アンナチュラル
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

この項目では、TBSテレビのテレビドラマについて説明しています。日本のポップロックバンドについては「UNNATURAL」をご覧ください。

アンナチュラル
UNNATURAL
ジャンルテレビドラマ
脚本野木亜紀子
演出塚原あゆ子
竹村謙太郎
村尾嘉昭
出演者石原さとみ
井浦新
窪田正孝
市川実日子
薬師丸ひろ子
松重豊
エンディング米津玄師Lemon
製作
プロデューサー新井順子
植田博樹
製作ドリマックス・テレビジョン
TBSテレビ

放送
音声形式ステレオ放送
放送国・地域 日本
放送期間2018年1月12日 - 3月16日
放送時間金曜22:00 - 22:54
放送枠金曜ドラマ
放送分54分
回数10
公式サイト
特記事項:
第1話は15分拡大(22:00 - 23:09)。
最終話は10分拡大(22:00 - 23:04)。
テンプレートを表示

『アンナチュラル』(UNNATURAL)は、2018年1月12日から3月16日までTBSテレビ系「金曜ドラマ」で放送されたテレビドラマである。主演は石原さとみ[1]。脚本は野木亜紀子によるオリジナル作品[1]

2020年に放送された同枠の刑事ドラマ『MIU404』は、本作品と共通するスタッフの製作で、作品世界の設定がつながっており、本作品登場人物がゲスト出演するなどのコラボレーションが行われた[2]。2024年公開予定の映画『ラストマイル』は、これらのドラマとのシェアード・ユニバース作品であると発表され[3]、UDIラボのメンバーたちを含む主要キャストが出演する[4]

2022年9月26日、韓国のBIG WAVEエンターテインメントとネオストーリーが、「アンナチュラル」の韓国版リメイクドラマの制作のため、TBSと版権契約を結んだと報道された[5]
あらすじ

本作は、設立して2年弱の不自然死究明研究所(英語: Unnatural Death Investigation Laboratory)= 通称UDIラボという架空の研究機関(公益財団法人)を舞台に展開する[6]。UDIラボとは、日本における不自然死(アンナチュラル・デス)の8割以上が解剖されないままという先進国の中で最低水準の解剖率を改善するために設立された。国の認可を受けて死因究明に特化した調査を行うのは全国初で、警察や自治体から依頼された年間約400の遺体を解剖している。ここに勤める法医解剖医の三澄ミコトを中心に、ベテラン法医解剖医の中堂系、三澄班臨床検査技師の東海林夕子、三澄班記録員の久部六郎、所長の神倉保夫らが協力し合いつつ、毎回さまざまな「死」を扱いながら、その裏側にある謎や事件を解明していく。

各回の事件と並行して、物語では一家心中事件の生き残りであるミコトの生い立ちや、中堂の恋人・糀谷夕希子が殺害された未解決事件が連続殺人である可能性が浮かび上がる。重い過去にとらわれ時に倫理を逸脱する行動に走る中堂に対し、ミコトは問題の事件解決に協力して彼を止めようとする。やがて判明する26人もの女性を手に掛けた連続殺人犯は、殺人の証拠が存在しないことを盾に罪を逃れようとする。UDIラボの面々は組織存続を賭けてそれを追求し、最終的に勝利を収める。危機を脱したUDIラボは、大切な人を亡くしながらその後も生きる人々の未来のため、この世の「不条理な死」と戦い続けてゆく。
登場人物

