アンリ・ワロン(Henri Wallon, 1879年6月15日 - 1962年12月1日[1])はフランスの精神科医、発達心理学者、教育者。
フランス・パリ生まれ。1908年、パリ大学医学部卒業。精神病院で障害児の治療と研究に従事し、精神障害は生物学的原因だけでなく、環境的原因、特に社会的欠陥も大きく作用していることを明らかにした。このことは、環境の改善、特に教育の力で障害を克服しうることを確信させることとなった[2]。その後、児童精神生物学研究所を創設し、児童相談などの臨床に従事しながら、唯物弁証法の観点から、子供の性格や思考の起源について研究した[3]。
1937年から1949年までコレージュ・ド・フランス教授を務め、国立科学研究センターで研究を行なった。ナチスの侵攻によって職を追われ、レジスタンスに参加、1944年復職[4]。パリ解放後は文部大臣や国会議員を務めた。フランスの教育改革に尽力[5]し、物理学者ポール・ランジュバンとともに作成した改革案は、ヒューマニズムに満ちた先進的内容であり、教育史上高く評価されている[3]。
1948年にはパリ大学の心理学研究所の所長となった。人間の成長・発達(個の歴史)を歴史(共同の歴史)とともに全体としてとらえようとし、ヨーロッパで500年以上積み重ねられてきたあらゆる哲学・心理学、そして精神医学を吸収しようとした。
典拠管理
WorldCat Identities
この項目は、科学者に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:人物伝/Portal:自然科学)。
脚注^ ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典. “ワロン”. コトバンク. 2018年3月17日閲覧。
^ 平凡社 世界大百科事典 第2版. “ワロン”. コトバンク. 2018年3月17日閲覧。
^ a b 滝沢武久/小学館 日本大百科全書(ニッポニカ). “ワロン”. コトバンク. 2018年3月17日閲覧。
^ 平凡社 百科事典マイペディア. “ワロン”. コトバンク. 2018年3月17日閲覧。
^ 三省堂 大辞林 第三版. “ワロン”. コトバンク. 2018年3月17日閲覧。
更新日時:2018年3月17日(土)09:41
取得日時:2019/08/13 10:25