アンリミテッド:サガ
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アンリミテッド:サガ
UNLIMITED SagaジャンルコンピュータRPG
対応機種PlayStation 2
開発元スクウェア
発売元スクウェア
シリーズサガシリーズ
人数1人用
メディアDVD-ROM1枚
発売日通常版:2002年12月19日
リミテッドエディション:2002年12月19日
2003年6月17日
2003年10月31日
売上本数約56万本
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『アンリミテッド:サガ』(UNLIMITED Saga) はスクウェア(現スクウェア・エニックス)から2002年12月19日に発売されたPlayStation 2コンピュータRPG。限定版と通常版の2種類があり、限定版では割高な分イラスト集などのオプションがつく。日本国内での販売本数は約56万本。
ゲーム概要

サガシリーズの9作目に当たるが、ゲームボーイ時代の『サ・ガ』、『ロマンシング サ・ガ』、『サガ フロンティア』シリーズとは異なったゲームシステムが確立されている。また、ワンダースワン向けにリリースされた『ワイルドカード』のシステムを発展させたものであると、製作総指揮の河津秋敏自身が語っている[1]

7人の主人公から1人を選ぶ従来通りのシステムを採用している。選択した主人公によって難易度は大きく異なる。冒険シナリオを選択し、設定された目的を達成、これを繰り返すことでゲームを進行させていく。各主人公によって選択できる冒険シナリオは異なる。

冒険画面に際して既存のRPGのようなマップは存在せず、フィールドをボードゲームのように駒(主人公)を移動させていく形となっている。冒険画面はターン制となっており、移動や待機など何らかのアクションを取るたびに、敵シンボルの移動・罠の発動・冒険シナリオの残り制限時間の減少など周囲の環境も変化していく。

戦闘では従来どおりの閃きシステムが採用されているが、一方でターンの始めに5回分の行動を入力し敵と戦う新しい形式をとっている。1ターンに1人を5回行動させたり、5人がそれぞれ1回ずつ行動、3人であわせて5回行動させるなど多様な選択が可能となっている。戦闘終了後の経験値取得やパラメータ上昇は一切無く、キャラクターの成長はシナリオ終了後の「パネル」と呼ばれる技能の交換によってのみ行われる。技能だけでなく、パネル自体に設定されたパラメータ上昇があるのだが、必ず1つ交換しなければならない[注 1]ため、その時点でのステータスと出現したパネルによっては逆に弱くなってしまう状況も十分にありうる。また、交換で捨てたパネルに対応した技能は失ってしまうため、パネル交換はこのゲームをクリアする上で非常に重要な要素となっている。

本作の最大の特徴としてリールシステムがあり、フィールド上での行動の成否判定や戦闘中の技レベル選択など、ゲーム中のあらゆる行動の判定がスロットのようなリールによって決定される。

また、本作からサガシリーズで初めてキャラクターボイスを起用するようになった。

本作付属の取扱説明書は内容が十分でなく[注 2]、攻略本や発売後公式サイト上に設けられたFAQページで「冒険画面上の移動方法」や「HPの回復方法」などのゲームを進行するための基本操作を知ることになる[2][3][注 3]。また、説明書中にゲーム未登場の術も掲載されている[注 4]

本作は元々携帯ゲーム機向けに開発されていたのだが、ハード側の都合によって突然PS2向けに作り変えることになった。スマホゲームのような表示や操作になっているのはその名残りだという[4]

また本作は、ソニー・コンピュータエンタテインメント (SCE) が企画していた「RPGの世界を旅しよう!キャンペーン」の対象商品となっていた。これは、キャンペーン対象ソフトそれぞれの購入者の中から、合計410名を作品の舞台設定などと関連する国・土地へのツアーに招待するというもので、本作も作中で古代都市群の七大驚異に迫ることから、応募者の対象旅行先にはイタリアローマが選ばれていた[5]。しかしアメリカ同時多発テロ事件の影響により、本作のローマツアーも含めて全て中止となった[6]