※キャストの出典については各回クレジットロール、及び番組公式サイト参照。
UDIラボ
三澄ミコト(みすみ みこと)〈33〉
演 -
石原さとみ(幼少期:稲垣来泉)主人公。物語開始の4か月前からUDIに所属している法医解剖医であり、「三澄班」の執刀医。解剖実績は1,500件ほど。以前は大学で法医学の准教授として内閣府のプロジェクトに関わっていた。「法医学は未来のためのもの」という意識で仕事をしている。また「生きていくこと」に強くこだわり、最大の敵は「不条理な死」としている。肉と脂っこいものを好み、朝から丼物を食すことが多い。移動棚の上には、バナナを常備している。携帯電話としては充分に用が足りているとしてガラケーを使用していたが、第2話で、調査中の危機において有用な機能がガラケーにないために命に関わる事態に陥ってしまったことで、第3話冒頭でスマートフォンに切り替える。元の名前は雨宮美琴で、「雨宮総合病院」院長夫妻の娘。24年前の9歳当時、母親が起こした「浦和市一家四人無理心中事件」で、ラムネと偽った睡眠薬を飲まされたが、途中で吐き出したため四人中で一人だけ生き残り、叔母の家庭である三澄家の養女となる。実の家族の事件については現在の家族以外には話しておらず、家族内では「雨宮の事件のこと」と称している。成人するまで一家心中のいきさつを知らなかったが、20歳の頃に両親の当時の不仲について夏代に明かされたことで、「雨宮の事件のこと」は「納得していないけど整理は出来た」としている。また、「練炭のエキスパート」と評されるほど、練炭による一酸化炭素中毒に詳しく、過去の自らの事件についての論文も書いている。『MIU404』第6話では、香坂義孝の2013年8月付けの検体者記録に、執刀医として名前が記載されている[2]
中堂系(なかどう けい)〈41〉
演 - 井浦新物語開始の1年前からUDIに所属している法医解剖医であり、「中堂班」の執刀医。解剖実績は3,000件ほど。1974年9月10日生まれ、東京都出身。[注釈 1]以前は「日彰医科大学」の法医学教室にいた。第1話で東海林がバツイチと言っていたが、第4話でミコトに確認された際には否定している。UDIラボにやって来ると同時に引っ越してきた部屋には帰宅することがほとんどないため、生活感がなく[7]、UDIラボで寝泊まりする際に使っている所長室に私物が増えている。8年前、殺害された恋人である糀谷夕希子の解剖を担当したが、関係性を明かさずに解剖したことで証拠隠滅を疑われて殺人容疑で逮捕されるものの、証拠不十分で不起訴処分となった。しかし、夕希子の遺族をはじめとして、今でも中堂が犯人と思い込み、また疑っている人間も少なくない。夕希子の口内にあった「赤い金魚」のような印を他の女性遺体からも見つけたことから、彼女が連続殺人犯に殺害されたと推測し、同じ特徴を持つ遺体を見つけて犯人を特定するために全国の不自然死のデータがすべて集まるUDIラボにやって来たため、「絶対に辞めない」と決めている。第7話終盤で、単独調査の限界を理由に、ミコトに「赤い金魚」にまつわる殺人犯特定の協力依頼をする。「クソ」や「バカ」を多用するなど言葉遣いと態度が悪いため、組んだ者は長続きせずに辞めてしまう。物語開始地点では坂本と組んでいたが、第3話にて口癖ともいえる暴言や口汚い放言の連発に精神的ダメージを受けた坂本からパワハラとして慰謝料を求められて提訴されてしまう。また、倫理観・道徳観に欠けているところがあり、第1話では平然と公文書偽造を行い、「赤い金魚」の調査のために遺族の了承なく遺体を検案し、 第5話では解剖中止により遺体を閉じるようにとの指示に対し、「(取り出し済みの)肺を戻すとは一言も言われていない」と屁理屈を言って肺をそのまま保管して私的に調査続行した上に、巧が犯人に報復すると予測していながら止めずに情報提供し、調査に加担したミコトと共に、第6話で神倉から叱責を受けている。最終話では、夕希子殺害犯が高瀬であるという決定的な証拠が見つからず、高瀬を裁くことができない可能性が濃くなっていたため、烏田と同様に橘の検死調書の改ざんをミコトに促すが、彼女が同意しないことを見越してUDIラボに退職届を置き、殺害に至ることも想定の上で宍戸を騙し、薬物を投与して証拠提出を強要する。その際、致死毒と偽って麻痺薬を注射し、宍戸の全身が麻痺し始めた頃に解毒剤と偽って毒を飲ませる。駆けつけたミコトの必死の説得により、解毒剤を渡して殺害を断念。その後、新たな証拠発見に向けた、ミコトによる夕希子の再解剖と裁判での証言を見守っている。『MIU404』第8話では堀内伸也の解剖を担当、過去の類似した猟奇殺人事件との差異を指摘し、捜査一課の担当刑事と衝突する[2]。ただし、ドラマでは神倉によってエピソードが語られ、電話で坂本を罵倒する声のみの出演となっている[2]
久部六郎(くべ ろくろう)〈26〉
演 - 窪田正孝三澄班の新人記録員。アルバイトとして雇われ、解剖時の写真撮影や解剖記録の整理業務を担っている。1991年11月14日生まれ。東京都西武蔵野市天谷2-1-3-303在住[8]祖父が開業医、父親が「帝日大学」教授、2人の兄も医者という家族構成のもと、その三男坊として当たり前のように医者になるものとして育てられたが、中学3年時に軽い気持ちで口にした「医者にはならない」という言葉に対し、父親に「医者でなければ息子とは認めない」と返されてしまい、親子であるためには医者になることが必要とされると理解して医者を目指す意義が判らなくなり、学業への熱意を失っている。3浪して「堂明大学」[9]の医大生となってからも、医者となる意味を見いだせないまま休学を延長し続けている[10][11]。法医学関係の知識や知見には乏しく、たびたび自身の的はずれな推理を開陳することから、東海林からは「へっぽこ(探偵)」とからかわれている。第9話では、宍戸を連続殺人犯と誤推理してしまい、橘の遺体から検出されたボツリヌス菌の情報が真犯人の高瀬に伝わったことで、高瀬を殺人で有罪にできない可能性を招いてしまったりもするが、最終話では、中堂が宍戸に飲ませた毒物が「エチレングリコール」だと推測して的中させている。自身のブログ「ニセ医学を斬る」を目にした『週刊ジャーナル』編集部の末次により、実はUDIラボの内部事情を探るために送り込まれているが、そのことをUDIラボのメンバーは知らない。第1話終盤で、ミコトの「一家四人無理心中事件」のことを末次から知らされ、第2話では、ミコト本人から、あくまで他人事の事件としてそのときの状況を教えられている。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:136 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef