵は強化されていく。本編中は5階までしか行く必要が無いが、任意で最下層を目指すことができ、最下層には最終ボスを凌ぐ最強のボスが待ち受けている。そのため、本作における最大の難易度を誇る。

なお、続編の『II』でも挑戦可能だが、10階毎に回復や脱出が可能な休憩所が用意されていたり、出現する敵やボスが弱体化していたり、クリア後は地下50階まで一気に行くことが出来るなど難易度が緩和されている。ボスとの会話内容は本作と『II』で全く別のものが用意されている。
世界観
国家
スメリア
精霊の国とも呼ばれるハルシオン大陸東部に位置する島国。首都はパレンシアの都。精霊山シオンには封印の炎があり、ククルが炎を消したことで物語が始まる。聖櫃が眠る国。国王マローヌが統治し、アーク達に五大精霊石を集める使命を与える。魔物の発生する場所が多く、また移動出来るエリアが最も多い。本作の始まりと終わりを担う地。この国に眠る五大精霊は火の精霊。また眷属である炎の精霊も登場し、その存在が『II』の主人公にある影響を与えている。パレンシアの王城地下にはバイオ研究所と呼ばれる生命力エネルギーの研究施設があり、捕獲した炎の精霊をタンクに閉じ込めてエネルギーに変換する研究を行っている。このエネルギー研究によりスメリアは他国よりも急激に繁栄した経緯がある。超大国ロマリアから送り込まれたアンデル大臣の手によりスメリア国軍兵士の中にもモンスターが多数紛れ込んでおり、アンデル発案の住民を選別して軍部の許可なしに首都パレンシアの出入りを禁止する「パレンシア改造計画」を強引に推し進めている。なお、モンスター達によると「大王」が最も恐れていた国だが、政治腐敗と王家の凋落が顕著であるためか、「何もしなくても腐っていく」と評している。物語終盤、アンデルに国王が暗殺され、パレンシア城はバイオ研究所の自爆装置により崩壊。国王崩御により首都で建設中の超高層建造物「パレンシアタワー」に臨時国家安全委員会が設立。委員長に就任したアンデルにより首都パレンシア全域に戒厳令が布告され、同時にスメリア臨時政府により暗殺犯がアークを首謀者とする7名によるものとスメリア全国に放送されてしまう。スメリアの国政はロマリアに乗っ取られてしまい、次回作では事実上ロマリアの植民地の様な状況に陥っている。
ミルマーナ
ハルシオン大陸の南東部にある自然が豊かな国。20年前にスメリアと戦争をしていた過去がある。トヨーケの森には恵みの精霊が存在し、元はミルマーナ王を元首とした平和で静かな君主制国家だったが、数年前に国王夫妻がモンスターに殺害されたため、治安維持の名目でロマリアから派遣されたヤグン将軍が首都に軍本部を設立。モンスター対策として臨時編成された軍を利用してミルマーナ全域に無期限の軍政を敷く形で国を操っている。国外への移動も原則として軍部の許可が必要されている。国民への食料は軍部から購入するしかないが、その価格は決して安くはなく、国民の多くは軍への不満を抱えており、中にはスパイまで存在する。しかし、その反面でヤグン政権下ではミルマーナ各都市でのモンスターの被害が激減しており、将軍への軍人たちの支持は高い。作中訪れることが可能な国家の中で唯一、五大精霊が存在しない。ミルマーナ軍が誇る巨大軍用列車は通常の列車をはるかに上回る巨大さで、軍部の威容を示すと同時にミルマーナ各地の国民への食糧輸送の要にもなっている。ただし、ミルマーナ軍で運用されている巨大列車は全て世界一の超大国「ロマリア」からのお下がりである。ミルマーナの国を荒らすモンスターはスメリアよりも強力であると言われており、軍部でもモンスターとの掃討戦を「戦場」と表現している。トヨーケの森はミルマーナ軍でも手を焼くほどのモンスターが生息しており、進入には軍部の許可を得た上で、軍の巨大軍用列車に搭乗する必要がある。続編ではヤグンがロマリア四将軍の一人であることが判明し、本作登場時点でロマリアに乗っ取られている状態であったことが明らかになる。
アララトス
ハルシオン大陸西部に位置する砂漠の国。首都のガザルアには大規模な闇市が存在し、遺跡から盗掘された品々で賑わっており、チョンガラの店もこの闇市に位置する。3000年前の古の時代に起きた大崩壊の後に人々が行き着き、初めて町が出来たという、人類発祥の地で大崩壊以前の物も遺跡の奥深くにはあるという。移動出来る場所は一時的に訪れられる光の洞窟を除けば二つと、非常に少ない。この国に眠る五大精霊は光の精霊。この国には遺跡ダンジョンと呼ばれる本作屈指の規模と難易度を誇るダンジョンが存在する。
グレイシーヌ
ハルシオン大陸東部にある大国。グレイシーヌ独特の宗教ラマダ教の総本山ラマダ寺がある国であり、森林と山に覆われた鎖国の国。ラマダの僧は拳法に精通しており、『気』と呼ばれる力を使い、離れた相手にも攻撃する事が出来る術を持つことが出来るため、他国では人間兵器としても恐れられていると言われる。全体的な街づくりは中国に近く、アジアンテイストにあふれている。一時的に訪れられるラマダ山があるほかは二か所と、アララトスに並ぶ少なさ。この国に眠る五大精霊は地の精霊。ラマダ寺の大僧正を始めとする上層部はロマリアに乗っ取られており、僧兵たちはその事実を知らないまま日々鍛錬に勤しんでいる。続編ではリューゲン国王を元首とする君主制国家で、ロマリアに次ぐ世界第二位の大国であるとされ、警戒されている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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