アンドリューNDR114
Bicentennial Man
監督クリス・コロンバス
脚本ニコラス・カザン
原作アイザック・アシモフ『バイセンテニアル・マン』
アイザック・アシモフ、ロバート・シルヴァーバーグ『アンドリューNDR114 (小説)
『アンドリューNDR114』(原題: Bicentennial Man)は、1999年に公開されたアメリカ合衆国のSF映画。クリス・コロンバス監督作品。原題はアイザック・アシモフの原作通り『バイセンテニアル・マン』(The Bicentennial Man)。 近未来、妻と二人の娘を家族に持つリチャード・マーティンは、ノーザム・ロボティックス社製の人型家事ロボット「NDR114」を購入した。NDR114がマーティン家へとやって来た日、次女アマンダが「アンドロイド」を「アンドリュー」と聞き違えたことから、NDR114はアンドリューと命名され歓迎される。しかしアンドリューに反感を持つ長女グレースは、アンドリューに二階の窓から飛び降りるように命令する。アンドリューは素直に飛び降りて半壊するが、壊れながらも大丈夫と応えるアンドリューに、リチャードはアンドリューを人間として扱うことを家族に約束させる。 ある日、アマンダとグレースと共に浜辺を散歩していたアンドリューは、誤ってアマンダの宝物である小さなガラスの馬を落として壊してしまう。アマンダから絶交を言い渡されたアンドリューは、浜辺の流木から小さな木彫りの馬を作ってアマンダにプレゼントし、彼女の許しを得る。リチャードの妻レイチェルは「どうせ機械が作った複製だ」と意に介さないが、リチャードはその馬を見てますますアンドリューの創造性に興味を覚え、技術や人間、ジョークについて教え学ばせる。アンドリューが木工技術で作る柱時計は高値で売れ、リチャードはその対価をアンドリュー名義の銀行口座に蓄えさせた。 月日は流れ、リチャードは老いた。アンドリューにひそかに想いを寄せていたアマンダも成長し、結婚した。アンドリューは表情を作れるようにアップグレードを受けてアマンダの結婚を祝ったが、ロボット然とした外見には変わりがない。やがて、アンドリューは人類の歴史を学ぶうちに人類が求め続けた「自由」に憧れ、自分自身を買い取りたいとリチャードに申し出る。リチャードはアンドリューの行動に驚き、反射的に申し出を拒否して背を向け、「出たければ勝手に出て行くがいい、おまえは自由だ」と告げる。アンドリューはリチャードの反応に失望を見せるが、マーティン家の近くに家を建て、一人暮らしを始める。やがてリチャードが死の床につき、最後の別れを交わしたアンドリューは、自分と同じNDR型ロボットを探す旅に出る。 数十年の放浪の末、アンドリューは遂に女性型NDRのガラテアと、その主人でアンドロイドの研究者ルパート・バーンズと出会う。バーンズはアンドロイドに人間のような外見をさせるための研究をしていたが、その研究はロボティックス社を含むロボット業界から見向きもされていなかった。アンドリューは研究資金と、実験台としての自身の体や人工臓器の設計アイディアをバーンズに提供し、人間そっくりのボディを手に入れる。マーティン家に帰還した彼は、かつてのアマンダそっくりの孫娘ポーシャと年老いたアマンダに出会う。やがてアマンダの死に目に会い、孤独になったアンドリューはポーシャとの対話を求める。アンドリューはポーシャの不信と反感を解かし、やがて2人は愛し合うようになるが、人類法廷は2人の結婚を法的に認めてはくれなかった。 さらに月日は流れポーシャは老いたが、お互いに愛する者が側にいる穏やかな生活を送っていた。一方、バーンズはアンドリューのおかげもあって成功し、今やロボットのみならず人間の体でも使える人工臓器の分野における第一人者となっていた。事故や病気で損傷した体の一部をアンドリューと同じ人工臓器で置き換えた人間も多い中、アンドリューは「なぜ自分が人間でないのか」と改めて人類法廷に問うが、またも法廷はアンドリューの問いや訴えを否定した。 長い人生に疲れていたポーシャが、長寿をもたらす遺伝子活性剤を飲むのを止めて自らの死を決意する中、アンドリューは「人間」として認められるために不死でなくなることを決意し、バーンズの協力を得て自分の体に人間の血液を輸血した。バーンズが言うには、このまま血液は人工血管を介して電子頭脳を含む全身に行き渡り、そのまま凝固することでアンドリューの肉体の機能は停止し、死に至るという。血液の影響で老化の進んだ外観となったアンドリューは、人類法廷に出廷し「あなたのどこが人間なのか」という反問に、自分の胸を指して「ここです」と答えた。 判決の下る日、アンドリューとポーシャはベッドに横になってテレビ画面を見ながら判決を待った。人類法廷がアンドリューを「彼はあと数時間で200歳になります。人類の歴史上で最も長生きした人間です。」と認めた時、アンドリューは活動を永遠に停止した。ポーシャは、人間の姿を得て看護婦として付き添っていたガラテアに、自分の生命維持装置を停止するように求めた。ガラテアはポーシャの頼みに従い生命維持装置のスイッチを切ると、「偉大なアンドリューならきっとこう言ったでしょう。お役に立てて、光栄です」とアンドリューへ抱いていた自らの尊敬の思いを込めて語った。ポーシャはアンドリューの手をとり、死を迎えるのだった。
あらすじ
登場人物
アンドリュー
演 - ロビン・ウィリアムズノーザム・ロボティックス社製の人型家事ロボット「NDR114」。