なお本作のタイトル「アンリミテッド」は、アニメ『FF:U ?ファイナルファンタジー:アンリミテッド?』と無関係でないことが『アンリミテッド:サガ解体真書』のインタビューで示唆されていたが、2014年の河津へのインタビューでは共通の世界観を用いる予定があったことが明言されている[7][8]。実際に両タイトルには類似した設定の「アンリミテッド」と呼ばれる存在が登場するが、ストーリー上のつながりは残っていない。
システム
戦闘システム
HPとLP
耐久力 (HP) と生命力 (LP)。一般的なRPGのHPとは仕様がかなり異なる。戦闘中に行動したり、敵の攻撃や罠にはまると各々のHPは減少していく。HPは0になっても戦闘不能にはならないが、残りHPが少ないと、その分LPが減りやすくなる。LPが0になるとそのキャラクターは戦闘不能となってしまう[注 5]。観念的に表現するならば、HPはLPを守る鎧であり、それが剥がされる(HPが減る)とLPが傷つけられやすくなる。特にボス戦などでは、HPの減少を放置しておくとLPへのダメージが深刻なものとなるため、1ターンでの限られた行動可能回数内で、いかにそれをHPの回復に割くかが攻略のカギとなることも多い。各キャラクターには、自力でHPを回復できる「HP回復能力」(後述)が設けられており、移動中は「待機」(後述)によって、戦闘中は「行動不参加」によってHPを回復することができる[注 6]
リールと行動選択
戦闘はターン制で行われ、ターンの始めに5回分の行動を入力する。行動の入力は「キャラクター選択→装備品などの選択→技・術[注 7]の選択」の手順で行われ、これを5回繰り返す[注 8]。行動入力が終了すると技・術を決定するリールの回転が始まる。技を選択した場合、リールを止めた目によって発動する技のレベル[注 9]が決定される。術を選択した場合、リールを止めた目によって術の威力や場の五行属性[注 10]が変化する。戦闘中はリールの滑りは起きないため、確実に狙って止めることが可能。選択した行動はHPを消費して発動する。敵の行動対象は、ターン内に行動選択をしたキャラクターのみ対象となり、次のリールが選択可能になるまでの間に割り込む形で入る。行動選択しなかったキャラクターは休憩することになりHPが回復する。
連携
複数の味方が同じ敵をターゲットに選んでいる事が発動条件となる。回転しているリールに対してストップを選択するとそのまま技や術が発動し、ホールドを選択すると次の行動と共に連続攻撃を行う「連携」を発動させることができる。個々に攻撃を行う時に繰り出された技や術を、複数の味方が連鎖的に行うことで大きなダメージを与えることができる。[9]多くの行動を連携させると、よりダメージ倍率が高くなる。ただしホールドを選択した後、敵の行動が入ると敵の行動を含んだ連携となり、こちらが受けるダメージも増加する上に、敵が連携の最後に行動したのでリールは止まらずこちらの技は強制的にLV1の扱いにされるデメリットもある。また、連携時はホールドする度にリールがリセットされるため、実質重要なのはストップで止めるときのタイミングだけである。
ひらめき
キャラが同じ系統の武器や術を使い込むことで、バトル中にキャラの上に光った電球が現われる合図があり、新しい技や術をひらめく修得システム。ひらめくタイミングは突発的で正確な予測はできない。[9]
行動不能
眠り、麻痺、石化、気絶、戦闘不能(LPが0)になったキャラクターがバトルフィールド上に存在していると、ターン内の味方の行動回数が該当者1名につき1回減少する。主人公のLPが0になるか、全員が行動不能になると、リールが回せなくなり、「これ以上戦えない!」というメッセージが表れ、特定のイベント時以外はゲームオーバーになる。これを回避するには、他のキャラによる「レスキュー」でフィールドから除外する必要がある。これはランダムで失敗の可能性があり、対象の重量が重いほど失敗しやすい。「全員行動不能」に関しては、「文字通りの仲間全員」でなくても、「バトルフィールド上に5人が行動不能になっている」場合でも当てはまる。場所によっては1ターン内にバトルフィールドに参加できる人数が1人ないし3人に制限されており、バトルフィールド上でその人数分が行動不能になっていると、同様にゲームオーバーである。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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